人と湿度の微妙な関係

 昨日の大阪は、最低気温が8℃。

 秋の風情が無いと嘆いていたら、急に冷え込んできました。

 前から買おうと思いながら、やっと買ったのが湿度計付き温度計。

 現在、事務所内は気温25℃、湿度36%です。人というのは、実に湿度に影響されるのです。

 例えば夏。健康によい室温は27~28℃と言われています。

 しかし夏の湿度は70~80%くらいあり、あまり涼しく感じません。

 それが50%以下になると、汗が蒸発し易くなり、気化熱を奪う事で涼しく感じるのです。湿度を60%以下に抑えると、カビやダニの発生を抑える効果も期待できます。

 逆に冬は、湿度が高ければ多少室温が低くても、あまり寒さを感じません。冬の外気は乾燥しています。

 それが室内で暖めるられると膨張し、相対的な湿度は更に下がります。湿度を調整しないと、より寒く感じる訳です。

 また、ウイルスは低温、低湿度を好む為、湿度が低いと盛んに活動します。乾燥は喉の保護作用も低下させます。ウイルスが体内に侵入しやすくなるのです。

 では湿度は高いほうが良いかと言うと、そうでもありません。高すぎると今度は結露の問題が発生します。

 室内の温かく、湿度の高い空気が、室温の低い押入れ等に流れ込むと、急に冷やされ、壁面などに水滴として現れます。これが表面結露です。

 その他に、壁内に発生する内部結露もあり、家にとっては厄介な問題です。様々な要素が絡み合っているので、折を見て詳しく説明したいと思います。

 結論としては、一年を通して快適な湿度は45~60%くらい。冬でも30%以上に保ちたいものです。

 ちなみに、少々湿度の高い日でも、屋内より屋外の湿度が高いことは滅多にありません。

 湿度の調整を、除湿器や加湿器に頼らず実現するには、”風通し”がとても重要になってくるのです。