カテゴリー別アーカイブ: 04 建築

引越しゼンゼンヤ‐2190‐

引越し前々夜を迎えました。

そんな、アトリエm移転計画「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」【ゲンバ日記チャンネル】Episode2を、昨日公開しました。

約2年、居候していた実家の1階に、車と荷物が満載です。

主には妻が準備をしてくれましたが、アウトドア関係は私が片付ける必要があります。

昨日、超特急で片づけましたが、青い斜めのテープが貼ってあります。

これらは、明後日の引越し第一便では持っていかないというマークなのです。

引越しはしますが、かなり限定されたものだけになりそうなのです。

今日も定例打合せに行っていましたが、まだ現場はこのような状態。

シートで分かりにくいですが、中から見ると一目瞭然。

まだ外壁ができていないのです。

階段も仮設。

自分の家でなければ顔が引きつっていますが、泣いても喚いても、工事が進む訳ではないので「これも日記のネタ」と思うようにしています。

冒頭の動画を撮影したのは2月6日(木)でした。

今年一番の寒波が、日本海側を中心に大雪を降らせた日です。

大阪でも最低気温が-4度と、スキー場なみの寒さでした。

妻にも撮影を手伝って貰ったので、そのまま遅い昼食を取ることに。

それなら、いつも行列ができている「中華そば うえまち」に行ってみようとなりました。

引越し先のすぐ近くなのです。

珍しく、行列も無し。

聞くと、「やはり今年一番の寒波の影響もあるのでしょうか」と店員さん。

私は「中華そば 塩」、妻は「中華そば 醤油」を頂きました。

私の塩は、あっさりした魚介系のスープが際立ち、しっかり出汁が効いていて、ストレート麺にピタリと合っています。

麺はラーメンと言うよりは、太めの素麺のような雰囲気もあります。

醤油は、これほど醤油の味をしっかり押し出しているラーメンを、私は食べたことがありませんでした。

画像からでも、澄んだスープの品格が伝わるかもしれません。

ラーメンは年に1回食べれば多いほうですが、そんな私でも「100名店」に選ばれているのは頷けます。

最強寒波の日に行った甲斐がありました。

今晩は、アトリエの引っ越し準備のラストスパートですが、大半は第二便になりそうです。

引越し前々夜は、引越しゼンゼンヤになってしまいました。

お後がよろしいようで。

■■■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転します
「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」
電話、faxは変更ありません■■■

■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載■

時代の気分を最も感じる場所‐2187‐

【ゲンバ日記チャンネル】Episode4を公開しました。

「ドッグランのあるタイル床の家」の計画がスタートしたのは、2023年の5月。

「気になる土地があるのですが」という相談でした。

夏にはその古家付きの土地を購入。

現地調査に行くと、南東角の敷地境界杭が見つかりません。

当時、入社試験中だった若い彼に掘って探して貰いました。

笑ってしまうようなスタートでした。

それから1年半。無時竣工しました。

こちらの建物、電線の影が少なくなる、春か夏に竣工写真を撮ろうと思っています。

2匹のチワワ兄妹とも長い付き合いになりました。

男の子用。

そして女の子用。

LDKに専用のクローゼットがあるのです。

どれだけ愛されているかが伝わると思います。

こちらのご主人、「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」を見て「どんな作品になるか楽しみで気になっちゃいまして」とメールがありました。

