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日経新聞は面白かった‐1453‐

 今日から2月に入りました。

 厳しい寒さは続きますが、徐々に日が長くなっていくことに、季節の進行を感じます。

 1月の中旬に、

 「Best of Houzz 2018 受賞おめでとうございます!」

 というメールが届きました。

 Bestとなっていたので、全ての中で一番だと思い、喜んでサイトを見に行くと、大阪のリビングルームというカテゴリーの中で選ばれたようです。

 7枚の中の1枚に、「松虫の長屋」のリビングの写真がありました。

 このcutは、写真家の平井さんが「2015年の Best cut」と言ってくれたもの。勿論嬉しいのですがちょっと微妙な感じもあります。

 かなり絞られたカテゴリーなので、正直、betterくらいでしょうか。

 火曜日の夜、久し振りに大学時代の友人と、梅田で会っていました。

 お初天神通りの「ニューミュンヘン」が改修工事中で、別館的な「北大使館」へ。

 この店のこだわりも生ビールです。

 ここの生ビールは飲みやすく、やっぱり美味しい。

 閉店の11時まで、2人で話し込んでいました。

 彼は高槻でjamjamという設計事務所を経営する、いわば同業です。

 彼とは、私が創業して3~4年目あたりは一緒に仕事をしていました。私がお願いして、アトリエmに来て貰ったのです。

 設計、デザインのことをズバッと意見してくれる彼の存在は、本当に貴重でした。友人であり、パートナーでもあったのです。

 同じく、時々アドバイスをくれる知人に、「seiundo」の社長がいます。

 もうひとつ経済に弱い私に、以前から「日経新聞を読んだ方がいい」と勧めてくれていました。

 あまりそういったことに興味がなく、グズグス言っていたのですが、ようやく昨秋から購読をはじめました。

 確かに面白いのです。

 日本経済新聞社という社名から、お堅い記事をイメージしていたのですが、アート、スポーツなどの記事も分厚く「流石」と言いたくなります。

 サッカーの現役最年長選手、三浦知良さんのコラムがあります。

 彼は勉強などしたことがないと書いていましたが、その含蓄ある内容の素晴らしいこと。

 果たして勉強って、何なのだろうと思います。

 「私の履歴書」は、著名人が1ヵ月に渡り、自身の半生を語る名物コラムです。

 昨年の12月は、元プロ野球選手の江夏豊さんでした。

 オールスター9連続奪三振、江夏の21球と、多くの伝説を残した名投手ですが、コラムは覚醒剤事件のお詫びから始まりました。

 その生い立ちから興味深いものばかりでしたが、私が立ち止まったのは、こんな話のところでした。

 1967年、阪神でキャリアをスタートさせた江夏投手は、2年目の1968年に、年間401個の三振を奪っています。

 これは日本記録であり、メジャーリーグでのノーラン・ライアンの383個を上回ります。

 この年、勝利数は25で最多勝も獲得。しかしMVPに選ばれませんでした。

 この時から、人が評価をする賞には全く興味が無くなったとありました。

 このあたり、彼の無頼漢な雰囲気に通じるところがあり、人生感を決定づけたのかもしれません。

 401奪三線は、その数字が越えられるまで、時代がどれだけ変わろうとも、日本一、いや世界一かもしれません。

 この絶対的数値を持つアスリートは、常に自分が世界一とも言えますし、実際そうです。

 言い方は難しいのですが、世界一という甘美な重荷を背負ったまま、その後の人生を生きることになるのです。

 しかし、大衆も、メディアも移ろいやすいものです。

 グラウンドでカクテル光線を浴び、多くの観衆の目を引き付ける快感を味わったなら、それを越える体験はそう起りえないだろう。

 行間から、そんなことを感じていました。

 ちなみに、夕刊は産経新聞をとっています。娘が、読者投稿のコラムがいたく気に入っているからです。

 結論として、日経新聞は面白かった。人のアドバイスはやはり善意で聞くものです。