先月初旬の豪雨と、逆走台風のときだけが雨。
それ以外は一切降らずです。
朝から30℃に近い気温で、日影を探してジョギングしてもすぐに汗だくです。
セミもわきまえたもので、4時からは鳴きませんが7時頃になるともう大合唱。
じっと見ていると、体全身を振るわせて全力で鳴いています。虫も花も常に手抜きは無しです。
先日、遅くに帰ってきた長男が、インターホンを鳴らさずに玄関扉をドンドンと叩きました。
扉を開け「どうした?」と聞くと、「セミが近くにいたのでそっとしておいた方がいいかなと思って」と。
見に行くとインターホンのすぐ上でまさに脱皮中。
翌朝には空蝉となっていました。
このくらい過去を気持ちよく脱ぎ捨てられたら、爽快でしょう。
木々が枯れた葉を惜しげもなく落とすように、自分にとって役立たなくなった様々の考えを捨ててしまえるように願っている時。
このいらなくなったものが、なんだってこんなに美しいのだろう。
-アンドレ・ジイド-
アンドレ・ジイドは1947年にノーベル賞を受賞したフランスの小説家です。
上の言葉は随分昔にメモしたもので、一字一句正しいのか分かりませんが、ずっと心に残っています。
文学というものは、歯ごたえが無さ過ぎるのも面白くないし、難解過ぎるのも遠慮したいところです。
ノーベル賞作家が、私に合わせて書いてくれるはずもありませんが、この文章には適度な歯ごたえがあり、自由なイメージを許容してくれる寛容さがあると感じるのです。
人生もまた同じです。
適度に歯ごたえがあるのが最高なのですが、歯ごたえを求めるともうありすぎて……
人の思考は、基本的にはコンピューターの電子回路と同じで、“Go”と“Stop”の2択だそうです。
微弱な電気信号で意思を伝達すると考えれば、そうなのだろうと納得できます。
都合よく、“StopよりのGo”などというものはないのです。
どちらの人生を選ぶかと問われたなら、やはり“Go”を選ぶしかありません。
心頭滅却すれば火もまた涼しと言います。
せめて頭の中だけは、涼風が吹きぬける森の小川を思っておきます。
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