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風街‐1701‐

昨日、大阪も梅雨入りしました。

豊かな水があるからこそ可能となるのが水田です。

雑草を抜く手間を激減させたこの農法は、まさにノーベル賞もの。

一体誰が考えついたのだろうと思うのです。

ただ、しばし青空とはお別れ。

神社の境内に、夏祭の文字が見えました。

中止なのかなと思ったら、出店はないものの開催するよう。

環境、状況とうまく付き合いながら、暮らしていくのはどんな時でも同じです。

屋内にいる時間が長かったので久し振りに、iTunesの整理をしました。

作詞家、松本隆さんのヒット曲でプレイリストを作ってみました。

日本語ロックのパイオニアとなった「はっぴいえんど」のドラマーだった松本隆さんは、解散を期に作詞家として生きることを決意します。

ヒット曲は『硝子の少年/KinKi Kids』、『ルビーの指環/寺尾聰』、『スニーカーぶる~す/近藤真彦』、『 木綿のハンカチーフ/太田裕美』などなど。もう圧巻です。

詩人、ボードレールやランボーに憧れた元文学少年は、自らを「職業作詞家」と呼びます。

作曲をしぶる松任谷由美さんが、「呉田軽穂」のペンネームを使う事を条件に了承した、コンビ一作目が『赤いスイトピー』です。

『赤いスイトピー』 歌:松田聖子 作詞:松本隆 1982年

何故 あなたが時計をチラッと見るたび
泣きそうな気分になるの

「本質はチマチマとした繊細な部分に隠れているんです。チラッと時計を見られたら嫌だなというのは、男も女もそうでしょう。たばこの匂いのするシャツは嫌だけど、好きであれば許せてしまう。そんな日常の些細なことをすくい取るのが好きなんです」

新聞のインタビューでこう答えていました。

『ルビーの指環』 歌:寺尾聰  作詞:松本隆  1981年

くもり硝子の向うは 風の街

「風は流れていくもの。失われた土地への郷愁といった意味合いもあるんです」

洗練された都会の音楽を目指す松本さんにとって、「風街」は重要なモチーフでした。

『ルビーの指環』がベストテンで、12週だったか連続1位になりました。

小学5年生だと思いますが、そのアルバムをカセットテープで買いました。

テープ自体はどこに行ったか分かりませんが、その中に『渚のカンパリ・ソーダ』という曲がありました。

久し振りに聞きたくなり、255円で購入しました。

『渚のカンパリ・ソーダ』 歌:寺尾聰  作詞:松本隆 1981年

カンパリのグラス空けてしまおう
君に酔ってしまう前に

格好いい!

小学5年生の私は、いたく感激したものです。

最後も、松本さんの言葉を引きます。

 「都会における人間関係の難しさや孤独感、どうやって生きたらいいんだろうといったことを一貫して歌っています」

生きるって難しい、君だけじゃない。根底に流れる優しさや切なさに時々触れたくなるのか、最近昭和のポップスを聞く頻度が増えました。

このグラス空けてしまおう 君に酔ってしまう前に

残念ながら、そんなセリフは一度も使わぬまま、間もなく50歳になります。

数十年もの時間を一瞬で越える名曲をたった255円で、しかも家で買える時代が来るなんて、もうおとぎ話の世界です。

ただ、iTunesの使い方だけは、いまだによく分かっていませんが。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
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「トレジャーキッズたかどの保育園」
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■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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