粗にして野だが卑ではない‐1279‐

 サツキが咲いているな思っていたら、関西も梅雨入り。

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 これから季節、写真撮影には苦労します。

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 3月に竣工した「長田の家」は、先週土曜日が撮影でした。

 晴れ→曇りと予報が変わりましたが、予定通りに。

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 お子さんが3人。ご夫妻も共働きで、貴重な休日です。

 そう簡単に予定は変更出来ません。

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 昨年の打合せ時には、いつも抱っこだった次男君も、すっかり大きくなりました。

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 食事のシーンまで撮らせて貰おうというので、ご家族には負担を掛けてしまいます。

 しかし、細やかな幸せな日常を切り取るのが、竣工写真の第一義なのです。

 舛添要一東京都知事の公私混同問題。

 以前、番組で共演していたビートたけしが、一刀両断のコメントを出していました。事実ならせこすぎます。

 知人に勧められ「始道塾」という経営者の勉強会に参加した時、こう言われました。

 「経営者の皆さん、まさか会社の経費で、私用の車を買ってないですよねえ。もし買っているなら、社員が経費で車を買っても、許せるんですよねえ。

 そうでないなら、社員に『申し訳ない。私がいい車に乗るために、頑張って働いてくれ』と伝えているんですよねえ」

 社長をいい車に乗せるために、死にもの狂いで働いてくれる社員など居ません。

 他者の幸せを実現するために、身を粉にして働くのがリーダーとして当たり前の姿。

 聖人君子ぶるつもりはありませんが、そのくらいの覚悟と公正さがなければ、人がついて来たり、会社が発展する訳などありません。

 アトリエmを法人化しようと決めた一番の要因が、この話だったのです。

 小説家・城山三郎が第五代国鉄総裁・石田禮助の生涯を描いた作品が「粗にして野だが卑ではない」です。

 三井物産代表取締役社長にまで上り詰めた石田禮助は、昭和38年、首相の要請により、78歳にして国鉄総裁の職を引き受けます。

 そして、国会初登院の発言が「粗にして野だが卑ではない」です。更に「国鉄が今日の様な状態になったのは、諸君たちにも責任がある」と言い放ちました。

粗=あらっぽい、雑

野=野蛮、ワイルド

卑=卑しい

 あらっぽくても、野蛮でも、リーダーは務まるのです。卑しくなければ。

 家族の食事代、別荘への交通費をどうやって経費で落とそうか等もう論外です。使っているのは、税金です。

 反対に、良い仕事をしてくれるなら、移動のファーストクラスくらい理解して貰えると思います。

 細やかな幸せを実現する為に、多くの市民は汗水流して働いています。その血税の上に成り立っているのが政治です。首長といえばそのトップなのです。

 また石田は「公職は奉仕すべきもの、したがって総裁報酬は返上する」と殆ど報酬を受け取らなかったと言います。

 卑しいことは法律違反ではありません。しかし、リーダーとしては下の下です。

 良い大学を出ている。よくテレビで見る。誰々の子息だから。そんな理由で、リーダーを選ぶのは辞めなければなりません。
 
 卑しいか卑しくないか。顔を見れば、皆が分かっていることだと思うのです。

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