何年か前、車のCMで「変わらなきゃ」「変わらなきゃも変わらなきゃ」というシリーズがありました。
その出演者のイチロー。野球の国別対抗世界一決定戦、ワールドベースボールクラシック(WBC)には並々ならぬ意欲を見せています。3年前、第1回大会の時も「なぜこの記念すべき大会に出ない人が居るのかが僕には分からない」「運命的なものさえ感じる」といったコメントもありました。
予選リーグで韓国に負けた時の悔しがりようは、尋常ではありませんでした。その後、アメリカの思わぬ負けもあり、日本代表は決勝戦でキューバを下し初代チャンピオンに輝きます。
今回の第2回大会では、昨年の北京オリンピックで敗退した日本代表チーム監督の星野さん続投の雰囲気を「オリンピックのリベンジの場でない」と暗に批判する場面もありあました。
賛否両論ありますが、それを言えるのはキャリアのピークにあるイチロー以外に無かったはずです。
第1回大会の監督は前ソフトバンクホークス監督の王さん。生涯ホームラン数868本。世界一多くのホームランを打った偉大な選手です。今回は体調と年齢のこともあり、日本代表相談役という立場となりました。先日テレビで、長嶋茂雄さんの長男、一茂さんとの対談が流れていました。
「人は変わる。変われるでは無く変わるんです。調子がいいからずっと同じ状態でいたいと言っても無理なんです。ならいいほうに変わろうよと、僕はいつも言ってるんですよ」
奥行きの深い、示唆に満ちた言葉です。まさに、諸行無常の響きあり……
イチロー、海を渡った松坂と役者はそろいました。WBCは3/5が開幕。決勝は3/24です。楽しみになってきました。