おしりにまつわるエトセトラ

 この日記を書き始めて8年。完全ゲツモクUPにして6年。

 いつかカミングアウトしたい事があります。自分にとっては大きな事、他人からみればそうでも無い事。しかし、ある人にとっては勇気になるのでは、と思っている事です。

 今日はそこまでではありませんが、やや恥ずかしく、でも嬉しい話を。

 2011年のゴールデンウィーク。フェリーで九州へ行きました。

 フェリーの旅、第一段でしたが、行きの船の中で体が変調をきたしました。おしりに激痛が走り出したのです。

 別府に着き、薬局へ行きました。相談すると、肛門から注入する軟膏を勧められたのです。

 しかし日増しに痛みは強くなり、最終日は妻と子供だけを水族館にやりました。一人車の中でうつ伏せになり、寝ていたのです。

 旅から帰ると、休日だった事もあり義妹の親族を頼り、診て貰いました。「痔瘻(じろう)」という診断でした。「痔」は知っていますが「痔瘻」とは。

 肛門から少し体内に入ったところに、肛門腺というくぼみがあります。20ヵ所程、輪のように並んでいるのです。それが何かの理由で詰まり、化膿します。それが徐々に体内側に進み、肛門の横あたりに突出口ができ繋がってしまうのが「痔瘻」という病気。

 1年程、色々な事を試しましたが、突出口が2つになったのが分かり、もう手術しかないと思ったのです。

 近所で病院を探すと、日帰り手術が可能という、クリニックが見つかりました。

 手術には2週間の入院が必要という話もあったので、早速診察して貰いました。翌週の手術が決まったのです。

 6月25日(月)。昼過ぎから手術が始まりました。手術自体は1時間弱。突出口に出来た肉が盛り上がっている部分をレーザーメスで切除。膿の通り道にゴムを通します。

 この方法をシートン法と言います。ゴムを輪っかにして徐々に締めて行くのです。

 輪になった糸を、大きな板氷に掛け、オモリを吊るしたとします。糸は氷の中を下に移動し、最後にはポトリと落ちます。

 糸は氷を貫通したが、氷は切れていない。それを2ヵ月程掛けて、ゴムでやろうという話です。

 初めに話を聞いた時は意味が良く分からなかったので、どこまで伝わるかは疑問。

 よって画像を付けてみます。先週の中頃、そのゴムの移動がついに終わりました。完治したのです。

 この嬉しさをどう表現すれば良いか。

 以前なら、切開、削除という方法しか無かったそう。なので、医学の進歩は人の幸せに直接貢献してくれます。

 「もし今が原始の世界だったら」と良く考えます。そうだとすれば、完治する事は無かったでしょう。

 大げさに言えば、おまけの人生の始まりです。さようなら、我が痔瘻。

 あの痛みは、九州の旅とセットの思い出です。

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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました

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