週休2日の時代になり、打合せは土曜日が一番多くなりました。
先週も地鎮祭、定例会議で、オープンデスクの学生も連れて3人で現場を回りました。
都市型、閑静な住宅街、別荘地と、様々な環境の中で仕事をさせて貰いましたが、里山の環境は初めてかもしれません。
雨がパラパラはしましたが、畝のある風景は何とも優しいのです。
中央には菜の花が咲いています。
司馬遼太郎さんは黄色い花が大好きだったそうで、2月12日の命日は「菜の花忌」と名付けられています。
菜の花、タンポポと、この時期に見る黄色い花は特に人の目を引き付けるのです。
日曜日は一転天気が良く、会社近くの公園も子供連れで賑わっていました。
関西においては緊急事態宣言が解除され、春の陽気に誘われる気持ちが良く分かります。
我が家の子供達も、「お寿司行きたい」とか「焼肉行きたい」とか言うのですが、そこはもうひと踏ん張りです。
代わりに、「炭火で焼き鳥でも焼いてみようか」と。
家族三人を食卓に待たせ、一人張り切って炭の番です。
七輪は少しの炭でも火力がでるので、本当に良くできてます。
みんな大好き、豚バラファイヤーも。
長男が弾んだ声で「お父さん、焼き鳥最高!」とか「豚バラはやっぱり間違いないね」と。
鼻を膨らませて食べている姿が想像できるのですが、娘は「私、炭のにおいがちょっと無理かも」と。
高1男子と、中1女子を同時に楽しませるのはなかなか難しいのです。
それでも「食」のある場所に人は必ず集います。住宅を設計する際は特に、そのことを意識しています。
もし反抗期があったとしても、「食」は必ず家族のつながりを取り持ってくれるからです。
日曜日の夕食くらいしか皆が揃うことはないので、あの手この手で、子供達が一緒に食べたくなるよう策を練ります。
「妻」が、今の鉄板はコゲが取れにくいというので、「娘」のために、「私」のポケットマネーでホットプレートを新調しました。
近所のお寺に前に掲示板があり、ジョギングの際の楽しみでもあります。
月に一度くらいのペースので書が掛けかえられますが、現在はこうあります。
文化は密を求める
現在の状況と全くそぐわない、また非常に味わい深い言葉だと思いますが、密こそが進化の源であることは間違いないでしょう。
138億年前、ある一点に集まっていた、超高温、超高密度の火の玉のようなものが爆発、膨張し続けているというのがビッグバンセオリーです。
膨張し続けているが故に温度が下がったのですが、更にそれ以前は、「無」だったとされます。「無とは一体何?」と考えだすと、夜も眠れなくなってしまうのです。
テレワーク、リモート打合せは、コロナ下の社会においては、取り入れていかなければなりません。
この非常事態時の対策としては納得できますが、熱のない、無味無臭の世界に、人は生きることができません。
密の反対は粗ですが、無熱と言い換えても良さそうです。
首相もワクチンを接種するというニュースもありましたし、アメリカでは条件を満たせば、マスク無しの会合も可とするという記事もありました。
リモートの出会いは、春に似つかわしくありません。
春遠からじ
本当の春がやってくることを、心から願います。特に、若者の為に。
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました