お奈良

 今日は成人の日。15日でないことに、違和感を感じると言い続けて数年。

 今年は雪の地域も多く、特に女性は大変だったでしょう。しかし、それはそれで記憶に残る一日になったかもしれません。

 20年経てば全く違和感のない若者が成人するのですから、時は全てを凌駕する訳です。

 私達は奈良の東大寺に行っていました。

 市内も若草山を境にうっすらと雪化粧。

 冷たい雨の一日でした。

 濡れそぼった鹿をみると可愛そうな気もしますが、たくましさも感じます。

 子供の絵本に「だじゃれ日本一周」という本があります。

 大阪府、たこやき食べてお釈迦プー。

 奈良県、それならと大仏さんもおならけん。

 全く罰当たりな絵本ですが、それで大仏さんを見に行こうか、となったのです。

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 「絵本より大きい」というのが娘の感想。

 それはそうです。

 柱くぐりもしてきました。

 私もくぐれるかなと思いトライしましたが、肩が入らず断念。

 これはどんなご利益があったのか。

 奈良県立美術館で「田中一光展」があったのも、久しぶりに奈良へ行こうと思った理由。

 彼は奈良出身でした。

 エントランスのみ撮影可。

 私が彼の名前を初めて聞いたのは、大学時代でした。

無印良品のデザインをしていると、美大に行っている友人に教えて貰ったのです。

 展示はポスター、グラフィックデザイン、スケッチなど、かなり見応えがありました。

 「具体」の吉原治良や、抽象画の元永定正から影響を受けていたと知り、常に貪欲に、刺激を求めていたのだと分かったのです。

 やはり一流は一流と交わるもの。

 また、彼は奈良という街の風土に大きく影響を受けているようです。

 古都奈良の特徴を、京都と対比させて語られることが多くあります。建築で言えば、武骨で実直、と表現したくなります。

 それらの風土は、今なお街に息づいていると感じます。

 県庁、奈良市民ホール、奈良国立博物館など現代建築の見どころも沢山。これらはまた晴れた日に。

 子供達は奈良県に入ったとたん「おならけん」とホントにおならしました。車の中で。

 奈良県の皆さん、どうか許しを。