カテゴリー別アーカイブ: 11 日常

5S-7S‐1699‐

 今週末はようやく野外へ出られるかなと、週間予報が気になります。

 春の花から主役はアジサイへ。

 もし、あのウィルスが湿気を嫌うなら、梅雨さえ待ち遠しいのです。

 2005年頃だったか、初めて経営者の勉強会に参加させて貰いました。

 ある方が「付き合いは広い方が良いだろうし」と声を掛けてくれたのです。

 そこで「5S」という言葉を初めて聞きました。

 ①整理 ②整頓 ③清掃 ④清潔 ⑤躾(しつけ)

 頭文字がSで始まる5つを並べたものです。

 経営者なら普通は知っているのだと思います。

 物創りとアートが好きでこの仕事を始めたもので、経営やリーダー論などには全く興味がありませんでした。

 しかし言葉の定義を教えて貰い、面白いなと思いました。

 ①整理=要、不要を分け、不要なものを排除すること

 ②整頓=理にかなった配置にすること

 特に①には軽く衝撃を受けました。整理とは要らないものを「捨てる」ことだったんだと。

 人員整理などという言い方がイメージしやすいかもしれません。

 仕事場で特に長い時間を過ごしたこの2ヵ月。こつこつと「更に5S活動」をしていました。

 時間を大切にしている人の話は説得力があります。

「うえだクリニック」の院長に、モニターを持ち上げるアームはとても良いですよと教えてもらいました。

 良いと聞けば何でもやってみます。

 そのアームを上の棚につけ、モニターを完全に浮かせました。

 大きな図面はモニター後ろまで滑りこませることができます。空間は立体的に使うと、累乗的に価値が増すものです。

 正面はマグネットが付くブラックボードなのでメモの入替がスピーディです。

 机の上、50cmのところにある棚は、座ったまま手が届き、24インチのモニターが入るギリギリの高さ。

 右端の棚は、カタログに挟むしおりとエアコンのコントローラー置場。

 色にもこだわっています。

 付箋は10色+白と茶があるので、10件までは色を見ればすぐに分かります。

 初期段階と中盤以降に分けて、各色に2件割り当てれば、20件まではスムーズに進められるイメージ。

 本棚にあるサンプルBOXも色で認識できますし、小さい方の付箋で売っていない色はカットして作ります。

 クリアファイルも同じく10色あります。

 クライアントのパーソナリティと計画の方向性でイメージカラーを決めるのですが、ここは慎重に考えます。

 少なくとも1年位は計画と色が連動するので、しっくりこないと嫌なのです。

 若い頃は2件仕事が重なれば、嬉しくも大変だ大変だと言っていましたが、かなりの計画を並行して進められるようになりました。

 並行して仕事をすると濃度が薄まるかなと思っていたのですが、全く逆でした。

 ひとつ懸念が浮かんだとすれば、全ての計画をチェックできます。反対に良いアイデアも全てに反映できるのです。

 大きく机に広げて見るのではなく、アニメのセル画のように全てを重ねて見るイメージです。

 とても良かったので、実務的な話もひとつ書いておきます。

 最近パソコンのスピードが落ちた気がしたので対策をしてみました。

 このサイトはとても分かりやすかったですし、実際かなり軽くなりました。

 ①できるだけ外付けHDDにデータを移行、⑦Google Chromeの同期する情報を減らす、⑧エクスプローラーのフォルダオプションを出来る限り無効化、が特に効果がありました。

