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不夜城陥落‐1469‐

 大川の桜が満開です。

 天満橋から西を望めば、中之島が中央に見えます。

 土佐堀川と分岐する景色は、最も大阪らしいものかもしれません。

 天満橋は大川と谷町筋が交差する位置にあります。

 「造幣局の通り抜け」もあり、桜のメッカといってもよいでしょう。

 東を望めばOBP。

 南は大阪城。

 西へ向かう方が、桜のトンネル感は強いかもしれません。

 桜、空、川のある景色。まさに日本の春です。

 本日、アトリエmの営業時間変更の案内をクライアントに送りました。

必要であれば、時間無制限で曜日は関係なく働くのが
当然と思い、仕事に取り組んでまいりました。

しかし、時代の流れ、近年の社会情勢もあり以下の通りに
営業時間を変更させて頂くことに致しました。

営業時間:(月)~(土) 9:00amから7:00pm
定休日:第2・第4(土)、(日)
その他の休日:年末年始、ゴールデンウィーク、夏季休暇

 半分ベソをかきながら、朝を迎えたことが何度あったのか。

 朝一番「もう新幹線に間に合いません」とスタッフが泣きを入れるので「貸せ!」とカッターを取り上げ、模型を仕上げました。

 お盆休み、ある計画が急速に動くことになり、旅行を全てキャンセルしました。

 若い頃、週休2日の企業に勤める同級生たちを羨ましいと思ったこともありました。

 しかし、今は良い時代を生きさせてもらったと思います。

 また、期待してもらい、やるべき仕事をこれだけ与えて貰ったことに心から心から感謝します。

 今日は、ケツメイシの「さくら」を聞きながら会社に戻りました。

♪ 花びら舞い散る 記憶舞い戻る

 花びら舞い散る 記憶舞い戻る ♪

 長く働くこと、休みが少ないことだけが良いと思っている訳ではありません。

 しかし、充実や成長が、できるだけ短い時間で、効率よく働いて得られるものではないとも思っています。

 時代は大きく変わったのか。

 または、自分達が時代から取り残されているのか。

 前向きな気持ちもこめて、「不夜城陥落」を宣言してみようと思います。

 4月から、アトリエm第三幕のスタートします。

 時間ではない何かを見つけることができるのか。また元に戻るのか。

 精一杯あがいてみたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

世界一安全で、美しき国‐1370‐

 連休明け、京都で新しいオフィス計画の工事が始まります。

 空間の中央に緑があり、吹抜けで2階、3階がつながる開放的なオフィスになる予定。

 金額調整が終わり、工事請負契約に立ち会うために京都へ向かいました。

 4月上旬が寒かったからか、未だに大川の桜も満開です。

 伏見区の施工会社にて、無事契約が交わされました。そこで、地鎮祭は近くにある城南宮にお願いしようとなりました。

 城南宮のwebサイトにはこうあります。

 平安遷都の際に京都の南に創建されてから1200年。城南宮は、引越・工事・家相の心配を除く「方除(ほうよけ)の大社」と仰がれています。

 契約日にこれ以上の神社はないだろうと、クライアントと参ってきました。

 方除大祭のためか、甘酒が振る舞われています。

 御所の表鬼門を守っているのが比叡山延暦寺なら、裏鬼門を守っているのがこの城南宮なのでしょう。

 平安後期、白河上皇や鳥羽上皇の離宮でもあったことから、庭園がとても美しい神社です。

 しだれ梅で知られるようですが、さすがにこの陽気では終わっています。

 現在はしだれ桜が満開でした。

 利休の師、武野紹鴎は「桜は塀の外に植えよ」と教えました。

 太い幹を見せないほうが、より美しいからです。

 枯山水に、淡い桜がかかる景色は見事なものでした。

 これは「みつばつつじ」という樹。赤紫の細やかな花が咲き乱れています。

 来春は、是非しだれ梅を見にきたいものです。

 城南宮から少し西へ行くと、鴨川にかかる小枝橋があります。

 その近くに、鳥羽・伏見の戦いの碑が立っています。

 その石碑をみていると、上品な感じの女性がでてきて、声をかけてくれました。

 「鉄砲の玉の跡があるのだけれど、見ていきますか?」

 右の石段を降りると、門柱に食い込んだままの鉛の玉が残っていました。

 1867年の大政奉還後、新政府を樹立した薩摩、長州、土佐藩と旧幕府軍が争ったのが戊辰戦争。

 1868年、その口火を切ったのが鳥羽・伏見の戦いです。

 緒戦から敗北となった旧幕府軍は、日本列島を北東に押し込まれながらも抵抗を続けます。

 会津若松における白虎隊の悲劇などを経てさらに後退。1869年に降伏し、終戦を迎えたのが函館の地です。昨夏、長男と訪れました。

 激戦の地、五稜郭は日本の初の西洋型城塞でした。

 「城塞都市に象徴されるように、ヨーロッパの都市は、血を流し皆で守ってきたもの。街に対する愛情が違う」と言った建築家がいました。

 それを聞いたとき、そうかもしれないと納得したことを覚えています。

 しかし、この小さな日本。都市のほぼ全てが戦争跡とも言えます。同じく多くの血が流され、その土地の上で私たちは生き、暮らしているのです。

 今の時代、安心して旅行に出掛けられる国が、世界中を探しても日本しかないというこの現実。

 小枝橋のたもとで咲く桜も満開。

 この国に、桜に、もっと誇りを持ってもよいのではと思うのです。

 先の上品な女性が別れ際に「どこからみえたの?」と聞かれました。

 「大阪です」「京都です」と答えました。

 少しだけバツが悪かったのですが、この誇らしき国はいつも身近にあるのです。

彼岸にわたる‐1363‐

 今日でお彼岸も終わり。

 暑さ寒さも彼岸までと、公園の花水木もほぼ満開です。

 そして菜の花も。

 「お彼岸」とは彼岸会(ひがんえ)の略で、春分・秋分の日を中心に前後3日間におこなう仏事を指すそうです。

 「彼岸」を広辞苑でひくと「生死の海を渡って到達する終局・理想・悟りの世界」とありました。

 反対に、生死を繰り返す迷いの世界が「此岸(しがん)」。私達が生きるこの世の中です。

 お釈迦さまは、此岸(この世)から、彼岸(悟りの世界)に到達することを波羅蜜(はらみつ)といいました。

 そのために必要な修行が六波羅蜜です。

六波羅蜜

1 布施 人を助ける。
2 持戒 戒律を守る。
3 精進 努力をする。
4 忍辱(にんにく) 耐え偲ぶ。
5 禅定(ぜんじょう) 心身をおちつける。
6 智慧 学ぶ。

 俳優の高倉健さんが亡くなる前に語っていた言葉が好きです。

 「俳優という仕事には、生き方がやっぱりでているよね。テクニックではないんでしょうね。

 柔軟体操なら、いいトレーナーにつけば体を壊さずに柔らかくなる。いい本を読めば知識はつく。

 しかし、最もでるのは普段の生き方。偉そうなことを言うようですけど」

 六波羅蜜をみれば、お釈迦さまであれ、私達一般の市民であれ、すべきことは大差ないのがよく分かります。

 それは、高倉健さんのいう日々の行いであり、一過性のものではないのでしょう。

 この陽気に誘われて、早咲き桜もポツポツと花開き始めました。

 花はすべき時に準備をし、ほこるべき時に咲きほこります。

 桃源郷という言葉がある通り、理想の世界にはいつも花であふれています。

 この時期に先祖を参るのが彼岸参り。

 岡山と香川、高槻と和歌山を訪れなければと思うのです。