タグ別アーカイブ: ショパンの革命

知恵の悲しみと、知らない歓び‐1711‐

6月下旬あたり、「今年は空梅雨かな」と思っていました。

しかし、7月に入ると雨、雨、雨。今日は久しぶりに晴れ空を見ました。

「R grey」のアイビーも嬉しそうです。

人はどんな状況でも生きて行きますが、日常に少しの潤いがあると救われます。

音楽はその最たるものでしょうか。

「雨音はショパンの調べ」は、この時期になると一度は耳にする曲のひとつだと思います。

小林麻美が歌った1984年夏のヒット曲。

原曲は、イタリアの男性歌手ガゼボによる『I Like Chopin』だそうです。

ガゼボはイタリアのディスコシーンでは知られた存在だったらしく、そのヒット曲に松任谷由実さんが詞を載せました。

この方の才能にはいつも驚かされるだけですが。

よく聞いてみると、エレクトリックドラムの音に、ディスコミュージックの香りが残っています。

ショパンの曲も何となくしか知らないので、どの曲を指すのだろうと思っていました。

娘がピアノを習っていたころの譜面に、ショパンがありました。

練習曲「革命」。

譜面を見るだけで、静寂を切り裂く出だしの音が聞こえてきそうです。

legatissimo(レガティッシモ)と表記がありましたが、極めて滑らかに!という意味だそうです。

「革命」を指さないことは私でも分かりました。

私が持っている曲の中なら「ノクターン(夜想曲)」か、「別れの曲」なのかなと想像していましたが、「雨だれ」という曲があると知りました。

早速購入してみたのです。

ポロン、ポロンと鳴る出だしを聞いていると、やはりこの曲をイメージしているようです。

中盤から、やや激しい雨音へと変化していきますが、先日の豪雨と比べるとやはり「雨だれ」でした。

80年代の歌謡曲から入り、ポップス、洋楽、ロック、ソウル、ブルース、AORと気に入った曲は何でも聞きました。

しかし、クラッシクにはほぼ接点なしでした。

クライアントに、ピアニストとバレエダンサーの姉妹がおられましたが、ともにパリ、モスクワへの留学経験があるアーティストです。

音楽談義などおこがましいですが、何でも聞いてみたいのが私の性分。

しかし、讃美歌とクラッシックの違いも分からずに、ちょっと恥ずかしい思いをしたのです。

娘はバイオリンの授業があるらしく、知人から譲り受けたものが我が家にやってきました。

築48年の畳の家に、電子ピアノにバイオリン。

おかしな感じもありますが、どんなことでもトライしてみて欲しいと思います。

これを期に、クラッシックのプレイリストも作ってみました。

オムニバス版をもってきただけですが、「クラッシックもなかなかいいな」とひとり悦に入っているのです。

こんな小話は何度か聞いたことがあるかもしれません。

 ペシミスト(悲観主義者)のセールスマンがある国に靴を売りに行きます。

 まったく売れず、仲間のオプティミスト(楽観主義者)に電話をかけました。

 「全然駄目だ。この国の人たちは靴を履かない。見込みがない」と言います。オプティミストの仲間はこう答えました。

 「見込みは十分だ。この国の人達はまだ靴を履いていない」

知恵の哀しみと、知らない歓び。

つまらないプライドと、大きな偏見をすてれば、この世は歓びと楽しみだらけです。

勢いにまかせて、今度はジャズについても書いてみたいと思っているのです。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記