カリオストロの城にみる作家性と究極の恋愛観‐1580‐

 現在、一緒に仕事をしている監督が、「お客さんと一緒に、再放送を観ましたよ」と。

 4月7日(日)に、BS朝日で『大改造!!劇的ビフォーアフター』の再放送があったようです。

「住之江の元長屋」は番組では「天井から雨が降る家」

 webサイトへのアクセスが、500くらいあったので、沢山きてくれているなと思っていたのですが、理由が分かりました。

 移動の途中、玄関への立派な藤棚のあるお家をみつけました。

 藤はこの時期から梅雨にかけてですが、淡い紫と淡い香りが大人向けの花と言えそうです。

 前回、パリの思い出を少し書きましたが、『アルセーヌ・ルパン』を書いた、モーリス・ルブランもフランスが生んだ偉大な作家です。

 その孫(という設定)の『ルパン三世』を描いた、モンキーパンチさんが4月11日に亡くなりました。

 金曜日には追悼番組として『ルパンVS複製人間』がテレビ放映されました。

 昨日もプレゼンテーションだったのですが、昨年末からこの春にかけて、我ながらよく働いたと思います。

 そんな日曜日の夜は少し特別感が欲しいもの。

 で、久し振りに家族全員で『カリオストロの城』を観ようと声を掛けていました。

 カジノで盗んだ紙幣が偽札でした。

 そこから怒涛のような展開が始まります。

 カリオストロ公国の姫、クラリスと初めて出会うシーンは、あの滅茶苦茶なカーチェイスから。

 アニメの歴史に残る名シーンです。

 カリオストロ公国で偽札を作っていると知るルパンは、お姫様を救い出すため、城へ向かいます。

 クラリスが幽閉される尖塔へ向かう際の、尖塔3段跳びも、コミカルでリズミカルな名シーン。

 そして、泥棒さんは若きお姫様を救い出します。

 そして結末です。

 わる~い伯爵の最後は、長針と短針に挟みつぶされるという、残酷なものでした。

 すっかり忘れていましたが、思わず目を背けてしまいました。

 銭形平次の子孫(という設定)の名脇役は銭型警部。

 何も盗らなかったと言ったクラリスとのエンディングの会話です。

 「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。」

 「あなたの心です」

 もう全てが名シーンといってもよいかもしれません。

 日曜日の夜「守谷家映画劇場」は、ドラえもん、名探偵コナン、ルパン三世の映画と引き継がれてきました。

 豊かな時間を提供してもらい、ただただ感謝しかありません。心からご冥福をお祈りするのです。

 ずっと前に付き合っていた女性が「理想のタイプをはルパン三世」と言っていました。

 ユーモアのセンスがあり、腕がたつ。そしてもてる。

 私にとってもやはり理想です。

 初めて長編映画を監督する宮崎駿の情熱と、モンキーパンチが描いた魅力的なキャラクターが、がっちりとかみあい、最高傑作を生み出すことなりました。

 宮崎は究極の恋愛観を、絶対に交わらない子供に見ているからだと私は思っています。

 類まれなる作家性と、究極の恋愛観が織り込まれた名作。それが「カリオストロの城」だと思うのです。

 その証拠に、普段は大人の香り漂わせる峰不二子も、この回のお色気は抑え気味。

 控えめな藤のような名脇役に徹しているのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
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