 ⑧は全て無効にするとかなり軽いですが、テキストが読み難いので、私の設定は以下の通りです。

 5Sに「Speed」を加えたり、ある自動車メーカーは「死ぬまで働け」もあったと聞いたことがあります。

 どんな立派な人でも1日は同じ24時間です。

 同じ時間をどう使うか、また自分の居る空間の価値をどれだ高められるか。工夫し、改善した結果が出た時は単純に気分が良いのです。

 6番目に「Speed」、7番目に「Success」を加えて、当社は7Sで行きたいと思います。

A photograph is wonderful.
2018年1月 山形/蔵王

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

見える景色が変わるから‐1698‐

 6月は旧暦で言えば水無月。

 「水はありすぎるけど」となるのは、旧暦と1ヵ月程の誤差があるためです。

 しかし、7月や8月を「水無月」と呼ぶよりは良い気がします。やはり何でも後回しよりは前倒しですから。

 新型肺炎の影響で銀行業務が縮小されたり、メーカーからの見積り提出が遅れたりで、着工が遅れ気味のプロジェクトもいくつあります。

 その中で、契約工期の前に完成しそうな「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」

 ようやく足場が外れたので、良ければ「現場日記」ものぞいてみて下さい。

 出掛けるのは現場行きとジョギングくらいで、その道程だけが外界を目にする機会でした。

 この古墳にはいつも目が行きます。

 年配の方が写真を撮っているなと思ったら、菖蒲が花をつけだしていました。

 県外移動自粛も今日から解除。これまでの分まで「お出掛け」したいものです。

 どうしても食事の写真に頼ってしまったこの期間。

 締めくくりは関西のソウルフード、お好み焼きです。

 意外にも、一番人気はモダン焼きでした。

 私はソバを炒める派。

 「カリカリで美味しい!」と子供達もなかなかの食べっぷりでした。

 ネギ焼きは製作途中の写真のみ。

 焼きながらなので写真はどうしても……自慢のネギ焼きはまたの機会に紹介します。

 長男も今日から授業が始まるので、早起きして降りてきました。この期間で一番カリカリ来ていたのが、長男の朝が遅いことでした。

 勉強云々より早起きする習慣を保つことのほうが、学校の価値は高いかもしれないとさえ思った程です。

 玄関を出る前にバタバタしているので聞くと「定期が見当たらない」と。

 「後回しにする人で、立派な人を見たことがないといつも言ってるだろう」とまたカリカリ来ていると定期が出てきて、妻が送って行きました。

 一本早めの電車に乗っているので、それでも友人との待ち合わせには間に合うとのこと。「よく分かってるじゃない」と、怒ったり褒めてみたり。

 高校時代、数学の先生が「一本早い電車で登校してみなさい。見える景色が変わるから」と言っていました。

 ギリギリ間に合ったことを自慢する方が多数派で(勿論私も!)、この意味が分かっている生徒は少なかったと思います。

 人は機械ではないので、スケジュールがタイトになればなる程、良い習慣なら崩してはならないと思います。

 朝のジョギング中、問題解決のヒントや、プランのキーになるアイデアが浮かんだことが何度あったことか……

 その数学の先生は、確か実家に戻りお寺を継がれたはずです。

 「君オリジナルの考え方で解いてもいいんだよ。ただ、それならこの解き方が正しい事から証明しないといけないね」とも言っていました。

 学生時代は言う事も聞かず、反発もしていましたが、全て先生の言われた通りで、それを伝えても受け入れてくれないところまで一緒です。

 この世は輪廻転生。

 お詫びの気持ちと、感謝の気持ちを、今ならお伝えしてみたいと思うのです。

A photograph is wonderful.
2014年11月 滋賀/石山寺

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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図面のUPは禊‐1689‐

 気温も25℃近くまであがり、本当に気持ちのよい季節になりました。

 激変の4月も今日で終わりです。

 普段は活気のある商店街も、この状況下で閑散としていました。

 普段はひたすらに会社で仕事をしていますが、今日は現場監理へ出ていました。

 近鉄の普通はかなり空いています。

 換気のために窓が開いていることもあり、気持ちのよい風がはいってきます。

 貸し切りに近く「ああ、気持ちいい」と、思わず声に出してしまいそうです。

 日の光を浴び、風を感じると気分は一気に変わります。

 誰もが日々の暮らしの中で、落としどころを模索し続けなければなりません。

 休業中の張り紙をする飲食店を多く見かけます。

 働きたいが働けない人達の心中は察するにあまりあるのです。

 現場は「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」のでしたが、手応え十分でした。

 この計画の設計図面が完成したのは、昨年秋の香港行きの当日、朝4時でした。

 フライトに間に合うギリギリまで描いていたことを思い出しますが、頑張った甲斐があったというものです。

 今年に入ってからは、2月にリノベーションの実施図面UP、そして今月は2つ新築の実施図面をUPしました。

 仕事において、1時間にどれだけの付加価値を生めるかを、「単位時間当たり採算」と言います。

 経営の師である、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんに教えて頂いたものですが、ようやく当社でも取り入れることにしました。

 成果を時間で割り、うまく時間がコントロールできているかの指標とするものですが、スタッフに求める以上、私も自分の働いた時間を把握しておかなければなりません。

 23歳の年から建築設計の仕事を始めたのですが、働く時間は、長ければ長い程よいものだと思っていますし、気にしたこともありませんでした。

 しかし正確に時間を記録してみて、これはちょっと人に言っては駄目なレベルだと痛感したのです(笑)

 私は日に12時間は働くと決めていますが、それがすでに過労死ラインだそう。そもそも残業という概念がないので、全く問題ないのですが。

 物創りが神聖な仕事だとすれば、設計図面のUPは禊のようなもの。

 打たれる滝の水が、ここちよい水量で、快適な温度では駄目なのと同じです。

 1ヵ月半くらいは休みがなくても、良い仕事になると思えれば頑張れるのです。

 実はこのゴールデンウィーク、1週間池原ダムのバンガローを予約していました。

 しかし全国への緊急事態宣言で、宿泊施設から休業となりますと電話がありました。

 1ヵ月半は頑張れますが、2ヵ月はちょっとこたえます。2ヵ月以上にならないよう、もうひと踏ん張り必要なようです。

 ああ、早くあの湖面に浮かびたい!

A photograph is wonderful.

2014年6月 奈良/池原ダム

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梅雨、夏ウェルカム‐1688‐

 4月24日(金)、大阪府は休業要請に協力が得られないパチンコ店名を公表しました。

 第一弾として大阪府内で6店舗、うち大阪市は2店舗。これがいずれも平野区で……

 こんなところで名前を売らなくても良いのにと読んでいくと、どうも聞いた店名。

 会社から歩いて3分、2店舗とも私のジョギングコースに面するパチンコ店でした。

 24日(金)は営業したものの、翌25日(土)からは休業すると大阪府に連絡があったという記事が土曜日の朝に出ました。

 府は「休業しているか現地を確認する」とコメントを出したのです。

 忙しい吉村知事に来てもらうのは申し訳ないので、朝一番で確認してきました。

 まさか知事がくる訳はありませんが、間違いなく休業です。

 私もそこまで暇ではないのですが、パチンコ店の向かいにある小さなイオンが朝7時から開いており、とても助かっているのです。

 出勤前に寄れ、コンビニよりは安いという理想的な店舗。

 要請を断ってでも営業をしていたので、今後も突っぱねるのかなと思っていたら、良い方向に裏切られました。

 まあ、ヤンキーが更生して普通の人になっただけなのですが、それでも良いことには変わり有りません。

 不思議な気分ですが、何故かほっとしたのです。

 遅い時間や、休日会社に出る時は、会社のミニキッチンで自炊します。

 使い勝手のよい野菜や卵くらいは定期的に買いに行くので、男性の中ではスーパーに寄っているほうだと思います。

 若い女の子が不安そうにレジ打ちしているのを見ると、本当に可愛そうですが、食料だけは店が閉まってしまうとどうにもなりません。

 出来る限りの対策をし、何とか頑張って貰いたいと思いますが、医療従事者と共に、働く姿は尊くさえあります。

 3密を避けるようと見かけますが、平時なら「粗」も「密」も大好きです。

 粗は自然の中でひとりきりですが、密はやはり東南アジアでしょう。

 初めてベトナムに着いた時の衝撃は忘れられません。

 空港からホーチミン市内へ移動しようとターミナルを出ると幾重にも空港を取り囲む、人、人、人。

 その群衆の視線が突き刺さる前で両替する時は、かなり緊張しました。そのベトナムドンを手にして空港を出ます。

 すぐに取り囲まれ 熱を帯びた目で「俺のタクシーに乗れ」や「俺のバイクは安くて速くて安全だ」と唾を浴びながら客引きに遭うのです。

 バックパッカーは、知らない街に着けばまず寝床を探さなければなりません。

 ここがゲストハウス街だと降ろされた途端、人の洪水と不安に押し流されそうになりました。

 東南アジアの魅力は、まさに「密」と「熱」なのです。