さらに、「残念ながら不都合もなく快適に過ごせています」とも。

とってもチャーミングな方なのです。

ある程度プランが固まってくれば、まずは模型で検討。

そしてCGでも検討。

こんなカラーリングになる可能性もありました。

「あり」かなと思っていましたが、最終的には黒、グレー系になりました。

どんな家を建てるか、何にこだわるかは、本当に人それぞれなのです。

こちらは、かなり大きなRC造の住宅をリノベーションする計画です。

複雑な建物で、いつもと違って模型起こしから始めています。

アルバイトの試験を突破した、20代前半の研修生が担当です。

模型が建ちあがっていく姿は、やはり面白いもの。

かなり形が出来上がってきました。

古ビルのリノベーション、クリニックの増築、住宅のリノベーションと、様々な計画が進行中です。

また、テナントで開業予定のクリニックのプレゼンテーションも控えています。

これまでの仕事で言えば、新築が7割ほどでしたが、その比率はかなり変化しています。

まさに多様性の時代に入ったのだと実感しますし、それぞれのクライアントに最も合った伝え方、進め方をいつも模索しています。

そういった「時代の気分」を感じることが出来ない人は、当然、時代に置いていかれることになります。

過去にどんな栄光があったとしても……です。

先のご主人は、タイ人の奥さんとチワワ2匹を指して「ちょっと変わった家族」と言いました。

ごく普通とは言いませんが、何も不思議なことはありません。

「時代の気分」を最も感じる場所とはどこか。

それは、直接お代を頂く場面に他なりません。

目の前のクライアントを感激させるために、人生のほぼ全てを掛けてきました。

ドンキホーテとならないためにも、良く聞き、良く見、良く話し、しっかり考えるしかないのだと思います。

■■■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転します
「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」
電話、faxは変更ありません■■■

■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載■

初期三作品の魂百まで‐2184‐

「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」【CG movie】をUPしました。

よければご覧ください。

年明けから、寒い日が続いていました。

快晴の放射冷却は、寒くはありますがシャキッとします。

しかし今日は、久しぶりに温かい1日でした。

朝見ると、近所にあった大きな建物がほぼ無くなっています。

昨年から工事をしていましたが、今日あたりは仕事もはかどったでしょう。

しかし大変な仕事であるのは間違いありません。

「上町のアトリエ」近くにも解体現場。

解体あれば新築ありで、すぐ裏に建つのはタワーマンションでしょうか。

1995年、25歳の時にはじめてオファーを貰った仕事はかなり大きな規模の住宅でした。

鉄筋コンクリート造と木造の昆構造を採用しています。

2件目の仕事は、「白馬の山小屋」リノベーション計画。

建築コスト的にも、設計料的にも、相当に厳しい条件でした。

しかし、挑戦させてもらえたから今があるのは間違いありません。

そして3件目の仕事は「Spoon cafe」

阪急門戸厄神駅前で長らく続く、比較的大きな店舗を全面リニューアルしました。

「白馬の山小屋」 ほどではないものの、こちらも厳しい条件でした。

炭火で焼くハンバーグ。

そしてアートワークと、様々な挑戦をしたつもりです。

かなり長い年月をこのままで使って貰いましたが、再びリニューアルしたようでこの空間は残っていません。

それでも、本当に良い経験をさせて貰ったと感謝しています。

創業して今年で29年目に入りますが、これら初期の3作品での経験はかなり生きています。

「H型プランの平屋」等、鉄筋コンクリート造の建物もかなり経験させて貰いました。

「Spoon cafe」 の経験は、テナントでのクリニック計画等に、大きく役立っています。

リノベーションは、『大改造!!劇的ビフォーアフター』で担当した「住之江の元長屋」をはじめ、『住人十色』で放映された「回遊できる家」など、多くの作品がメディアで取り上げられました。

それも、これも、「白馬の山小屋」の計画と比べれば、何とでもなると腹をくくれていたからだと思います。

そう考えると「三つ子の魂百まで」ではありませんが、初期3作品の濃密な経験が、その後の仕事人生に大きく役立っていると分かります。

「初期三作品の魂百まで」です。

日本では、人口は減少の一途をたどり、空き家は増える一方。

おのずとリノベーションが増えていくことになります。

1月17日で、阪神淡路大震災から30年が経ったとニュースで取り上げられていました。

30年をひと世代とすると、再びリノベーションが注目されるようになると考えれば、面白いめぐりあわせだと思うのです。

その意味でも、 「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」で、都市型住宅のひとつの答えを示さなければと思っています。

2月12日(水)から、新アトリエで業務を開始するとアナウンスしました。

もう待った無しなので、腹をくくってやるしかないのです。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

懺悔と青春‐2179‐

新年明けましておめでとうございます。

元旦に、アトリエm移転計画「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」【ゲンバ日記チャンネル】Episode1を公開しました。

