本気の迫力

 世界16カ国が参加した野球の世界一を決める大会、WBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)は王ジャパンの優勝で幕を閉じました。

 21日(火)に行われた決勝のキューバ戦では視聴率は43・4%、瞬間最高視聴率は56・0%だったそうです。

 開催前の予想を遥かに上回る盛り上がりで、かく言う私も、テレビの前に釘付けでした。

 MVPは3勝をあげた西武の松坂投手で、文句なしの大活躍でした。決勝戦も勝利投手となりましたが、私の印象に残っているのは2次予選のメキシコ戦です。

 微妙な判定もあり、アメリカに負けた次の試合で、準決勝に進む為には負けられない一戦でした。試合は序盤から、いきなりのピンチが訪れます。

 0対0で迎えた2回裏、エラーもあってワンアウトランナー3塁。どうしても三振が欲しいこの場面で、メキシコ打線に対して、松坂はキレの良い150km台のストレートを連投します。最速は154km。三振そしてセンターフライで見事にピンチを凌ぎました。本当に球が唸っていました。

 世界を相手に、力でねじ伏せる投球は圧巻で、語弊があるかもしれませんが「本気」に見えました。短期決戦で数試合だけとは言え、あんなストレートを投げられる日本人がいるのかと、驚きました。

 野球は対戦相手があってこそのスポーツです。彼は高いレベルの舞台があれば、まだまだ能力を発揮出来るのだと思います。

 あれだけの力があれば、世界最高の舞台で勝負したくなるのが当たり前。来年はどんな方法を使ってもメージャーに行くのでしょう・・・・・・。日本人として、才能ある若者を応援したくなりました。