名人の心‐1112‐

 今日は友人家族と淡路島、洲本に来ています。


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 週中あたりまでは雨予報でしたが、何とか晴れてくれました。家族で会うのは約2年振りでしょうか。

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 昨晩は焼肉。何故か子供たちも大好き塩タンです。その後もホテルの部屋に戻り、遅くまで遊んでいました。

 何処に行くかも大事ですが、子供にとっては誰と行くかも同じくらい大事なのでしょう。

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 今日は、子供たちの行きたい所へ行くつもりなのでえ、昨日は自分の行きたいところへ。

 淡路島の南端の港町、福良へ直行しました。

 淡路人形座は遠藤秀平の設計で、2年程前に完成しました。

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 外壁は、凹凸をつけたエキスパンドメタルの上に、モルタルが塗られているだけ。

 メタルの通り、スチールなのですが、それが露出した部分は錆びていきます。

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 錆びるのを前提に、デザインされているのです。

 大阪城公園内の公衆トイレなども紹介したことがありますが、一貫した哲学が貫かれています。

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 人形浄瑠璃と聞くと、閑散とした場内をイメージしていましたが、8分方の入り。なかなか盛況なようです。

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 ここ、淡路の人形浄瑠璃は500年の歴史があり、大きさは1.5m程の大きなもので、3人で操ります。

 この日は、悪事を企む狐のお化けが、陰陽師に追われ討ち取られたのですが、その霊魂が夜な夜な現れ、様々な姿に変化して踊り狂うという話。

 7変化が最大の見せ場ですが、同時に演者の衣装も早変わりします。そのスピード約0.5秒。人形を操る技術はまさに名人技。

 想像はるかに超えるくらいに面白く、子供たちもかなり喜んでいました。

 館内に、頭の部分が飾られています。

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 生きているような、というのは常套句ですが、生きていないものにこそ、人の心は投影されるとも言えます。

 能の大成者、世阿弥は、女の舞は強い心で、鬼の舞は優しい心で舞えと言いました。

 喜び、悲しみ、怒りなど、一つの感情だけにフォーカスしすぎるなな、という意味だと思っています。

 感情という制御しにくいもの、コントロールできるようになった人を、名人と呼ぶのでしょう。