ゆく河の流れ

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 この連休は妻の実家に里帰りしていました。

 近くに川があるので、天気が良い日は、飼い犬の「マナ」を連れてよく散歩に行きました。

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 川辺を散歩していると飽きることがありません。

 水鳥が水遊びをしていたり、小魚が物陰にかくれているのを探したりしていると、「マナ」は私の目を盗み「道草」を本当に食べています。

 川はよく人生に例えられますが、鎌倉時代の古典随筆、「方丈記」の始まりは簡潔で美しい名文です。

 ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。(中略)朝に死に、夕に生るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。

 そこにある「無常観」という思想は少し心にゆとりを与えてくれる気がします。