サツキが咲いているな思っていたら、関西も梅雨入り。
これから季節、写真撮影には苦労します。
3月に竣工した「長田の家」は、先週土曜日が撮影でした。
晴れ→曇りと予報が変わりましたが、予定通りに。
お子さんが3人。ご夫妻も共働きで、貴重な休日です。
そう簡単に予定は変更出来ません。
昨年の打合せ時には、いつも抱っこだった次男君も、すっかり大きくなりました。
食事のシーンまで撮らせて貰おうというので、ご家族には負担を掛けてしまいます。
しかし、細やかな幸せな日常を切り取るのが、竣工写真の第一義なのです。
舛添要一東京都知事の公私混同問題。
以前、番組で共演していたビートたけしが、一刀両断のコメントを出していました。事実ならせこすぎます。
知人に勧められ「始道塾」という経営者の勉強会に参加した時、こう言われました。
「経営者の皆さん、まさか会社の経費で、私用の車を買ってないですよねえ。もし買っているなら、社員が経費で車を買っても、許せるんですよねえ。
そうでないなら、社員に『申し訳ない。私がいい車に乗るために、頑張って働いてくれ』と伝えているんですよねえ」
社長をいい車に乗せるために、死にもの狂いで働いてくれる社員など居ません。
他者の幸せを実現するために、身を粉にして働くのがリーダーとして当たり前の姿。
聖人君子ぶるつもりはありませんが、そのくらいの覚悟と公正さがなければ、人がついて来たり、会社が発展する訳などありません。
アトリエmを法人化しようと決めた一番の要因が、この話だったのです。
小説家・城山三郎が第五代国鉄総裁・石田禮助の生涯を描いた作品が「粗にして野だが卑ではない」です。
三井物産代表取締役社長にまで上り詰めた石田禮助は、昭和38年、首相の要請により、78歳にして国鉄総裁の職を引き受けます。
そして、国会初登院の発言が「粗にして野だが卑ではない」です。更に「国鉄が今日の様な状態になったのは、諸君たちにも責任がある」と言い放ちました。
粗=あらっぽい、雑
野=野蛮、ワイルド
卑=卑しい
あらっぽくても、野蛮でも、リーダーは務まるのです。卑しくなければ。
家族の食事代、別荘への交通費をどうやって経費で落とそうか等もう論外です。使っているのは、税金です。
反対に、良い仕事をしてくれるなら、移動のファーストクラスくらい理解して貰えると思います。
細やかな幸せを実現する為に、多くの市民は汗水流して働いています。その血税の上に成り立っているのが政治です。首長といえばそのトップなのです。
また石田は「公職は奉仕すべきもの、したがって総裁報酬は返上する」と殆ど報酬を受け取らなかったと言います。
卑しいことは法律違反ではありません。しかし、リーダーとしては下の下です。
良い大学を出ている。よくテレビで見る。誰々の子息だから。そんな理由で、リーダーを選ぶのは辞めなければなりません。
卑しいか卑しくないか。顔を見れば、皆が分かっていることだと思うのです。