進みだす

 現在は、1人がオープンデスクに参加しています。先日までは男女の学生が2人来ていました。

 20回で1クール。14回目を迎えた女の子が、朝一番に「今日で終えたい」というのです。理由を聞くと「やはり内定を辞退して、すぐに設計事務所の就職口を探したい」という理由でした。

 彼女は学校の先生から紹介して貰った会社から、内定を貰っていまいた。それでも迷う気持ちがあり、オープンデスクに参加していたのです。

 彼女はどちらかと言うと大人しいタイプに見えました。設計の仕事がしてみたいが、どんなものかを知らず、このまま就職して良いのか……と悩んでいたのです。

 研修中「紹介して貰った以上、やっぱり断れないですよね」と聞いてきたので「そんなことは無いと思う。自分の人生だけは自分が主役なんだから」と答えました。その時は、このまま就職するのだろうと思っていました。しかし、最後に下した決断は違いました。

 もし、親御さんが聞いていたら「この就職難の時代に、何を言うんだ」と叱責されるかもしれません。

 雇用について聞こえてくる話しは厳しいものばかりです。彼女が今から精一杯頑張ったとしても、思ったような仕事に就けるかどうかは分かりません。それでも、チャレンジしての結果なのか、せずの結果なのかでは、全く違うと思うのです。

 もうひとつ載せておきたいと思います。これは、全ての人へのメッセージだと思うのです。

 これまでに何度も耳にしてきた言葉で「一生懸命頑張った、力いっぱい努力して負けたのだから悔いは無い」というものがある。

 この言葉は、努力の限りを尽くした者が勝負に負けた時、相手の力が上回っていたことを讃え、自分への妥協が許されるものなのかもしれない。

 しかし、私は目標に向かって全力で努力した者にはその結果が必ず出ると信じて行動してきた。

 「やっていおけば良かった……」の人生なのか「やっておいて良かった」の人生なのか。ここに「全力に悔いなし」の背景がある。

サガン鳥栖ゼネラルマネージャー 松本育夫

 

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