 米ソ対立のあおりをうけたベトナム戦争は1975年まで続きました。

 ジャングルの中にはいたる所に迷路のようなトンネルが掘られています。

 いまにもランボーが飛び出してきそうです。

 私が訪れた時はすでに四半世紀経っていましたが、他の東南アジアの国に比べるとベトナムはどことなく暗い影を感じました。

 しかし中国やフランスの影響を強く受けるベトナムは、食べ物も美味しく、とても好きな国なのです。

 ようやくアメリカの国立生物兵器分析対策センターから、太陽光がコロナウィルスを不活性にするとみられるという発表がありました。

 湿度も高い方が良いようです。

 賛否はあるようですが、全くの嘘でないなら明るいニュースはウェルカムです。

 ベトナムの感染者が非常に少なかったので、もしかすると、とは思っていました。

 今は随分変わったでしょうが、あれだけ汚い街で(失礼!)、人、人、人の街で、感染が爆発していないのには理由があるはずだと勘ぐっていました。

 蒸し暑いところが、にっくきウィルスは苦手なよう。是非とも、梅雨、夏でやっつけてしまいたいものです。

 今年は、ジメジメした梅雨も、酷暑の夏もとびきりウェルカムなのです。

A photograph is wonderful.

2002年2月 ベトナム/ホーチミン

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人類の未来‐1680‐

 命の尊さに差異はありません。

 しかし心は別です。

 欧米で、桁が違う程の人が亡くなっていても、「日本じゃない」とどこかで言い聞かせている部分があったことは否めません。

 志村けんさんの訃報を聞き、改めてそのことを感じます。全国民のおじさんが亡くなったのです。

 海外メディアは「日本の喜劇王」、「日本のロビン・ウィリアムズ」と表現しました。

 小学校の頃、土曜8時は「全員集合」と「ひょうきん族」で、真っ二つに割れたものです。

 刺激的で、やや毒のあったひょうきん族と比べて、お笑いの王道を貫いたのが全員集合でした。

 志村さんには、まさに喜劇王の言葉がふさわしいと感じます。

 近鉄電車の南大阪線に乗る機会がありました。

 古市行きの普通電車は閑散としていました。

 僅かな乗客も互い違いに座り、距離をとるよう意識しているのが伝わってきます。

 世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」を通るとあって、扉には前方後円墳のラッピングがなされていました。

 吊革には全て埴輪が。

 世界遺産登録に沸いたのが、遠い過去のようにも感じてしまいます。

 沿線にある葛井寺(ふじいでら)。

 藤井寺という地名の由来になったと言われる古刹です。

 お寺にしろ寺院にしろ、全ての信仰の対象で、無病息災を掲げていないところはありません。

 疫病が流行ったとしても、天災が起きたとしても、祈るしかなかった時代のほうが、人類史の中では圧倒的に長かったはずです。

 多くの事がコントロール出来る、出来ると思っていた現代に、このような事が起こるとは全く想像できませんでした。

 私はギリシャ神話「パンドラの箱」の話が好きです。

 ゼウスはまだ男しか人間は存在しない世に、パンドラという美しい女性をおくります。

 パンドラには、決して開けてはならないと命じ、災い全てを閉じ込めた箱を与えました。

 彼女は同時に、好奇心も与えられていたので、我慢できずにその箱を開けてしまいます。

 開けた瞬間に、災いがこの世に溢れ出しますが、かろうじて蓋を閉じ、唯一閉じ込めたのが「予兆」でした。

 ギリシャ人は、未来を知ることが大きな災いと考えていたのです。

 本来なら春うららかなこの季節ですが、やや気が重いのは仕方ありません。

 自分の子供が、自分の親が、自分のおじさんが亡くなるのは誰もが嫌なはずです。

 無理に理由をつける必要はありませんが、誰かの死を無駄にしたくないなら、全国民が、全人類が、自分達の未来のために一段段ギアを上げなければならない局面に入ったのでしょう。

