先日、播磨へ敷地を見に行く機会がありました。
道程を調べると車で2時間弱ほどでした。
早めに着いたので世界遺産・姫路城へ寄ってきました。
前回訪れたのは、2013年の3月。
大改修の真っ只中で、JIA(日本建築家協会)の例会でその現場を見せて貰ったのです。
かなり楽しみにしていたのですが撮影はNG。一気にテンションが下がってしまいました。
姫路城は、姫路駅から真っすぐ北に伸びる、大手前通りの先にあります。
お濠に掛かる桜門橋を渡り、大手門から城内へ。
ここでも天守閣は閉鎖中とアナウンスされていました。
満開の桜の先には、白鷺城の名通り真っ白な天守閣が現れます。
これだけ白く見えるのは、瓦を固定する漆喰が多く見えているからです。
漆喰は真っ白ですが、軒の掛かった日本建築なら、壁面の汚れはそれ程でもありません。
しかし屋根面となると話は別です。
7年前、工事責任者の方は「どうすればこの白さをキープできるのか、数えきれない程のサンプルを作りました」と言っていました。
工事を進めながら、現地で様々な調合を試み、それを雨風にさらし実験したのです。
写真となると、2009年の1月まで更に遡ります。
Ohanaのクライアントと姫路の写真館を見学に行った時の写真ですが、白さの違いがはっきり分かります。
白さを維持する為に、多くのエネルギーと技術の粋が結集されていたのです。
三の丸広場も立ち入りは禁止されていました。
まさに満開でしたが、人類の道徳感、節度が問われるこの時期です。勿論仕方ありません。
動物園は開いており、知らなかった若者達のグループが「動物園でも行く~」と言っていました。
ソーシャルディスタンスという言葉を耳にするようになりましたが、1.8m程の距離確保でお願いします。
公衆衛生という言葉も、この機会に初めて意識した言葉ですが、人類は何度も感染症の脅威にさらされてきました。
それらの経験上、6フィート=304.8mm×6=1.8mの距離をとる方が良いということを学んだ訳です。
古来からある日本の尺貫法で言っても、6尺=303.03mm×6=1.8m。
フィート(feet)はフット(foot)から来たと言われ、尺は1歩の半分が基準になっていると言われます。
出所が全く違うのに同じような長さなのが面白いところです。基準ありきと言うよりは、使いやすい数字を探したのではないかと想像しているのです。
お濠の上で咲く桜。
何故か2017年のゴールデンウィークに行った、弘前城の桜を思い出しました。
家族で47都道府県を制覇するぞと、 躍起になっていた頃です。
隈なく日本を巡ってみて思ったのは、「この国は本当に美しい」ということです。
明日にも緊急事態宣言が発令されるようです。
自由に、どこへでも出掛けられる時期が少しでも早くやってくるよう、今こそJAPAN PRIDEを見せる時です。
変わった格好をしなくても、大きな音でバイクを走らせなくても、全日本国民が、全人類が主役になれるのです。
私たちは危機に耐え、落ち着いて行動し、被害を最小限に食い止めたんだと孫に、後世に、伝えられる機会を貰いました。
日本人なら出来るはずです。
来年のこの時期、晴れ晴れとした気持ちで桜を愛でられるよう、本気の戦いが始まります。
■■■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
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