タグ別アーカイブ: 建築家

世界最大の祭典開幕。50億人のモチベーション‐1959‐

11月20日(日)にワールドカップ、カタール大会が開幕しました。

世界人口80億人のうち、50億人が視聴すると言われる世界最大の祭典です。

昨日は日本代表の初戦。

ドイツ戦でいきなりやってくれました。

祝日の22時キックオフは大変ありがたい時刻。

普段はスマホにかじりついている子供たちも、テレビの前で一緒に応援しました。

開始早々の7分。いきなり見せ場をつくります。

右サイドを、伊東が得意のドリブルで持ち上がり、中央の前田大然へ。

決まったかに見えましたが、残念ながらオフサイド。それでも日本が得意の形を見せ、期待感は高まります。

しかし前半はここからが長かった。

日本の戦術、ハイ・プレスが全く機能せず、ドイツに面白いようにあしらわれます。

まるで子供扱いで、ここまで差があるとは想像していませんでした。

ゴールキーパーの権田は好セーブを連発し、最終的にはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれるのですが、ゴール前でファールをとられてしまいます。

このPKを決められ、前半33分に1点を奪われました。

その後、追加点となってもおかしくない場面もありましたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定でオフサイド。

優勝候補でもあるドイツに、何とか1失点で前半を折り返しました。

この時は「これは大敗するのでは」と、正直思ったのです。

森保監督がいきなり交代のカードを切ります。

後半開始から、久保に代わって怪我の心配もあった冨安を投入。

ビッグクラブ、アーセナルに所属する実力に期待が高まります。

このタイミングで3バックにシステムを変更しました。

日本代表戦しか見ないレベルのサッカーファンですが、日本人監督は基本的に動くのが遅い印象があります。

しかし、今大会の日本代表は凄かった。

続けて、後半12分に三苫と浅野を投入します。

システムの変更で得意のハイ・プレスが機能しはじめ、良い時間帯が増えてきました。

さらに後半26分に堂安、30分に南野を投入し、超攻撃的な布陣を組みます。

左サイドをイギリスのブライトンで活躍する三苫が得意のドリブルで突破。

そして南野へスルーパス。

後半30分、角度のない位置からシュート。

リヴァプールそしてモナコに移籍し、結果がでていないことに忸怩たる思いがあったでしょう。

しかしその技術は本物でした。

キーパーがはじいたこぼれ球を、尼崎の星、堂安が決めてくれました。

試合後のコメントも「絶対俺を使え!」という感じ。

このふてぶてしさも彼の魅力です。

そして後半38分。この浅野のトラップが全てだったでしょうか。

2ヶ月実践を離れていた彼を、森保監督が呼び寄せた訳です。

世界最高レベルと言われるノイヤーの、狭いニヤサイドから上に向かって撃ち抜きました。

早い交代、戦術の変更、流れの中からの2ゴールで逆転。

こんな胸のすくような試合は見たことがありません。

しかも相手はワールドカップ4回の優勝を誇る、強国ドイツです。

浅野のゴールも、ボランチ遠藤の貰ったファールからのフリー・キック1本で生まれたものでした。

ドイツ1部リーグで、対人の強さナンバーワンは伊達ではありません。

また、ヨーロッパ・チャンピオンリーグで3試合連続ゴールを決めている鎌田。

彼の実力もこんなものではないでしょう。本当に日本代表も多くのタレントが集まったものです。

日本代表は、1997年「ジョホールバルの歓喜」で1998年フランス大会で初出場を果たしました。

中田英寿のシュートをゴールキーパーがはじいたこぼれ球を、野人・岡野が流し込んだのがつい先日のようです。

私はアトリエmを設立して2年目の27歳の時でした。全く先など分からない、ただ夢しかない自分の人生を重ね合わせていた気がします。

名曲に人生の一場面を投影するように、50億人のサポーターもこの大会に人生を投影します。

それが年輪のように刻まれ、後の人生のモチベーションとなるのです。

ただそれは名曲でなくてはなりません。最高の試合を日本代表が見せてくれました。

次のコスタリカ戦でグループリーグ突破を決め、もう1本、深い年輪を刻ませて欲しいものです。

頑張れ日本代表。そしてそれ50億人。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載

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古くても、安くても好きと言える‐1958‐

先週のことですが、久し振りに北大阪急行に乗りました。

地下鉄御堂筋線は中津を過ぎると外にでますが、緑地公園あたりからは更に景色が良くなります。

千里中央駅では、「茨城をたべよう!」というイベントが開催されていました。