よければご覧ください。

2025年の1回目は、昨年末の話からです。

12月30日、阪急うめだ本店のショーウィンドウも、すっかり迎春仕様になっていました。

百貨店の屋上広場から、北西のJR大阪駅側を望みます。

間もなく2024年も終わりだなと、やや感傷にふけるのです。

昨年はオリンピックイヤーだったので、中学・高校の同窓会の開催年でした。

柄でもないのですが、世話役の代表を引き受けています。

2004年アテネオリンピックの年に第1回目を開催。

以降、4年毎の12月30日に開催を続けてきました。

今回、先生方は3名が参加下さいました。

学生時代は、迷惑しか掛けていないと言っても過言ではないのですが、英語担当のA先生には、格別のご迷惑をお掛けしてしまいました。

本当にお世話になり、全く頭が上がりません。

開会のご挨拶をお願いしました。

70歳を超えたとのことですが、とてもお元気で、はつらつとされています。

皆に楽しんでもらうため、2分くらいの近況報告を全員にお願いしています。

なぜずっと私も写っているかと言うと、司会進行をさせてもらっているからです。

この3時間は気合十分、仕事くらいのテンションで臨みます。

初参加の同級生あり。

毎回安定の盛り上げ役ありと、多彩なメンバーが揃っています。

大学教授、海外の大学教授、医師、税理士、会計士、映画監督、CM監督、社長、副社長、SE、エンジニア、研究者、東京、愛知、ニューヨーク、十勝から……

もし子供が将来に迷っていたら、この会に参加するのが一番良いのではと思うくらいです。

と書いてみて、本当に実現したらとても有益な気がしてきました。

体育の先生は当時26歳だったそうです。

熱血指導でここでは書けないネタも満載ですが、そういった先生の話が一番盛り上がるのです。

「若かったので、皆さんにはご迷惑をお掛けしました!」は大爆笑でした。

3名とも、はじめて6年持ち上がったということで「君たちはとても印象に残っている」と。

化学のT先生は、やや体調を崩していたにも関わらず、新型コロナで中止した会を除いて、5回全ての参加です。

こちらの先生には高校生の時「守谷、勉強嫌いやったら高校は義務教育と違うから辞めてもかまわないんやで」と。

本当に、ご迷惑をお掛けしてばかりで……

会の終了後、皆で写真撮影。

最高に楽しい会でした。

その後、阪急東通商店街の串かつ屋さんで2次会。

こちらも31名の参加があったのです。

2004年、第1回目のすぐ後、当時学年主任だったY先生がお亡くなりになりました。

Y先生には「守谷はすぐカッとなりやすいから」と、短気な性格をたしなめてもらいました。

お葬式に寄せてもらったのですが、奥さまが、会から戻ったあと「楽しかった、楽しかったと、何度も言っていました」とお聞きしました。

20年前。

お2人とも本当に若い。

そういう私達も勿論若い。

2016年リオオリンピックの年に参加くださった、国語のS先生が2020年にお亡くなりになりました。

また、第1回目に参加下さった数学のY先生も、2021年にお亡くなりになりました。

冒頭の挨拶で言ったのですが、実際にお会いできることが、当たり前ではないという事を痛切に感じます。

S先生は中1、中2の担任でしたが、2016年のとき「あんた喧嘩ばっかりして、悪かったものね~」と。

本当に、懺悔、懺悔、懺悔しかないのです。

これまでぼんやり書いてきましたが、殴り合いの喧嘩、慰謝料、修学旅行中の別室隔離、学校でお好み焼き、かつ勉強は全くしない。

高槻中学・高校は進学校ですから、先生側からすれば絶対に要らない生徒です。

しかし、大学に入ってからは本気で建築を学び、仕事人としては毎日を全力で生き、誰よりも働いてきたつもりです。

多少はまともになったと思ってもらいたいのと、少しでも恩返しができるならと引き受けたのが、「同窓会実行委員会 世話役代表」でした。

会場捜し、名簿の作成、往復葉書の送付、メール配信、アンケート用紙の作成、そして会が終わった後の情報の整理、母校への報告と、開催年の8月頃から準備を始めます。

