上野で見る、師弟の仕事

 6日(火)の朝、9時頃東京に着きました。そのまま地下鉄で上野へ。

 何回か来た上野ですが、まずは中に入れていなかった国立西洋美術館へ。

 こちらは、20世紀を代表する建築家、ル・コルビュジエ日本唯一の作品です。

 向かい合って建つ、東京文化会館は弟子、前川國男の設計。

 実施設計や現場監理は、弟子である前川、坂倉準三、吉阪隆正らが行ったようです。

 更に北へ歩くと国立東京博物館が見えてきます。

 エントランスをくぐって、すぐ西へ向うと見えてくるのが法隆寺宝物堂。

 こちらも、やっと見る事が出来ました。

 その名の通り法隆寺の宝物が収蔵されています。

 内部は荘厳という表現が相応しい神聖な空間でした。
 
 完成は1999年で、谷口吉生の作品です。

 ニューヨーク近代美術館(MoMA)の新館、豊田市美術館、丸亀市現代美術館と共に、彼の代表作と言えます。

 いずれも秩序が保たれた清潔なたたずまいで、美術館のエキスパートと言えるでしょう。

 この敷地に入ってすぐ、右手にある東洋館は、谷口吉郎の設計です。苗字が示すとおり、彼の父親の作品なのです。

 同じ敷地内で、父子が国の施設を設計するというのは極めて稀な事。こちらも何らかの形で、精神の継承が行われていると考えるのが自然だと思うのです。

 次の目的地は、浅草のすぐ西、田原町駅近くにある善照寺。

 細い路地を抜けると突然現れます。

 こちらは白井晟一の代表作で、鉄筋コンクリート造の切妻屋根と正面にある入口だけというのシンプルなファサードです。

 周囲に持ち上げられた片持ちの床が美しく、建物を軽快に見せています。

 住職が建物に大変愛着を持っていると聞いていたので、不在だったのが残念と言えば残念。 

 その後、都内のスタジオへ向かいました。

 『大改造!!劇的ビフォーアフター』の収録の為です。

 昨年の10月中旬、番組のプロデューサーから電話がありました。当事務所で一度会い、その後実際に依頼したいと連絡がありました。スタートしたのは、11月の中頃。

 それから約半年。ようやく工事が終わり、スタジオ収録となったのです。スタジオ収録もスムースに進み、1時間ほどで終了。

 まだ編集などは残っているようですが、放映日も7月8日(日)と決まりようやく肩の荷がおりました。

 経緯については、番組の放映が終わってから、現場日記にUPしていくつもりです。 

 6日(火)はホテル泊で、翌日は「四丁目の家」の撮影に行ってきました。

 生憎の雨でしたが、内部は良い写真が撮れれました。

 こちらもまた、現場日記にUPします。

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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 
7月8日(日) 7:58pmから8:54pm
「匠」として出演します 

「上野で見る、師弟の仕事」への4件のフィードバック

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    >おーひさん まだ随分先なんですが、ひとまず放映日が決まったのでお知らせしました。果たしてお母さんに、楽しんで頂けるかどうか。

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    次週の紹介の時、匠がちらっと出てくるじゃない?今まで今か今かと毎週ドキドキしながら観てたのよ(笑)予告観たいから念のため7月1日のも録画しとくわ!

  3. SECRET: 0
    PASS:
    >おーひさん 初めの予定よりずいぶん遅れてしまって……心配をお掛けしました。我が家のHDDレコーダーはこの仕事を引きうけてから、毎週録画になってます(笑) 僕も予告編は楽しみにしてます。

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