立ち寄る時間はありませんでしたが、北摂までやってくるとやはり空間的にはゆったりしてきます。

新御堂筋が箕面の山に向かってまっすぐ伸びています。それに沿って続く街路樹が美しい。

かなり色付いていましたが、盛りまではもう少しでしょうか。

前回万博の頃の開発とはいえ、街としては新しい部類にはいります。

緑地の計画もしっかりとされ、とても住みやすそうな街でした。

こちらは大阪市内の下町ですが、こんな車をみつけました。

トヨタのマークⅡです。

箱型のスカイライン(通称ハコスカ)、フェアレディZ、コスモスポーツなど、中古車とは呼ばず、旧車というカテゴリーがあることは聞き知っていました。

私はレアとか古いとかいうことに魅力を感じるタイプではないので、旧車を手入れしながら乗る人は、本当に車が好きなんだろうなと思っていました。

しかしこのマークⅡをみて「格好いい」と思ったのです。

若い頃はそんなことを感じたことも無かったのに。

色と言い、ロゴと言い、フォルムと言い、何ともいいのです。

ナンバーが付いていないので、実際に走るのかは分かりませんが、とても美しく保たれています。
オーナーは、この車を大事にしているのでしょう。

古い物よりは新しい物、安価なものよりは高価な物のほうが間違いはありません。

反対の言い方をすれば、古かったり、安価な物を好きと言える人は、人に左右され難い人だと思います。

嗜好の本質を考えれば、当たり前のことですが、人は意外に自由でない生き物です。

人間は自由なものとして生まれた。しかも、いたるところで鎖につながれている。-ルソー- 哲学者

その鎖を断ち切るのは自分の心以外にありません。

2020年の春からコロナ下の社会となり、本当に色々なことを考えました。

もしかすると、自分のことを見つめ直したのは、20代後半以来かもしれません。

自由であること。それは、まず自分の心の声をよく聞くことから始まるのだと思います。

マークⅡ が格好いいと思ったから、11月18日はマークⅡ記念日。

ちょっと古い?

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

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■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

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「ポップ・アートとはモノを好きになること」 アンディ・ウォーホル‐1957‐

前回書いた、ちょっと秋の京都旅

出掛けようと思った動機は「アンディ・ウォーホル・キョウト」です。

京都の岡崎周辺には、2つ美術館があります。平安神宮の鳥居を挟んで西にあるのは 京都 国立近代美術館。

その向かいにあるのが京都市京セラ美術館です。

いずれも疎水沿いに建つ絶好の立地条件です。

京セラ美術館は、現存する日本最古の美術館を、建築家・青木淳+西澤徹夫がリノベーションしました。

2020年の3月のリニューアルオープン以来、はじめてやって来たのです。

天井の高いホールを抜け。

東山キューブというエリアが会場です。

目の前に庭園が広がる空間にでてきました。

東山を望む景色が圧巻でした。

開場してすぐに入りましたが、もうかなりの人出。

熱気が伝わってきます。

アンディ・ウォーホルと言えばやはりこのキャンベル・スープでしょう。

ポップアートの旗手、ポップアートの神髄などと呼ばれるウォーホルは、1928年から1987年という経済成長期の真っ只中を生きました。

50年代半ばのイギリスではじまったポップ・アートですが、ポップ・アーティストは広告や報道写真をそのまま自分の作品にとりこみます。

「ポップ・アートとはモノを好きになることだ」

そう語ったウォーホルは、20年ものあいだランチにキャンベル・スープを毎日飲んだそうです。

1962年、最初の個展となった会場の壁にも、このキャンベル・スープの絵が並べられました。

大量生産、大量消費時代。加工品を機械的に消費せざるを得ない現代社会を、批判も肯定ももせず、ただそこに並べたことが新しかったのです。

彼の出身地は、ニューヨーク州の西隣にあるペンシルベニヤ州のピッツバーグ。

今回は、 ピッツバーグ にあるアンディ・ウォーホル美術館から多くの作品が出展されています。

門外不出と言われる「3つのマリリン」は広告にもでている通り目玉作品です。

ハリウッドスターに憧れていたウォーホルは、1962年のマリリン・モンローの悲劇的な死に衝撃を受けます。

写真製版のシルクスクリーン印刷という技法で彼女の作品を次々に制作していくのです。

そしてこんな言葉を残しました。

「ポップ・アーティストたちは、ブロードウェイで目にするような、誰もが一瞬にしてわかるイメージを描いたのさ。(中略)こうした現代のあらゆる偉大なものを、抽象表現主義の画家たちは決して見ようとしなかったんだ」


