6月の後半に、現在工事中の建築の2つが、上棟式を迎えました。上棟式とは、建築物の構造体(骨組み)が出来上がった際の、昔から執り行われて来た、お祝いの儀式です。
行う、行わないを含めて、方法は全く自由なものですが、行われた時の喜びに満ちたクイライアントの顔を見ていると、何よりの幸せを感じますし、自分の仕事を少し誇らしく思ったりもします。
この時期になると、時間をかけ、クライアントと納得いくまで話し合った建築が、ようやく空間を形成しだします。建築家としての私の気持ちは、<ようやく形になった喜び>と、<この建築を世に送り出す責任感>で一杯になります。
上棟式に多くのクライアントが仰る言葉があります。「基礎工事をしている時は小さいと思ったけど、建ち上がると大きいね」という言葉です。基礎工事の段階では、平面(2次元)ですが、構造体(3次元)が出来上がって、初めてその建築が空間を主張し始めます。言葉遊びではありませんが、まさに次元の違う話なのです。
建築は、自然、または宇宙の中から特定の人の為に空間を切り取る行為といえます。それは、責任の大きいことだと思いますし、そのダイナミズムは設計の何よりの魅力だと思います。
現在工事中の歯科医院です。新たに生まれてくるこの歯科医院の中で、行われる、医療、会話、生活・・・に、貢献できるような、より良い建築を創るために、多くの愛情を注いでゆきたいと思っています。
北摂(大阪府の北の地域)に行く機会があり、久しぶりに、ホタルを見ました。
都会から程近いところなのですが、一目10匹くらいが、木に止まっていたり、ユラユラと飛んでいたり。かなり都会に近いところですが、地域の努力によって、多くのホタルが戻ってきたそうです。その涼やかな光の数の多さにすこし驚いてしまいした。
求愛のために光るのだと思いますが、どんな進化があれば、生物は発光するようになるのでしょうか。考えても分るはずもありませんが、少しの間ゆるゆると頭の中で想いをめぐらせていました。
ふと思うと、6月も中旬。花が咲き、実が育ち始める植物も多く見られる季節です。庭先の家庭菜園で、キュウリのあかちゃんを見つけました。
そのけなげな姿は、生命力に満ちています。
先週末の、6/6も奈良県の池原ダムに行っていました。
休日、湖に浮かんでいると、いろいろなことを考えます。
ダム湖は、全くの手付かずの自然と言うわけではありません。路ができ、人が住み、治水の必要性、、電気の需要が出来て、水源、発電の資源として、人の手によってダム湖ができます。現在は水力発電の持つ意味も大きく変わりつつありますが、そこから、我々は恩恵を受けていることは間違いないと思います。
僕が小学生のころ、夢中で読んだ漫画に、矢口高雄さんの「釣りキチ三平」がありました。
釣り好きの少年「三平」が、いろいろな釣りを通して、人と知り合ったり、自然を通して成長してゆく話でした。
作者、矢口高雄さんの生まれ故郷の秋田がモチーフだったのだと思いますが、滝のある渓流や、朝もやのかかる神秘的な湖に、わくわくしながらページをめくったものでした。
今でも、朝もやの中にボートを出す時は、「釣りキチ三平」を読んでいた頃と、全く同じ気持ちになります。
私の感じていることは、自分も自然の一部なんだな、ということ。大きな意味では、建築もそうだと考えています。そういう気持ちで建築を設計して行きたいと思っています。
5/30(日)に、岡山へ私の父方の祖父のお見舞いに行ってきました。
祖父は今年92歳になります。昨年の12月に、妻を連れて結婚の報告に行った時には、2階から、急な階段を自分一人で降りて来て、とりとめもない話もしましたが、今は話はできない状態でした。
大工だった祖父は、身長は低いながら、半纏(はんてん)からのぞく二の腕は、筋肉が盛り上がっていて、私が中学生だった、70歳くらいまでは全く衰えを感じませんでした。
ベッドに横たわる痩躯をみて、こんなに小さかったのか、と驚かされました。目もかなり悪くなっているのでしょうが、ゆっくりと来訪者を見比べる姿を見て、自分の息子、孫達が分っているんじゃないかな、と感じました。
表情はとてもとても穏やかで、また赤ん坊に戻って行く途中のようでした。
看病している、祖母は今年88歳になるのですが、背中が全く曲がっておらず、健脚で、私を追い越して前を歩きそうな勢いです。そして何より、よく笑います。それを見て、心配はあまりなくなりました。
その後、祖父の家の裏山にある、先祖のお墓に参ってきました。瀬戸内海の小さな島々を見渡す、高台からの景色は、年に数回ですが、自分の「血脈」を考えさせてくれます。線香の煙と共に、気の遠くなるような、祖先のことを思いながら、少し神聖な、少ししんみりした気持ちになっていました。
ぼんやりと、墓石に彫られていた文字を見ていると、曽祖父 享年69歳、曽々祖父 享年72歳。んっ、血脈。
5/8の土曜日にバス(ブラックバス)フィッシングに行ってきました。
場所はいつも行く奈良の山奥にある池原ダムというところ。なんと、ナント、夕方に釣行3日連続になる50cmオーバーの52cm1.6kgの大物を、釣上げることができました。こんなことは自身、初めてで、少し怖いくらいでした。
この時期はバスにとっての産卵時期で、普段は警戒心の強いビッグバスも、非常に浅いところで産卵し、その後少しだけ深いところに留まり、体力の回復を待って再び湖を自由に移動しだします。
この状態をポストスポーン(産卵後という意味)と言います。このバスも小さなわんどの出口に留まっていたようです。
バスフィッシングは、バスの習性や、自然の状態を学び、考え、感じながら、魚を探しだし、ルアー(疑似餌)で釣るところに、大きな楽しみがあります。
ブラックバスについては、違法放流などの問題点も多く、賛否両論あることは理解していますが、池原ダムは早くから観光資源として村を活性化させた、数少ない村です。
自然に感謝しながら、なるべく深く、長く自然の中に居たいと思っています。
4月3、4日と友人の主宰するボランティア団体のスキーの試合に長野県の志賀高原に行ってきました。
学生時代には一所懸命に競技スキーをしていましたが、最近はなかなか都合がつかないのと、信州までの長距離ドライブがややおっくうになってきたのとで、かなり遠のいていました。
にもかかわらず、今シーズンは、3回出かけたスキーは、全部試合。(大回転という旗と旗の間を滑りタイムを競う競技です)
いきなりでた1試合目では、ラッキーにも優勝してしまいました。参加者は少なく25人くらいでしたが、生まれて初めて試合で一番になったので、本当に嬉しかったです。
今回の結果は、土曜、日曜と連戦だったのですが、土曜日は途中で転倒、日曜日は、45人くらいのクラス(年齢別)で12番でした。
かなり不満の残る試合でしたが土曜日は快晴で、標高2300mから眺める、雪の残る信州の山並みは、素晴らしいものでした。
今日から、日記をスタートしようと急に決意しました。日常、建築、趣味、etc……
何でもいいから書いていこうと。
日記は、私的なものですから、いろいろな考え方があると思いますが、心の奥底では、誰かに読んでもらうことが前提になっているような気がします。
日々感じたことや、今まで考えていたこと、など、自分の知っている人、知らない人に、何か伝えることが出来れば、と思っています。
どこかで、誰かに読んでもらえる事を願って……
目標、週1回更新!
建築家がゲツモクに綴るブログ、動画。人、建築、街、自然・・・・・・ぜひご覧ください