 グローバル化が進んだこの時代、人種も、性別も、年齢も関係なく、77億人全員にその未来が託されていると言っても過言ではありません。

 自分の人生が、この先の人類がどうなるのかは、誰にも分かりません。

 しかし分からないからこそ、生きて行けるのだとギリシャ神話は教えてくれるのです。

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重力に抗え‐1671‐

 先日、八尾空港を訪れた際に、初めてヘリコプターを真近に見ました。

 望遠レンズをのぞいてみると紫の機体には「ABC」のロゴ。

 朝日放送のヘリなのかもしれません。

 バリバリと大きな音が聞こえてきたので見上げると、真っ赤な機体が見えてきました。

 大阪市消防局のヘリのようです。

 八尾空港には大阪市消防局航空隊の建物があるのです。

 着陸するのかなと思ったら一旦ホバリング。

 訓練でもしているのか、低い位置で移動、停止を繰り返します。

 きびきびとした動きが、かなりの迫力でした。

 1月末にNBAのスーパースターだったコービー・ブライアントを乗せたヘリコプターが墜落するという事故がありました。

 あまりにもショッキングなニュースで、ヘリコプターを話題にすることをためらっていたのですが、傍観するだけでその圧倒的な性能を体感できました。

 これだけ繊細な動きができるから、災害救助や救急医療に使われることがよく分かったのです。

 中世の天才芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチは科学者としても一流だったと言われます。

 そのダビンチも構想を持っていたというヘリコプター。

 当時の動力では実現できなかった訳ですが、1939年にアメリカの航空技術者イゴール・シコルスキーが現在のようなヘリコプターを完成させました。

 80年前のことで、飛行機の実用化に比べて、いかにハードルが高かったかが分かります。

 シコルスキーは、ホバリングできるヘリコプターなら人命救助や、けが人の安全な輸送に力を発揮できると考えたのです。

 その純粋な動機が、ヘリコプターを実現したのですが、完成までに30年を費やしています。

 天才ダビンチも現実に出来なかった要因は、やはり重力でしょう。

 重力を振り切り、遠心力と釣り合っている状態が人工衛星です。

 理論上、重力と遠心力で釣り合う為に必要な速度を第一宇宙速度と言いますが、28,400 km/hとありました。

 例えば惑星探査機のように、地球の重力を振り切るために必要な第二宇宙速度は40,300 km/h。

 音速が1,225 km/hなので、一桁違う速度です。

 重力を振り切ろうと思うと、ロケット打ち上げのような膨大なエネルギーが必要となるのです。

 学生の頃、また働き始めた若い頃、「いつになれば楽になるんだろう」と思っていました。

 しかしこの世には重力があります。

 ローターを回すのを止めると、すぐに地表まで引きずり降ろされてしまうので、結論で言うと楽になることはないという身も蓋もない話でした(笑)

