11月も下旬になり、紅葉もピークでしょうか。
どこがいいかなと思案した結果、京都府美山町へ行くことにしました。
モミジと茅葺屋根のある景色はなかなかいいだろうなと。
美山町北村という集落は京都の北にあります。
岐阜県の白川村荻町、福島県下郷町大内宿についで、茅葺の建築数は日本で3番目だそう。32棟が残っています。
紅葉の盛りはややすぎていたでしょうか。それもで、日本の原風景が守られています。
原風景と書きましたが、勿論、これらは自然に残るものではありません。
茅葺の職人は、ここでもかなり不足していました。
集落で「有限会社かやぶきの里」という法人をつくり、村として保存の取組みを続けています。
その結果、ここから育った茅葺の職人が、全国で活躍するようになりました。
休日にも関わらず職人が、茅を切りそろえていました。
子供達も、あぜ道を歩く機会さえ、なかなかありません。
何かが生える硬さと、何も生えない硬さは、生命感が全く違うものです。
軒先では、お婆ちゃんが2人。
この村でも65歳以上の占める割合が、50%を超えています。こう言った集落を「限界集落」と呼ぶそうです。
「自分達も、どこまでこの景色を残せるか分らない。しかし、日本の原風景を残すため、軒先で物を売るのは辞めている」と地元の人が話ていました。
こういった村を維持するには、多くの人が繰り返し来てくれるかに掛かっているとも。
「日本一の田舎」と言うコピーには、思わず笑ってしまいました。しかしその文句に偽りなし。
訪れたことの無い方は是非。