やるべきことが結構あるので、全て会社として引き受けているイメージでした。

しかし人手が足りていない今回は、かなり時間の確保が難しかったのが正直なところです。

また、そんな滅茶苦茶な生徒だったので、私以外が代表をすれば参加する生徒も居るのではとも、ずっと思っていました。

そんな理由で、20年勤めてきた世話役の代表を今回で退任させてもらうことにしたのです。

先のT先生にこんなことを言ってもらったことがありました。

「僕は今の生徒に、こんなことを言っているんや。

この学校に来れる子は、頑張れば絶対何とでもなる。

それは守谷を見てそう思う」と。

もとが真面目な人より、ヤンキーが厚生した方が偉く見えてしまう的なところもありますが、私にとってこれほど嬉しい言葉はありませんでした。

20年前と言えば34歳です。

自分で見ても若いと思います。

はっきり言えば、この会は私にとって、懺悔と青春だったと思います。

私は働きもしますが、前にも出ます。そこを陰から支えてくれたI君には感謝しかありません。

次回の第7回は、2028年ロサンゼルスオリンピックの年です。

世話役を退任した次回、参加したいと思うのかなとか思ったりもします。

まだ4年あるので、それはまたその時に考えてみたいと思います。

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2024年 暮れは元気にご挨拶‐2178‐

今年も残すところ2日になりました。

私の2024年を振り返っておこうと思います。

1月 2024年は何が出来る?‐2074‐

元旦の夕方に起こった、能登半島地震。

街角に設置されるようになった、多くのカメラがその生々しさをダイレクトに伝えます。

改めて、地震大国・日本を認識せざるを得ません。

2012年に家族で巡った、能登半島の美しい自然を思い出します。

北陸の海の幸は特に美味しいのです。

年始から、2024年は何ができる?というお題をいきなりもらうことになりました。


2月 梅田ダンジョン①<大阪駅前ビル編>‐2083‐

インバウンド旅行者の間でも「梅田ダンジョン」が話題になっているそう。

慣れ親しんだ梅田を、3回シリーズで紹介してみました。

梅田ダンジョン②<1.2km東西横断脱出編>‐2085‐

梅田ダンジョン③最終回<阪急三番街と阪急サン広場編>‐2091‐

長男が帰省するさい、東京からヒッチハイクで帰ってきたのには笑わされました。

青春ヒッチハイク‐2088‐

3月 奈良ホテルでセミナー‐2093‐

奈良大宮ロータリークラブの例会で講演をする機会をもらいました。

会場が辰野金吾の名作、奈良ホテルだということが特別に嬉しかったのです。

4月 4時間の山道はワクワク時間だった‐2106‐

長らく通っている池原ダムの近くで、古民家フルリノベーションの依頼を頂きました。

掘り炬燵のある平屋「下北山村の古民家〈リノベーション〉」です。

昨年末、通勤路とも言える169号線で崩落事故があって通行止めに。

現場は動いているので、十津川村を通る168号線で大きくう回して現地へ向かいます。

山道4時間はなかなか大変でしたが、それはそれで新鮮でした。

日本の粋。169号線ようやく開通‐2126‐

夏にはようやく仮設橋が開通。

「道」の大切さを、身をもって経験しました。

5月 第3ラウンドは上町で勝負‐2111‐

天王寺で創業し、平野に移転して20数年が過ぎました。

2年程前から、駐車場があり、スタッフも通いやすい場所を探していました。

大阪城のすぐ南、中央区の上町に小さな古ビルを見つけたのが今年の春。

アトリエm移転計画「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」のスタートです。

年内引越しを目指していましたが、少し遅れそうです。

6月 背景に人生をかける‐2122‐

久し振りに足を運んだ展覧会は、「新・山本二三(にぞう)展」。

「天空の城ラピュタ」をはじめ、ジブリの背景画を多く担当したのが 山本二三です 。

「火垂るの墓」「ルパン三世」等も担当しているのですが、「じゃりン子チエ」もそうだったと知り、驚き、納得しました。

「じゃりン子チエ」の背景については、この日記でも何度か取り上げました。

時代を写し込む精度が凄いと、いつも思っていたからです。

7月 3つの現場を回って、恥を忍んでひとり撮影‐2130‐

掘り炬燵のある平屋「下北山村の古民家〈リノベーション〉」の現場へは、遠方なのでひとりで行くことが殆んどです。

【現場日記チャンネル】の撮影も、当然ひとりで行わなければなりません。

アイフォンを使ってリモート操作するのですが、これを沢山の職人がいる現場でするのが恥ずかしく……

何とかEpisode6まで頑張りました。

8月 始まりの地、南紀白浜‐2141‐

長男が帰省したタイミングで、家族で南紀白浜へ。

南紀白浜は「家族で47都道府県制覇」の旅の始まりの地だったので、感慨深いものがあります。

もうひとつの目的は、家族写真の撮影。

ワンチャン、家族写真は南紀田辺へ‐2140‐

減る一方の年賀状ですが、4人で集まれる限り写真付きで送りたいと思っています。

9月 一粒万倍日に開業「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」ずっと元気を応援する‐2149‐

昨年の秋にオファーを頂き、9月17日の一粒万倍日に開業した、「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」

5社程のコンペから選んでもらったのですが、コンセプトを聞いた時から、「この計画は絶対に成功する」と思いました。

「患者さんでなくても立ち寄ってほしい」のは、元気な時のお姿を見たいから。

江口さんのこの考えを、形にしていく仕事はとてもやり甲斐があり、とても楽しかったのです。

10月 理容師≒医師‐2157‐

アトリエ付き住居の移転を控え、迷っているのが、どこで髪を切ってもらうかです。

中学生の頃から通っているDさんの店に通い続けるんだろうな、というのが今の結論です。

少し調べてみると、昔のヨーロッパでは、刃物の扱いに長けている理容師は、外科医も兼ねていたそう。

私にとっては、話をゆっくり聞いてもらう、精神科医のようなものでもありますが。

11月 その男、万里の長城レベル‐2168‐

2024年も、MLBで圧倒的な成績を残した大谷翔平選手。

今年1年は、右肘の手術で投手は封印。

その中で、指名打者では初めてのMVPに満票で選ばれました。

しかも2年連続で3回目の受賞です。

宇宙から肉眼で見える唯一の人工物と言われるのは万里の長城ですが、それに匹敵する、この惑星一の野球選手です。

12月 このクリニックを、必ず大繁盛クリニックにする‐2172‐

9月の開業を取り上げた 「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」 ですが、院長の江口さんから打ち上げのお誘いを受けました。

「内科系」のクリニックは、スタート時が本当に厳しいのです。

なので、スタートダッシュにつながるなら、何でもしようと思っていました。

そのひとつが、院長自らの言葉で、開業への思いを語ってもらうことです。

また、膵臓がん・胆道がんを発見するエキスパートなので、内視鏡、超音波内視鏡のできることも、分かりやすく説明してもらいました。

食事会の席で現状を尋ねると、聞いたことがない程、順調なすべり出しでした。

当日は朝方まで仕事をしていたので、失礼のないよう会話できていたか怪しいのですが、そんなことが吹っ飛ぶくらい、今年で一番嬉しい、美味しい時間となったのです。

年始の問いは、「何ができる?」でした。

結局のところ、私にできるのは懸命に働くことだけです。

そう考えると、より働きやすくなる、 アトリエm移転計画「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」が一番のご褒美かもしれません。

クライアントの駐車場を心配しなくても良いことも、都心部に出る時間が短くなるのもとても嬉しいことです。

そして、クライアントに心から喜んでもらえたら、仕事人冥利につきるのです。

本年も、「ゲツモク日記」「ゲンバ日記」、また『建築家・守谷昌紀TV』にお付き合い頂きありがとうございました。

2025年が、皆さんにとって素晴らしい1年となることを確信しています。


■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

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愉快なクライアントは衝撃の姿に‐2175‐

先月の暖かさは嘘のように、寒い日が続きます。

今日は午前中から、「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」の現場へ行っていました。

解体も終わり、1回目の動画の撮影もしてきたので、近いうちに【ゲンバ日記チャンネル】にUPしたいと思います。

上町1丁目あたりは学校や公園が多く、市街地にしては空が大きいのです。

はす向かいには清水谷高校。

少し東に歩くと、大阪女学院。

ずっと先に見えるのは、OBPのクリスタルタワーです。

街の雰囲気が気に入ったというのも、移転を決めた大きなポイントでした。

始まる現場があれば、終わる現場もあります。

「ドッグランのあるタイル床の家」は、水曜日が最終の定例会議でした。

2匹のチワワが私のそばに居るのは、ご主人がメイク中だからです。

「ご主人がメイク中?」と思った人は、真剣にこの日記を読んでくれている人。

衝撃の姿へ変身です。

こちらのクライアントは、かなり愉快な人なのです。

間もなく、ご主人のYoutubeチャンネルで絶賛公開予定。

是非ご覧ください。

こちらのお家もそうでしたが、建築確認申請を提出した検査機関が「近確機構」です。

建築確認申請が、民間開放された時からお世話になっています。

中でも、特にお世話になった方がいます。

スタッフにも「相談はかならずKさんをめがけて行くように」と言っていました。

以前は設計事務所で働いておられてこともあり、経験豊富で一緒に解決策を探ってくれることも度々でした。

行政機関でも民間企業でも同じですが、信用できる人を見つけたらその人を狙ってアポイントを取るようにしてきたのです。

ところが数年前、その方が「そろそろ年齢のこともあるので、後任の〇〇さんを紹介しておくわ」と。

それで、現在の責任者の方を紹介してもらい、お会いすることがかなり減っていきました。

今日も、他の物件の打合せに近確機構に行っていたのですが、Kさんが打合せテーブルに出ておられるのを見かけました。

ご挨拶に伺うと、顧問になったので、月曜日と木曜日だけ出社しているとのこと。

更に「頑張ってるなあ、ホームページ見てるよ。病院までやってるんや」と。

嬉しくなって、「見て下さってるんですか!ありがとうございます!!」と答えたのですが、どの病院か聞いておけば良かったと、やや悔いが残っています。

先週、今週あたりは、今が何時か分からないくらい図面を描き続けました。

しかし、愉快なクライアントに囲まれ、誰かに評価して貰えたなら、これに勝る幸せはありません。

「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」とは別に、クリニックの増築計画、大規模な住宅のフルリノベーションと、2024年も2025年もフルスロットルで行きたいと思います。

誰かのたった一言で、これだけ元気がでるのです。

ということを、よくよく分かっておきたいと思います。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

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光沢、平滑、高級感、しかし難題‐2173‐

「ドッグランのあるタイル床の家」の現場も最終盤です。

残すところは、外構工事のみとなりました。

【ゲンバ日記チャンネル】もUPしたいのですが、なかなか撮影時間が取れておらず……

タイトルの通り床はタイルですが、壁にもタイルを採用しています。

手前の造作家具は、洗濯機を隠せるよう考えたものです。

様々なタイルが使われていますが、時間を掛けて厳選しました。

吹き抜けにあるペンダントライトはベースがゴールド。

ダイニングのペンダントも、ゴールド系になりました。

このあたりは、タイ人の奥さまの好みを織り込みながら、セレクトしたものです。

2001年にバンコクを訪れた際の、ワット・プラケオの写真です。

タイをはじめ、東南アジアはゴールドがあふれています。

そんなお国柄も上手く織り込めたのではと、自画自賛しているのです。

さらに、「光沢」というお題もありました。

手摺はステンレスの大ぶりなものを採用しました。

ウォークインクローゼットのちょっとした収納も、光沢のある面材を選んでいます。

「光沢≒平滑」と言ってよいと思います。

また「平滑≒清潔」とも言えます。

平滑は自然界にはありません。

古代なら石を磨くしかなく、その最高峰にあるのが磨き上げられた大理石や御影石だったでしょう。

重く、硬いものを、労力を掛けて磨かなければ、得られないものですから、時々の権力者が好んだのは必然でした。

良いことだらけですが、現代でも材としてはやはり高くなります。

光沢は、硬さ、平滑さの象徴ですが、それゆえ奥行き感も増すのです。

良いことだらけですが、ひとつ問題が……

写真を撮った際に、こちらが写り込んでしまうのです。

実際は高級感があって素晴らしい、しかしメディアを通して伝えるのが難しいという材なのです。

それは、私のような立場の人間だけの問題なので、クライアントには全く関係ありません。

とは言え、知って貰ってこそはじめて選んで貰える可能性がある訳で、難題と言えば難題なのです。

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このクリニックを、必ず大繁盛クリニックにする‐2172‐

12月に入り、それらしい気温になってきました。

先月末、「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」の江口さんから、開業計画打ち上げのお誘いがありました。

北新地の北の玄関口はHAT BOYビル。

その脇を抜け、東口女坂筋を南に。

本通を東へ。

「粋魚 むらばやし」

先に来られており、早速乾杯でスタートしました。

屋号の通り、魚にこだわったコース料理です。

お造りは勿論でしたが、イセエビの小鍋が素晴らしかったです。

限りなくレアに近いイセエビの弾力と、しっかりとした出汁が絶品でした。

店の方に、その感激を伝えると「さっきまで活きていましたから」と。

火の通りが最小限なのがよく分かりました。

関西はやはり鯛。

煮汁は甘めです。

アナゴ、銀杏と、小皿も冴えていました。

締めは、土鍋で炊いた卵かけご飯。

黄身と煮魚の煮汁をかけて頂きます。

なかなか予約が取れず、1ヵ月前から取ってくれていたことが納得できました。

最後に、おこげはバリバリとスナックのように。

江口さんが豪快に割り分けてくれました。この方、何でも行動が早いのです。

美味しい料理に会話も弾み、至福の時間でしたが、本当に嬉しかったのは、クリニックの出だしが順調だったことです。

初日に10名程が来て下さったことは聞いていましたが、その後は何も聞いていませんでした。

しかし、お誘いがあるということは、吉兆だとは思っていたのです。

クリニックの設計・監理を何軒も経験させて貰いましたが、「内科系」の開業は、スタート時が本当に厳しいのです。

お父様から引き継いだケース等は別ですが、縁もゆかりも無い土地での開業を、「落下傘開業」と言ったりします。

文字通り、全く知らない地にいきなり降下し、すぐに本気の戦いが始まるのです。

この場合は、「内科系」以外でもかなり厳しく、多くの院長は「開業1年目のことだけは思い出したくない」と言います。

ナース、スタッフの方々も当然慣れておらず、オペレーションにも戸惑いがあるでしょう。

何より、院長はクリニックや医療機器に対する大きな投資をした上に、出だしの半年からから1年は、自己資金を持ち出しながらの運営になることが多いのです。

そういったことを見聞きしていたので、出だしから地域の方が訪れてくれるよう、出来ることは何でもしようと思っていました。

院長の江口さんが「Youtubeを見てきました、っていってくれる人が結構いるんですよ」と言ってくれました。

6回に渡って、【ゲンバ日記チャンネル】をUPしたのもそのためです。

しかし、一番効果があったのは、江口さんの話だと思います。

患者さんでなくても、元気な時から遊びに来て欲しい。

そのために、自分のコレクションであるコミックや、寄贈で13m以上もある本棚を一杯にしたい。

また受験勉強をできるカウンターを設置するという考えは、私の想像にも全く無いものでした。

それを私の口からでなく、江口さんに語って欲しかったのです。

膵臓がん・胆道がんを発見するエキスパートであり、内視鏡、超音波内視鏡の技術にも優れている。師長さん、技師さんも、長らくタッグを組んできた、熟練の方たちです。

知識、技術だけでなく、何と言ってもまず江口さんが元気なのです。

私は「えぐちずっと元気クリニック」という名前をずっと推していたくらいですから。

言い方が失礼かもしれませんが、このソフトがあって繁盛しなければ、ハードに問題があるとしか考えられないと思っていました。

コンセプトをダイレクトに表現したクリニックを実現し、少しでも早く地域の皆さんに知って貰えたら、必ず支持されると信じていたのです。

開業が9月17日(火)の一粒万倍日にこだわった通り、すでに何倍もの結果が出ています。

江口さんは「守谷さんは、建築家というよりプロデューサーみたいな役割ですもんね」と言ってくれました。

それを分かってくれるので、頑張り甲斐もあるのです。

ダイレクトに言えば、建築家でこういった類の発信をしている人は、そういないと思います。

恥ずかしくもありますし、かなりの時間も掛かります。しかし、それも全ては、できるだけ早く、クリニックを知って貰うためなのです。

一度、足さえ運んで貰えれば、確実にファンになってくれるはず。