ウォーホルは生涯2度に渡って京都を訪れています。

ポップ・アートに乗り出す前の1956年の際のスケッチの展示がありました。

「わかりやすい」という感覚は、この頃から強く持っていたようです。

セレブリティから、彼へ自画像を発注するはオファーがひっきり無しだったそうです。

シルヴェスター・スタローン、アレサ・フランクリン、坂本龍一。

どちら発信かは分かりませんが、描いてもらうこと自体がステータスとなったのです。

晩年は特に死をテーマにする作品が増えました。

ダビンチの「最後の晩餐」を題材とした、ウォーホルの「最後の晩餐」です。

1986年の作品で、ハイ・アートとロウ・アートの区別を曖昧にするという取組みです。

かなり大きな作品ですが、私としては「一瞬にして」が彼の魅力だとするなら、そのインパクトは逆に小さくなっていると感じました。

カーネギーメロン大学で美術を学んだウォーホルは、商業イラストレーターとしてキャリアをスタートさせます。

そしてポップ・アートに出会い、時代の寵児となりました。しかし1987年、心臓発作で58歳という短い生涯を終えるのです。

アンディ・ウォーホルのことは大学時代に知りました。

その時にはすでに亡くなっていたので、その少し前まで生きていたという認識がありませんでした。

それで、マッキントッシュの作品があるのを見て少し驚きました。

ジョブスとウォーホル、このような人物が生まれてくるのがアメリカという国の、パワーの源なのでしょう。

学生時代から好きだったと書きましたが、彼がLGBTだとも分かっていませんでした。
もしかすると、当時の書籍にはあまり書かれていなかったのかも分かりません。

私は作品だけでなく、作者の人生を知りたいと思っています。

どうやってその作品が生まれてきたのか。それを知ることで、何かを得れるのではと考えているからだと思います。

向かいにある、京都国立近代美術館では「ルートヴィヒ美術館展」が開催されていました。

こちらもウォーホルの作品が看板作品のようですが、大好きなマレーヴィチも来ているようです。

マレーヴィチこそ、ウォーホルが苦言を呈した抽象表現主義の画家ですが、芸術には色々な表現があって勿論構いません。

会期は来年の1月22日まで。もう一度京都に行く理由ができました。

日常の中で、偉大なものを何か見落としていないか……

毎日スープを飲みながら考えようかなと思います。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

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■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