 唯一方法があるなら、重力を振り切ってしまうことでしょうか。

 ビル・ゲイツなら、第二宇宙速度をも超えているかもしれません。

 どうやらビル・ゲイツにもスティーブ・ジョブズにもなれそうにはないので、精一杯ローターを回す方を選択させて頂こうと思います。

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怒るで、しかし!‐1664‐

 今日は節分です。

 節を分けるの言葉通り、「この時期が過ぎてから着工したい」というクライアントもいました。

 立春も明日に控え、春へ向かっての分岐点でもあります。

 前を通るたびに気になっていた八尾空港。

 天気が良かったので、少し寄ってみました。

 八尾空港で思い出すのはやっさんです。

 勿論その筋の人ではなく、昭和の破天荒芸人、横山やすしのことです。

 彼がプライベートセスナを操縦するため、ここに通ったことは良く知られています。

 ネットフェンスからのぞいてみると、沢山の小型機が見えます。

 青空駐艇なのか、今日飛ぶ予定なのか、初めてなので全く分かりません。

 滑走路に面して「パイロット養成」「遊覧飛行」などの看板が上がった建物が10軒程並んでいます。

 このあたりは、伊丹や関空とは随分違った雰囲気です。

 一番奥まで行くと、見学スペースもありました。

 管制塔も小振りでかわいい感じ。

 整備士の人達でしょう。

 燃料を入れたり、大きな動作で合図を出していたりとなかなかに活気があります。

 格納庫も目の前で、自然にテンションが上がるのです。

 想像していたより離着陸があり、気が付けばセスナが戻っていました。

 先程まで目の前で整備していた小型ジェットも。

 機体が小さいからでしょうか、短い滑走距離でふわりと浮かび上がります。

 目の前で離陸するのですが、大型機のエンジン音と比べると静かなもの。

 あっという間に小さくなっていきました。

 やっさんも、さぞ気持ちよく飛んでいたことでしょう。

 八尾市のwebサイトによると、八尾空港は交差滑走路を持つ数少ない空港だそう。

 他には東京国際空港(羽田)、新潟空港、仙台空港のみで、地図を見ると東西がメインの滑走路のようです。

 最近の豪華客船ブームもありますが、渡航手段と言えば日本なら飛行機です。

 同じ島国のイギリスはEU離脱を決めましたが、海底トンネルでフランスと繋がっています。

 そう考えると、隣国と全く接していないこの国は、かなり独特な環境と言えます。

 ブリティッシュ・エアウェイズは、先月末に中国とイギリスを結ぶ直行便を全て運休すると発表しました。

 やはり孤高の国。決断が早い上に、誤解も恐れないようです。

 小学生低学年だったと思うのですが、こんな本を読みました。

 地球上の空気がある日突然なく無くなると分かり、世界中がパニックになります。

 あるお金持ちの家庭が、我が子の為に世界中の風船を買い集めます。

 それらを全て膨らませ、体にくくりつけ、我が子にくわえさせるのです。少年が風船で見えなくなる程の量でした。

 もう40年くらい前のことで内容はあやふやですが、少年が体中に風船を巻き付けた挿絵は、何故かはっきり覚えています。

 この話を読んだ時、2つのことを考えました。

① お金持ちだけが生き残ることが起り得る。

② 世界中でたった1人になっても生き残りたい?

 子供の私が、この2つのことを考えていたとき、かなりドキドキしていたと思います。初めて生と死について考えたのかもしれません。

 話の結末ですが、その日が来ても空気は無くならず、デマだと分かりました。

 少年は何かバツの悪い感じで、クラスの友人と会って終わったと思います。

 それはそうです。クラスの皆が亡くなっても、自分は生き残る予定だったのですから。

 ①に関してはその通りです。

 やっさんのようにプライベートセスナでも持っていれば、どこかへ脱出できるかもしれません。

 まだ諦めていませんが、どうやらこの人生では難しそうです。

 ②ですが、流石に70億分の1に値するとは思っていないので、答えはNoです。

 天才芸人の最期は寂しいものでした。しかし、その芸が忘れられることがないなら本望だったかもしれません。

 「お前あたりに何が分かるねん!

