最後の色街

 忘年会シーズンもそろそろ終盤。私の参加回数は5回程度と、かなり少ないほうだと思います。

 その中で、最も楽しみにしていたのが「鯛よし百番」ので忘年会。先輩の建築家、石丸信明さんが主催する勉強会の忘年会です。

 何故、鯛よし百番になかなか行く機会がなかったのか。それは、飛田新地の中にあるからです。

 最近、書店に平積みで置いてある本に「さいごの色街 飛田」があります。読んではいないのですが、昭和の色街の匂いを色濃く残した街。それが飛田新地です。

 場所で言えば、通天閣の南、ジャンジャン横丁を南に下って行き、更に43号線を超えて10分程。最近活気のあるあべのキューズモールの西側あたり。

 煩悩、猥雑、淫靡、そんな言葉を建築にした街。写真撮影は一切禁止ですし、撮れる雰囲気も全くありません。

 しかし、鯛よし百番はOKでした。建物は大正末期に遊郭として生まれ、現在は料亭として営業しているのです。

 いままでに、飛田新地は1、2度通った事があります。大人の男の私も、緊張してしまうというか、大人の男だから緊張してしまうというか……

 この街は、完全に時間が止まっています。本物のタイムマシンでした。

 街にA面とB面があるとしたら、この街はB面の街。その表現さえも昭和の名残と気づいた私。

 「さいごの色街 飛田」哀愁のフレーズです。

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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました

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