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プレミアムカーで、ちょっと秋の京都旅‐1956‐

先週末、時間ができたので京都まで足を伸ばしてきました。

天満橋から京阪電車に乗れば三条まで50分程です。

電車代も420円とお得ですが、少し奮発してプレミアムカーで行くことにしました。

シートも2列+1列の配置でゆったりめ。

全席に電源がついているのも嬉しいところです。

車窓からの景色は、木津川、宇治川を渡るあたりが見どころでしょうか。

追加で500円ですが、快適な電車旅でした。

三条駅に着くと、高山彦九郎が迎えてくれます。

https://www.instagram.com/tv/Ck7oH–v-Bk/?utm_source=ig_web_copy_link

のんびりと岡崎を目指しながら散策します。

このあたりは、岡崎のマンション<リノベーション>の仕事をしている時によく歩きました。

もう18年も前のことですが、この景色を見るのを楽しみにしていたものです。

京セラ美術館での「アンディ・ウォーホール・キョウト」が1つ目の目的。

それなりのボリュームになりそうで、こちらは木曜日に書こうと思います。

ポップアートを満喫して京セラ美術館をでました。

二条通りを西へ歩きますが、京都会館前の街路樹が見事に紅葉しています。

京都出身の友人達が、京都を出たがらないのもよくわかります。

ゆったりした大通りも、細い路地もどちらも良いのですから。

その後、下鴨神社を参る前に腹ごしらえです。

京都は食事が高いですが、リーズナブルな中華を見つけたので寄ってみました。

東大路と御陰通交差点の北、「華祥」の担々麺+炒飯・唐揚げセットは1200円程。

名物という卵白あんかけ炒飯が千円弱。

担々麺も美味しかったですが、 炒飯 はパラッパラで絶品。
卵白あんかけも、全く見た目だけではありません。

絶賛してお勧めしておきます。

デザートは妻の希望で和菓子の名店へ。

近くにある、 阿闍梨餅本舗 京菓子司「満月」です。

「満月」は、ここ本店と金閣寺店で土日にしか販売されないとか。

「満月」も美味しかったですが、私は「阿闍梨餅(あじゃりもち)」が好みでした。

ほんのり温かく、中に入っている粒餡が絶妙です。

下鴨神社は、賀茂川と高野川に囲まれ合流部にあります。

三角洲の先端には出町の飛び石。

京都も人出が戻り、沢山の人が渡っているのが見えます。

ここから、世界遺産でもある糺の森を北に向かって歩きました。

赤、黄、緑と紅葉が見事。

20分くらいは歩いたでしょうか。

結婚式を挙げている人もいました。

素晴らしい天気に恵まれ何よりですが、こちらも幸せな気分になります。

社が干支で分かれているのははじめてでした。

私は戌ですが、寅と一緒なのは相性がよいのでしょうか。

このあたりは、文豪に愛された街でもあります。

「下鴨泉川亭」は川端康成が「古都」執筆のため、住んでいた邸宅です。

また、すぐ南にある「石村亭」は谷崎潤一郎が住んでいたこともあります。

この白壁には、木が自然な形で塗りこまれていました。
何とも意味ありげなデザインです。

しかし私が一番気になったのは「湯川秀樹旧宅」です。

日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹が晩年を過ごした邸宅で、現在は京都大学に寄贈されています。

長谷工コーポレーションが親族から購入して寄贈。安藤忠雄が設計し、長谷工が無償で施工をし、保存、改修をすることになっているのです。

無償とはスケールの大きな話で圧倒されてしまいます。

子供が小さい時、よく訪れていた京都青少年科学センターに湯川博士の色紙が置いてありました。

一日生きることは、一歩進むことでありたい -湯川秀樹-

この言葉を年のモットーにしたこともありました。
そのくらい好きで、かつ重たい言葉です。

晴天に恵まれた、ちょっと秋の京都旅。
妻へのサービスも含めていたので、好天で良かったです。

世界中から観光客が訪れる京都まで1時間ちょっと。

世界で最も住みやすい街ランキング、10位の大阪に住むこの幸せ。(イギリスの経済誌「エコノミスト」調べ)

先日ここで、無理やりでも「幸せだなぁ」とつぶやくべしと書きました。

しかしこれこそ「リアルガチ幸せ」(出川哲郎調べ)と言わずしてなんと言うのか。

幸せだなぁ。

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■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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コスモスも下水も灯台下暗し‐1955‐