  怒るで、しかし!」

 という声が聞こえてきそうですが。

 ケセラセラ

 全てはなるようになるし、行くべきところへ行くのだと思うのです。

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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夢のかけらを死守せよ‐1662‐

 気温的にはそれ程寒くありませんが、それでも冬の雨です。

 少し濡れると流石に風が冷たいもの。

 今週前半はぐずつくようで、一度延期した「うえだクリニック」の撮影は今週も難そう。

 子供の絵本をパラパラとめくっていると、水の循環をイラストで表した頁がありました。

 山肌に降り注いだ雨は、地下水となって川の源となります。

 いくつもの支流を集め、川幅を徐々に増し。

 上流から中流。

 中流から下流へ。

 そして海へと注ぎます。

 太陽に熱せられた海水は蒸発して雲に。それらが再び山へ雨を降らせます。

 仏教等では、全てのものは何度も生まれ変わるとされます。

 輪廻転生という考え方ですが、自然の摂理から生まれたのだと想像するのです。

 雨から川となった水は、人の世の汚れや穢れを洗いながら再び海へ。海ではバクテリアがそれらを分解し、また蒸発するときに水は浄化されます。

 この循環を自然が持ち堪えている間に、人類はもう少し生き方を修正しなければならないはずなのです。

 河はいくつもこの街流れ

 恋や夢のかけら

 みんな海に流してく

 Hold me tight 大阪ベイブルース

 何とも叙情的な詞は、大阪の海を歌った上田正樹の『悲しい色やね』から。

 上田正樹さんの作詞・作曲なのかなと思っていたら、作詞・康珍化(かんちんふぁ)、作曲・林哲司となっていました。

 このコンビで、「悲しみがとまらない」杏里、「北ウイング」中森明菜のヒット曲を生んでいます。高橋真梨子の「桃色吐息」も康珍化さんの作詞でした。

 大阪の海は 悲しい色やね

 さよならをみんな

 ここに捨てにくるから 

 詞と曲のどちらが先なのかは分かりませんが、このパートが完成した時、ヒットを確信したと思います。

 もう大阪の海が悲しい色に見えてくるのですから。

 年始から、もうフルスロットルで飛ばしてきたつもりですが、一区切りつくまであと8時間、12時間、いや数日……

 我が仕事ながら、何とも時間の掛かる仕事です。しかし「夢と希望をもって常に前向きに」と教えて貰いました。

 恋のかけらはすっかり流して貰って構いませんが、夢のかけらだけは、もう必死の形相で死守しなければなりません。
  

■■■ 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:スタイル別』2019年12月31日で「「中庭のある無垢な珪藻土の家」」が2位に選出

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【News】
『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』2019年12月3日で「「中庭のある無垢な珪藻土の家」」が5位に選出
『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』2019年9月30日発売に「回遊できる家」掲載
『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

ジョシの取り扱い‐1661‐

 今日大阪は朝から雨でした。

 娘の朗報に浮かれる我が家も、少しクールダウンです。

 昨年の10月に消費税が10%になりました。

 仕事を始めてからは1997年に5%、2014年には8%となりましたが、前回に比べるとそこまでの混乱は無かったように感じます。

 キャッスレスを推し進めたい政府は、様々な減税措置をとりましたがそれも一因でしょう。

 私はどちらかと言えば現金派でしたが、5%無条件に高くなるならやはりカードで支払います。

 現金の一番の特徴は、物体だということでしょう。

 有れば使える、無ければ使えない訳です。

 減税措置は今年の6月までですが、このまま日本も一気にキャッシュレス化が進むのでしょうか。

 銀行の役割も随分変わるのではという論調です。

 駅前の一等地に陣取ってきた銀行の撤退が加速。地域によっては、すでに現金をおろす為に、車で1時間走るなどという話もでています。

 実店舗つながりで言うと、当社の近所にもドラッグストアが4軒あります。

 あまり利用しない者としては、なぜこれだけの激戦を勝ち抜けるのか不思議に思うのです。

 先日、スーパーのレジでこんな場面がありました。

 (写真のスーパーではありません)

