ドラマ「3年B組金八先生」のオープニングは、荒川の土手上だったと思います。
土手の上は景色が開け、とても気持ちが良いので好んで使います。
大和川南の土手を東に走って行くと、石川との分岐点にぶつかります。
ジオラマを見ると、生駒山と金剛山地の間を縫うように大阪平野に流れ込んでいるのが良く分かります。
このあたりが柏原市(かしわらし)。
先月ブドウを買いに来てから、本当に地形が面白いので時々ブラブラ寄っているのです。
石川の手前で川の北側に渡ると、今度は土手下の道になります。
近鉄電車では最も古く、1898年(明治31)年には開通していたという道明寺線をくぐると、再び土手上に。
そのまま東へ走ると、リビエールホールと柏原市役所が見えてきました。
ここで大和川は大きく南へカーブしています。
先のジオラマ写真には、薄い水色で旧大和川の流れが示されています。
功労者と言われる、中甚兵衛の像が建っている所がその交点。
北に伸びるこの水路が旧大和川の名残なのです。
すぐ北の丘陵地から眺めると、南に広がる古市古墳群が一望に見渡せます。
遠くから見えている白い建物。すぐ近くに迫ってきました。
こちらの調査はまたの機会にします。
ジオラマは「柏原市立歴史資料館」で撮ったものでした。
この資料館は殆どが実物展示。
駐車場も有って無料です。
館の方は質問にも気軽に応えてくれました。
近くに美しい竹林もあり見応え十分。かなりお勧めしておきます。
これまでにも大和川の付け替え工事のことを取り上げたことがありました。
いくつか理解が間違っていたことも分かりました。
川の付け替えという大事業ですから、賛成と反対は真っ二つです。
土地が川になってしまうエリアは勿論反対。
氾濫がなくなる湿地帯は勿論賛成。これらの湿地は後に新田となります。
銅像となった中甚兵衛ですが、柏原市のwebサイトでは彼をヒーロー扱いすべきではないという論調で、評価が分かれているのは面白いところです。
しかし実際に工事現場のリーダーとして働いたようですから、功績があったのは間違いないようです。
付け替え工事という大事業完成の翌年には仏門に入り、91歳の天寿を全うしたとするサイトもありました。
朝のジョギング帰りに、時々会う近所の方が居ます。
品のある方で、少しだけ会話を交わすのです。
「お元気ですねえ」と挨拶すると「もう87歳だから、ボチボチやわ」と。
まだ働いておられるとのことで「素晴らしい!」と言うと、「何も素晴らしいことないよ」と笑って駅へと向かって行かれました。
流石に歩みはかなりゆっくりになりましたが、それでもかくしゃくとしたものです。
バイデン新大統領は78歳。ブラタモリのタモリさんは75歳。
元気だから働けるのか、働くから元気なのか。どちらもあるでしょう。
叶わぬ夢だと思いますが、タモリさんが引退する時に、あの番組を譲ってくれないかしらと思います。
万にひとつも無いと思いますが、その時はブラモリタニです。
土地や街のことを紐解きながらブラブラ歩くのは最高の楽しみなのです。
■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました