昨日は、梅田で現地調査をしたあと、地下鉄で長堀橋駅へ移動。
来月初め、11月1日(土)、2日(日)と、「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」というイベントが開かれます。通称、イケフェスだそう。
ガイドブック片手に「生きた建築」に触れ、本当の大阪を知って貰おうというイベントです。
このガイドブックは、大阪、東京の7ヶ所で無料配布されていますが、これがなかなか素晴らしい。
私もそれを片手に、ミナミエリアを回ってきした。
長堀橋から南へ5分。1964年完成、村野藤吾設計の「浪速組本社ビル」があります。
浪速組は老舗左官業の会社。
スタイルには拘らない、巨匠・村野の真骨頂は「お金の取れる図面」です。この言葉に、プライドと、バイタリティーを感じます。
広角レンズを持ってくれば良かったと後悔しましたが後の祭り。
更に南下すると、焼肉ブーム火付け役、食道園宗右衛門町本店ビル。
1968年、生山高資の設計です。
外壁は石を打ち込んだプレキャストコンクリート(工場生産コンクリート版)でしょうか。
内部はオリジナルデザインが残るようですが、食事はまたの機会に。
丁度、ドンキホーテの東斜め向かいにあるのですが、より目を引いたのが、宗右衛門町モータープール。
廃墟ビルの1階を駐車場として貸しているのです。
ミナミの真ん中に、こんなビルが残っていたとは。若い頃はウロウロしていましたが、全く目に入りませんでした。
そのモータープール一角にあるのが花屋さん。廃墟感を逆手にとって、格好良くデザインされていました。
「生きた建築」と比べるなら、これは半死の建築でしょうか。
ドンキホーテを西に見ながら、相合橋をわたると、たこ焼き激戦区。
裁判沙汰になっていましたが、結果はどうなったのか。
グランフロント完成以降、キタに目が行っていましたが、道頓堀界隈の賑わいには驚きました。
店舗も大きく変わり、知っている店があるとホッとするくらい。
そのまま、商店街に入ると、ガイドブックに載る「純喫茶アメリカン」。
1963年、富士工務店の設計で、エントランスすぐの螺旋階段が、時代を感じさせます。
はす向かいにある「美津の」はお好み焼きの名店で、かなりの行列ででした。
最後は、日本橋に近い「美園ユニバースビル」。
無くなる前に、一度くらいはキャバレーも体験してみたいような気になります。
ちょっと見ない間に、歓楽街は大きく様変わりします。
しかし変わらない裏路地もあり。
大学時代、高いアルバイト代にひかれたこともあり。
旅にでれば、街を歩き回るのが最高の楽しみ。しかし、ミナミを半日歩いたのは始めてかもしれません。
大阪生れの大阪育ち。やはりキタよりミナミのほうがしっくり来るかもしれません。
このガイドブック、とてもお勧めなので是非貰ってみてください。