秋らしい天気が続きます。

コスモスはまさに今が盛り。

毎年、あちこちと訪れてきましたが、意外な穴場を見つけました。

応神天皇陵古墳外濠外堤。

古市古墳群の中でも最大の規模で、その外濠にコスモスが植わっていました。

なかなか広大な敷地に、かなりの密度です。

コスモス園的なところにも結構行きましたが、それに劣らぬ風景でした。

https://www.instagram.com/tv/Ckut7nAO4ZK/?utm_source=ig_web_copy_link

コスモスの魅力は、色の豊富さでしょうか。

白から濃い桃色まで、かなりのカラーバリエーションです。

地元の人には有名なスポットなのかもしれません。

花の話からいきなり下水の話です。

谷町四丁目駅近くにある南大江小学校にめりこむような形で、「太閤下水見学施設」はあります。

江戸時代に造られた石組みの下水道で、秀吉が行った大坂の町づくりと関連付けられているとあります。

江戸時代に造られた下水道が現役で機能している例は他都市にはなく、貴重な資料として2005年に、大阪市文化財に指定されたともありました。

大きく分けると、下水には汚水と雨水があります。

ここから見える下水はそこまで汚くありません。雨水だけが流れているのかもしれません。

中世のヨーロッパではペストが大流行し、それを救ったのが下水道です。

文化的な暮らしにおいて、なくてはならないインフラなのです。

コスモスも下水も灯台下暗しでした。

当たり前にあるものほど、本当は一番大事 -高須光聖-構成作家

高須さんは、ダウンタウンのブレーンとも言われる、売れっ子構成作家です。

流石に、真理を見抜く力と、言葉のセレクトも超一流という気がします。

昨日の11月9日は、19回目の結婚記念日だったと、母親から妻へのメールで知りました。

結婚当初は、食事などに出ていましたが、子どもができ、そして大きくなり、何より時間がなくなり、その習慣は無くなってしまいました。

19年と聞くと、長い間一緒に暮らしてきたんだなという気持ちと、あっという間だったという気持ちがないまぜに湧き起ります。

どちらかというと、後者の方がやや強いですが。

どこも同じだと思いますが、全く波風が立ったことのない夫婦もいないと思います。

私のような融通の効かない男と、何とかかんとかこれまでやってきてくれたことに、心から感謝申し上げます。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

