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大阪最古の神社、いくたまさんはお得感半端なし‐2254‐

谷町9丁目あたりも、何となく生活圏なのでよく出掛けます。

谷町筋から西をみると、難波へ向けて下っているのがよく分かります。

千日前通との交差点が「谷町9」の交差点ですが、すぐ北にある緑のビルは、フィリップ・スタルクの設計です。

1992年完成の「バロンヴェール」。

学生時代はスタルクがお気に入りだったので、すぐ見に行きました。

少し錆びているのと、塗り直した部分の色が違うのがかなり残念。

千日前通りを難波へ向いて下っていくと、松屋町筋との交差点の南側に鳥居が見えてきます。

生國魂(いくたま)神社の鳥居です。

大阪最古とありますが、その足元がかなり気になっていました。

「崖縁占(がけっぷちうらない)」とあるのです。

近くはよく通りますが、参拝したのは初めてだと思います。

谷町筋から100m程西に入りますが、一段高い敷地はかなり広大です。

その広い敷地を活かし、本殿の北側には、上町台地の縁をなどるように段差を活かしながら、10程の社があります。

ぐるりと回れるように「いくたま参り道」が整備されているのです。

皇大神社、精鎮社、稲荷神社、源九郎稲荷神社、鴫野神社。

城方向(きたむき)八幡宮、鞴(ふいご)神社、家造祖(いえづくりみおや)神社、浄瑠璃神社。

ぱっと見渡しただけでこれだけあるのです。

ここで4千句を読み上げたという井原西鶴像。

生國魂神社近くで生まれたという織田作之助像も。

大阪の偉人大集合なのです。

そして西の端、まさに上町台地崖っぷちでようやく発見しました。

「崖縁占(がけっぷちうらない)」です。生玉鑑定所ともあります。

その音に惹かれてやってきたのですが、ちょっと想像とは違ったので、看板だけにしておきます(笑)

気になる人は直接確認ください。

大阪最古の神社、いくたまさんは、そのごった煮感が凄かったのですが、合わせてお得感も半端ありませんでした。

ただ、上本町駅から西に延びる参道は、谷町筋で完全に遮断されています。

歩道橋こそありますが、信号や横断歩道はありません。

谷町筋東側も、趣がある参道が残っています。

神社の格式、立地、エンターテイメント性も含めて、間違いなく大阪の宝と判断しました。

これは何とかならないものかと思うのです。

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緑男爵‐1294‐

 大阪を南北に貫くメインストリートは御堂筋です。

 大きな筋で言えば、東に堺筋、松屋町筋そして谷町筋と並びます。

 「タニマチ」は力士の後援者という意味ですが、この「谷町」に住んでいたからという説が一般的です。

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 谷町九丁目の交差点を少し北に行くと、パリ生まれのデザイナー、フィリップ・スタルクがデザインしたビルがあります。

 1992年完成の「バロン・ベール」。

 関西唯一の作品のはずです。

11 - コピーのコピー

 東京なら、1989年完成、浅草のスーパードライホールが有名です。

 左のビルは泡をたたえたジョッキをモチーフとしています。モチーフと言っても、かなり直喩的な表現ですが。

 2008年9月、この時点で「バロン・ベール」には7~8年、テナントが付いていないと書いていました。

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 テナント募集の広告がとれ、現在は埋まっているよう。

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 スタルクは建築家でもありますが、どちらかと言えばデザイナーのほうに軸足を置いているでしょうか。

22-3 - コピー

「White eaves」でも、スタルクがデザインしたシャワーを採用しました。

 何年か前、セブンイレブンでも、スタルクデザインの文房具が販売されていました。

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 しかし、その執着心は凄いの一言に付きます。

 薄目を開けたような開口部に、赤い▽マークが僅かに見えます。

 下にある四角い扉は、非常時に消防隊が侵入する為のもので、その位置を示すもの。

 限界まで、目立たないようにしているのでしょう。

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 1階は不動産会社が入っていました。

 横のエレベーターホールをのぞくと、各テナントのプレートがあり、一様に「18歳以下禁止」となっています。

 ビル全体が、風俗店を誘致しているよう。

 これは望ましいことか、望ましくないことか。スタルクに聞けばどう答えるでしょうか。

 近隣住民の風紀を考えると嬉しいことではないような気がします。しかし、ずっと空室のままなら何れ取り壊されるでしょう。

 「バロン・ベール」はフランス語で、イタリア人のマルコに聞くと「緑の男爵」という意味だと。

 どことなく、行く末を案じたくなるような……

 スタルクが、優れたデザイナーであることは疑うべくもありません。

 未来を完全に予測することは不可能です。しかし「バロン・ベール」がそう簡単にテナントが埋まらないのは想像できます。

 自分が表現したいことと、社会、クライアントが求めていることにずれがあると、無理や不幸が生じます。

 建築は、使われていなければ、地球最大の粗大ごみ。壊すよりは使われる方が良いは、消極的肯定と言えるでしょう。

 芸術と暮らしの中間にあるのが建築だという真理を、分かっている者が建築家だと思いたいのです。

 そして、積極的肯定を求めなければなりません。