先週は東大寺のお水取り。関西で、春を告げる行事といえば大相撲もその一つ。
しかし、今まで相撲を見る機会は殆どありませんでした。
妻から「東関部屋」ののぼりが立っていると聞いたのが昨年。近所に、宿舎が移ったのです。
東関部屋といえば、引退しましたが高見盛が有名でした。顔をたたき、気合を入れる姿から、ロボコップと呼ばれたのです。
現在は振分親方となり、若い衆に胸を貸していました。残念ながら、現在幕内力士はいないよう。
稽古は朝の7時から。基本的に見学は自由です。
大きな関取が、ぶつかり合う稽古は圧巻。
元は神事だったという大相撲。厳粛な空気に包まれます。様式美と言ってよいでしょう。
まだマゲを結っていない若者も数人居ました。先輩衆が指導をするのですが、流石に稽古は厳しいものです。
シコ、また割りと基本練習を繰り返します。特にまた割りは、悲鳴を揚げるほど厳しいものでした。
しかし、相撲の世界で生き残りたいなら、やるしかありません。
最も若い新弟子は16才くらいでしょうか。文字通りの「泣き言」がもれ続きます。仕方ないのでしょうが、ネガティブオーラが発散されています。
勝手な想像ですが、以前ならすぐにゲンコツの一つも飛んでたのでは。
甘えた新弟子君、目がギラギラとした出世頭の26歳、この世界に20年は居るベテランのアンコ型力士。間近で、大男たちの痛み、うめき、汗を見て、同じ人間だと分かります。
力士を支援する人達がタニマチ。大阪の谷町に住んでいたことが由来とされます。
そこまではいきませんが、この不器用そうな大男を、少し応援してあげたいと感じたのです。
特に、頑張れ新弟子君。そして、社会にいる多くの新弟子君達。
腹をくくった瞬間、目の前にあるものが、天職となるはず。
人呼んで「荒れる春場所」。彼らが、府立体育館の土俵を席巻する日を楽しみにしています。