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4年に及ぶ物語、ここに完結‐1954‐

昨日の日曜日は、絶好の撮影日和。

近鉄石切駅あたりから見た空は、全く雲の無い快晴でした。

四代住み継ぐ「薪ストーブのある入母屋の家〈リノベーション〉」の撮影だったのです。


予定日の天候が悪かったり、コロナの感染拡大と重なったりと、2度の延期を経て実現しました。

常緑ヤマボウシが紅葉し、明るい庭のタイルと青空に映えています。

軒が深いので、玄関扉は無垢のナラ材で製作しました。

素材の選択にはかなりこだわっています。

室内の壁は全て漆喰塗りで、床は無垢のナラ材です。

そこに薪ストーブとステンレスのキッチンが、キリッとアクセントになっています。

司令塔のような位置にあるのがこのキッチンです。

中庭を望む配置としましたが、ここからの景色が一番よいとのこと。

奥さんに「普段使うキッチンや、お風呂にこだわってとても良かった」と言ってもらいました。

洗面脱衣にある、メジャーリーグのロッカーをイメージしたクローゼットです。

その横に洗面。

そして浴室が続きます。

鋳物ホーローのバスタブと大判タイルが優雅な空間を演出してくれるのです。

芝生の手入れは意外に簡単ではありません。

それで、ある程度面積を抑えましょうとなりました。

それも功を奏したのか、青々と根付いています。

その奥にあるのは砂場。

お子さんが大きくなれば、家庭菜園としても使えるよう考えました。

屋根裏に続く通路は橋のような空間です。

トップライトからの光が、建物中央の一番暗い場所を照らしてくれるのです。

屋根裏空間も、子供さんが小さい間は遊び場に最適なはずです。

昼の部の撮影を終えたのが13時頃で、17時前に再訪しました。

夕景の撮影がスタートです。

スロープにはアッパーライトも備え、視認性を高めています。

夜は照明を暗めにすると、山小屋のような趣になるそうです。

薪ストーブに火が入る季節は、なお雰囲気があるでしょう。

こちらの計画は、2018年の10月にスタートしました。

総打合せ回数45回、現場打合せは22回。

紆余曲折あり、ここに来るまでに4年の歳月が経過しました。

計画がスタートした時には2歳前だったお子さんが来年は小学生。本当に時が経つのは早いものです。

ただ、ご家族の成長をつぶさに見せて頂いたことで、多くのことを設計に織り込むことが出来たと思っています。

4年に及ぶ物語はここに完結しました。

その時間が、空間の密度に現れていると思うのは私だけなのか、そうではないのか……

それはまた世の中が判断してくれるはずです。

仕事に終わりはあるようで、やはり無いものだと思うのです。

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理想郷を目指す旅は続く‐1953‐

11月に入りましたが、温暖な日が続きます。

アトリエは地下鉄平野駅のすぐ近くですが、JR平野駅も1.5km程です。

JR大和路線で天王寺から2駅で6分で着きます。

平野川の先にあべのハルカスが見えているので、この距離感です。

マックスバリューやニトリがあったりと賑やかですが、「222(トリプルツー)」という店ができていました。

Webサイトには「すべて半額!訳ありアウトレット店」とあります。滋賀県が本社で、大阪市内は平野店だけのよう。

「見てるだけで面白い」とは妻が聞いてきた噂で、一度のぞいてみなくてはなりません。

少し用事があり出ていたのですが、線路沿いには黄色い花が咲いていました。

葉の形をみるとキク科の花でしょうか。

そこまで詳しい訳ではないのですが、名が分からずとも花を見るのが好きなのです。

用事を終わらせた帰り道。少し撮り鉄してみました。

これがなかなか難しい。

「撮り鉄」という言葉があるくらいなので、かなり技術が要るのかもしれません。

何より主役は電車なので、待つ我慢が必要です。

このカットが、構図としては一番ましだったでしょうか。

https://www.instagram.com/tv/CkfbaRtMtFV/?utm_source=ig_web_copy_link

ただ実際に見ていると、ガタンゴトンとレールを鳴らす音や、電車がすれ違う迫力など、飽きないのも分かります。

先日まで、新聞で電車旅のコラムが掲載されていました。

のんびりと電車旅にでもでてみたいと思うのです。

今日、11月3日は文化の日。

「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ための祝日だそうです。

明治天皇の誕生日でもあったのですが、晴天の日が多い気象上の特異日としても知られているそうで、今日も晴天でした。

最高のお出かけ日和でしたが、人手が足らずで、今日もひとりアトリエで仕事です。

始道塾の恩田さんにこう教えてもらいました。

無理やりでも「幸せだなあ」という。もし、そう思えなければ、その差を埋める行動をする。

「幸せだなあ」とつぶやけば、愚痴をいうより間違いなく前向きな気持ちになります。

ただ、仕事で求められることがやはり一番の幸せ。なので私は幸せです。

しかし、成熟したチームをつくりあげ、電車旅に出掛けられる休みが取れれば、なお幸せとも言えます。

銀河鉄道999で星野鉄郎がアンドロメダを目指したように、理想郷を目指す旅はまだまだ続くのです……

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建築家・守谷昌紀TV ヘリンボーンとサロンのある憧れの家「The Longing House」

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■■1月6日『Best of Houzz 2022』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