そうなれば、それを知った本気のドクターがまたオファーを下さるので、ひいては自分のためでもあります。

一日に200人くらいが来て下さるクリニックに、あっという間になると想像しています。

物づくりが好きでこの仕事をしていますが、職能を活かし、誰かの役に立てる真剣勝負はもっと好きです。

住宅、クリニック、オフィスに関わらず、そんな機会の積み重ねこそが、私の仕事人生なのです。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

イチョウまい散る、晩秋の播州‐2171‐

神戸を越え。

明石の天文台も越え。

英賀保を越え。

「ささき整形外科デイケアセンター」がある揖保郡の太子町までやってきました。

天気は良いですが、風が強い一日でした。

イチョウの横の、物見やぐらもやや気になりますが。

色付いたイチョウの葉が舞い散る晩秋の播州です。

2023年の8月にオープンした 「ささき整形外科デイケアセンター」 ですが、東隣には元々建っている「ささき整形外科クリニック」があります。

大変に繁盛しているクリニックで、リハビリ室が不足しているとのこと。

それで、増築計画の相談を受けていたのです。

設備設計担当と、調査を済ませると夕方になっていました。

2022年の年末から昨年夏のオープンまで、足繫く通いました。

水は清き太子町で、また仕事ができるかもしれないことに感謝しています。

片道3時間ほど掛かるので、帰りはいつもこんな感じでした。

物寂しさと、充実感に満たされる夕方。「さあやるぞ」という気持ちです。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

小さなメディアと消えゆく銭湯‐2163‐

9月17日開業の「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」ですが、【ルームツアー】も完成しました。

1回目にUPした際、YouTube Studioの「制限」という欄に「著作権」という文字が。

詳細を見に行くと「これは著作権侵害の警告ではありません」とあります。

市販の編集ソフトにある音楽を使っていたのですが、その音楽に対してのようです。

文面を見ると問題無さそうですが、ちょっと気持ち悪いので、BGMを選び直して再度UPしました。

実はこの日記も、以前公開不可になったことがあるのです。

歌詞を引用して記事を書く場合、著作権が誰にあるかを明記し、その部分が記事の中で「主従」の「従」の関係でなければなりません。

使用許可を取り、使用料を支払えば別ですが、なかなかそこまでは出来ないものです。

その点は踏まえて書いてきたつもりですが、かなり初期の記事で、問題があったようです。

それがサイトポリシーに違犯するとのことで、ある日突然サーバー側からメールが来て、『ゲツモク日記』自体が全て見れなくなりました。

急なことで慌てましたが、通知があった連絡先に、記事を修正して連絡すると、確かその日の内に復旧してくれたと思います。

誰もが小さなメディアを持てる時代ですが、こんなことが起こりえるのです。

今日は立冬。

今朝はスカッと晴れましたが、暦通りの寒い朝になりました。

こんな日は、銭湯の広い浴槽でゆっくり温まれれば最高です。

なのですが、先月末にまた近所の銭湯が1軒閉まりました。

立派な煙突が、鉛色の空に寂しく映ります。

8年前までは、すぐ近所にも銭湯がありました。

隣町まで行けば、国の登録文化財に指定されている「源ヶ橋温泉」も。

雰囲気のある銭湯に、大人、子供、幼児の3人600円で入れたのです。

町に強烈な香りを放っていた金木犀も、すっかり散ってしまいました。

毎日掃いても 落ち葉はたまる

これがとりもなおさず 人生である 人間である

-田山花袋- 作家

朝、見るのを楽しみにしているお寺の掲示板です。

誰もが小さなメディアを使って、信じられないくらい短時間で、驚く程の成功者になれる可能性があります。

一方、銭湯が無くなっていくことは誰にも止められません。

急に寒くなったせいか、先の言葉が心に染み入るのです。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載