 金額が1901円だったかで、トレイに千円札を2枚置きました。

 財布の中の小銭を少し探しましたが1円玉がなく「2千円でお願いします」と言いました。

 このスーパーはキャッシュカードに対応していません。

 すると、60歳前後の女性店員さんが

 「1円も無いんですか?」

 と。

 特に剣が立つ言い方ではなかったのですが、私はちょっと笑いながら

 「1円『が』無いんです」

 と答えました。

 もう10年位前、あるクライアントが「日本語は、助詞を3回間違えれば、相手を激怒させることが出来る言葉」と言っていたことを思い出しました。

 広辞苑で「助詞」を引くとこうあります。

 品詞のひとつ。常に他の語の後に付いて使われる語のうち、活用しない語。前の語が他の語とどのような関係にあるかを示したり、語句と語句を接続したり、文が表す内容に一定の性質を付加したりする働きがある。

 面白い表現をするなあ、と思って聞いていたのですが、ようやく実例を見つけました。

 1回なので激怒はしていませんが(笑)

 同音異義語は、文字自体に意味のある漢字圏だけなのでしょうか。助詞と女子の取り扱いにはどうぞご注意を。

 あんまり上手くないか。

 キャッシュレスが進めば、「1円『も』無いんですか?」問題は一件落着するのですが、良い事なのか、悪いことなのか、それともどちらでもないのか。

 微妙なところなのです。

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
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成功も、順調もまた試練‐1659‐

 あっという間に松の内を過ぎました。

 今朝は、久し振りにキリッと冷え込みました。

 雪不足が深刻と聞こえてきますが、大学時代はウィンタースポーツに打ち込んでいた身としては寂しい限りです。

 徐々に夜明けも早くなってきました。

 「日の出の勢い」という言葉の通り、ポジティブな景色を見るのはとても気分が良いものです。

 ジョギングコースの公園で、猫が足早に駆けて行きました。そして、植込みの中にスポッと入ったのです。

 もう完全に我が家です。

 「ニャにをのぞいているんだ」と言わんばかりに睨まれてしまいました。

 明日で、1995年の阪神・淡路大震災から25年が経ちます。

 私は社会人1年目の24歳でしたが、大阪の実家で寝ていました。

 東京で働く友人から「大丈夫か?阪神高速、倒れてるぞ」とすぐに電話があったのです。

 しかし、地下鉄が止まっていると知り、「今日は仕事を休めるかも」と思ったことを覚えています。

 このあたりは著書にも書いたのですが、全く仕事のできないスタッフだった私は、正直疲弊しきっていました。

 で、震災の2週間後にクビを宣告されます。

 しかし、そのクビのお陰で失業保険が支給されました。

 震災4ヵ月後に、初めての海外フランスを訪れます。

 沢木耕太郎の深夜特急よろしく、バックパックでの旅がこれ程刺激的なものかと知りました。

 そして、ル・コルビジュエの代表作、ロンシャンの礼拝堂を見て「やっぱり建築家だ」と思ったのです。

 帰国後、拾って貰った2件目の設計事務所では、所長と意見が合わずに退所。

 1996年の6月にアトリエmを設立しました。

 私の想像ですが、あの震災がなければ、初めの所長も3月までは見てやろうと思っていたのではないかと思います。

 また、給料の安い設計事務所務めで、貯金をする習慣も無い私が、まとまったお金を手にすることも無かった気がします。

 2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震など、天災は多くの人生に何かしらの影響を与えるのでしょう。

 災い転じて福となす

 災難はあったが、何とかそれをも利用して幸せになれるよう頑張りなさい、ということわざですが、大きな変化がなければ、人が変わることは難しいかもしれません。

 都市計画では、天災で大きなダメージを受けた都市のほうが、10年後は発展しているという話もあります。

 苦難は試練ですが、成功も、順調もまた試練なのです。

 しかし、6,434名の命が奪われたことは事実です。罪もなく命を落とした人の分まで、精一杯生きなければそれこそ罰があたります。

 1995年1月から、何故か私の人生も急速に動き始めました。震災から25年、独立から24年。思い返せばほんの一瞬の出来事のようです。

 今から25年後は74歳。4、5人の孫がいて、そのうちの1人くらいは一緒に仕事をしてくれるでしょうか。

 会社が30年存続する確率は0.25%だそうです。この四半世紀が悔いのないよう、精一杯生きなければと決意を新たにするのです。

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