◆メディア掲載情報

何を食べるか、誰と食べるか‐1952‐

稲盛和夫さんが逝去されたのが8月末でした。

若手経営者を指南して下さった経営塾、盛和塾は2019年末に解散したのですが、そのことについても書きました。

以前は盛和塾<東大阪>に所属していたのですが、現在も後継塾があります。

近鉄八戸ノ里 まで行ってきました。

毎月の勉強会に、久し振りに参加してきたのです。

住宅、工場が混在した街を歩きますが、夜の第2寝屋川はなかなか美しいものです。

世話役の代表をして下さっている方の会社までは、駅から15分ほど。

この春に新社屋を建設されるくらい、非常に好調な会社なのです。

半導体に関連する部品を製作しています。

半導体 は不足しているくらいですから、残業しても追いつかないほどの受注量だそうです。

以前の工場よりも更に効率化され、無駄がなくなったとも。

盛和塾生の頃から分かっていましたが、こういった世話役を引き受けておられる会社ほど、やはり業績はよいものです。

私も世話役をしていたことがあるのですが、物理的に人手がたりずで、どうしても時間が作れなくなりました。

またそのような時間が作れるまで、まずは本業を頑張るしかありません。

2階の会議室で稲盛塾長の講和を見てからディスカッション。

2時間の勉強会でした。

その後、久し振りの懇親会にも参加しました。

会社のすぐそばにある鉄板焼き。

できる社長は、先に何皿か注文までしてくれています。

そして皆で乾杯。

一杯やりながら、経営談義が続くのです。

もつ鍋など食べたのはいつ以来か。

こちらは「赤鍋」。

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そしてこちらは「白鍋」だそうです。

締めにラーメンをいれて貰い、懇親会が終わりました。

同じような志を持っている人達と会話をするのは、やはり前向きになれます。

今週末、ニューヨークから友人が帰ってくるので、梅田のある店に電話をすると「すでに予約で満席です」と。

飲食店も、ソロリと通常運転に近づいているようです。

今日はハロウィン。

ソウルで痛ましい事故が起ってしまいました。

長らく抑えてきたものが、下敷きにあったのかどうかは分かりませんが、ようやく雰囲気が変わってきた矢先のこと。

残念ですし、事故の規模に呆然としてしまいます。

コミュニケーションにお酒は不要という意見もあります。

しかし、美味しい物を食べながら、気の置けない仲間とやる一杯は、胸襟を開かせてくれるアイテムでもあります。

そういえば、稲盛塾長がこんなことを仰っていました。

「私は全く気取った食事でなくていい。8千円もするホテルの食事を食べる人の気がしれない。近所の商店街で売っている500円のお好み焼きで十分美味しいのだから」

オーナーだった京都パープルサンガに、ラモス瑠偉選手を迎える時も、吉野家の牛丼で接待したそうです。

流石塾長!という感じです。

何を食べるかより、誰と食べるかが、一番重要なのですから。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

メディア掲載情報

受継がれていくもの、無くなっていくもの‐1951‐

少し前の新聞に、公園の遊具が減っているという記事がありました。

遊具と言えば子どもが遊ぶものですが、ブランコはかなりの運動速度になります。

昔は、球体の鉄カゴが、軸を中心にしてグルグルと回せるものもありました。

何と言う名称かは分かりませんが、本気で回せばかなりのスピードになり危険だったと思います。

こちらは最近見たことがありません。

滑り台も樹脂性が増えましたが、一様に刺激は低下傾向です。安全を求めるなら仕方ないのですが。

「警察小説の傑作」という刺激あるコピーを見て手に取ったのが「孤狼の血」。

その文字に偽りなし、でした。

僭越ながら、本を読んだあとは点数をつけていますが、98点をつけました。

著者、柚月裕子は1968年生まれで同じような年代です。女性が書く警察小説も珍しいなと思い読み始めたのですが、あっという間でした。

警察小説とありますが、ヤクザ小説でもあります。

広島を舞台に繰り広げられる暴力団抗争と、警察との関係を描いているのですが、「仁義なき戦い」を思わせる雰囲気があります。

広島弁でのセリフまわしが、とても良いのです。

ベテラン刑事と新人のコンビが、そこに割って入っていくのですが、その人間臭さと、きな臭さが読む者を惹きつけます。

巻末の解説を読むと 、深作欣二監督の映画「仁義なき戦い」がなければ、この小説が生まれることはなかったと、著者が語っていると分かりました。

一気に柚月裕子ファンになったのです。

続けて読んだのが、「蟻の菜園 ‐アントガーデン‐」。

結婚詐欺容疑で捕まった介護士の円藤冬香。

40代前半の美しい彼女は、複数の男性と付き合っていることが分かります。

そして、彼らが次々と不審死をとげていくのです。

彼女には完全なアリバイがありますが、この事件を取材していたフリーライターの今林由美が、北陸との小さな関わりを見つけました。

僅かな情報から、彼女の北陸での過去をたどっていくと……というストーリーです。

小説としては85点を付けましたが、お勧めはしません。特に娘を持つ男親には。

彼女たちが体験していた幼少期が、目を背けたくなるほどの凄まじさだったのです。

北陸の自殺の名所がでてきたり、そこでの過去に事件の背景が隠れている展開が、松本清張の「ゼロの焦点」に似ているなと感じていました。

こちらも巻末の解説を読むと、松本清張の「砂の器」へのオマージュが色濃いとありました。


確かに、登場人物の方言から北陸に行きつく「砂の器」のほうが色濃いかもしれません。

年代的には、松本清張の2作品のすぐ後になりますが、水上勉の「飢餓海峡」も同じような色合いを持った小説です。

戦後の苦しい時代に、寒村での暗い過去が次々と明らかになっていくという展開ですが、いずれ劣らぬ傑作です。

物は危険を理由に受け継がれませんが、優れた小説のモチーフは受け継がれていくんだなと考えていました。

日本では表現の自由が約束されています。内容としては、より過激になって行くでしょう。

危険でも良い、とまでは言いませんが、多少スリルがなければ子供が喜んで遊ぶことはありません。

以前読んだ本より、刺激の少ない本を読みたい人が居ないのと同じです。

責任と成長。

このあたりに、受け継がれていくもの、無くなっていく物の分水嶺があるのだと思います。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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