カテゴリー別アーカイブ: 04 建築

信楽の美術館はシャングリラを目指す

 日曜日は天気が良かったので、たぬきの焼き物で有名な、滋賀県信楽(しがらき)町にある、ミホミュージアムに行ってきました。


 設計はアメリカ人のI.M.ペイ。

 ルーブル美術館のガラスのピラミッドでも有名です。

 この地には、桃源郷をイメージした美術館を創りました。

 標高が高く、モミジも色付き始めていました。


 アプローチは長いトンネルを電動カートか徒歩で抜けて行きます。

 軽く左にカーブしているので、谷の向こうに少しづつ美術館が・・・・・・。

 その演出は圧巻です。

 建物自体は日本の木造建築を意識したようです。

 コレクションは陶器などの日本美術から古代オリエントの古代美術品まで、多岐に渡ります。

 内部は開放的。とても明るく、甲賀の山並みを見下ろす景色がなにより贅沢。

 この日は、青山二郎という収集家が集めた魯山人の焼き物や、中国、明代の焼き物なども展示されていました。

 珍しいところではピカソ作の陶器等も。


 帰りの通路に、お供え物のような竹の籠が置いてありました。

 お彼岸だったからでしょうか。彩りがとても鮮やか。

 今はコスモスが満開。

 かつては忍者も修行したと言う山里は、小さな棚田の刈入れも最盛期。静かに実りの秋を迎えていました。

庭樹園の木々-その後

 先週末、庭樹園で選んだ木々が(2006/9/4参照)、大阪市内の建築現場に届きました。

 設計した住宅の庭に植付けられるのです。


 庭の中央付近には、ヤマザクラ。

 山の中を歩いて廻り、この一本に決めました。散り際も美しいソメイヨシノは、日本人が最も愛する桜ですが、葉と花が共存するヤマザクラも、また美しいのです。

 接木で増えていったソメイヨシノに対し、自然に繁殖したこの種は、生命力が強いのも特徴。

 植付けの当日、造園会社の社長も見えていました。

 御歳、六十数歳。とっても元気です。表情が柔らかく、笑顔がなんとも素敵な方なのです。

 ふと思いました。この間の庭樹園のスタッフといい、造園会社の社長といい、やや荒っぽい気質もある、建築現場では異彩を放っています。

 常に木々に触れるというのは、それだけ人に影響を与えると言う事なのかもしれません。

 庭の中央には、ぼんやりとライトアップされたヤマザクラ。夕食の済んだご夫妻は、他愛のない話をしながら、時折庭に目をくれる。

 そんな風景をイメージしながら1階との繋がりを考えていました。

 昨年の5月から設計を始めたこの家も、ようやく完成を迎えます。

 次の春には、庭の木々も色鮮やかな花を咲かせてくれるでしょう・・・・・・

 無事竣工を迎えるというのは、設計者にとって何より幸せな事ですが、やはり寂しい気持ちもあります。

庭樹園の仕事

 大阪府の南の端っこ、南河内郡河南町にある”古川庭樹園”というところに行って来ました。

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 設計した住宅の庭木を選ぶのが目的で、造園屋さんはここから木や植物を仕入れるのです。

 古川庭樹園は、日本列島植木植物園という運動に参加しており、自然林に近い園内を、一般の人が見ることもできるのです。

 

 

 現地に着くと、まずそのスケールに驚きます。

 大げさでなく見渡す限り、山の斜面全てが敷地なのです。

 現地を案内してくれたスタッフからは、植物を愛する気持ちが真っ直ぐに伝わって来ました。

 ”こんな感じの樹形のものは?”とか”この場所にはこんな感じの木を”というリクエストに、山の中を3時間も掛けて案内してくれました。

 嫌な顔をするどころか、むしろ嬉しそうに。更に、

 ”家庭=家と庭で出来てるんやから、どっちも同じくらい大事なものやで”

 ”garは囲うという意味。つまりgarden(ガーデン)はeden(エデン=楽園)を囲ったものなんや”

 と、庭がどれほど大切なものか、熱心に私に説くのです。

 自分の仕事に使命感と熱意を持っている人に会うと、無性に嬉しくなります。

 そんな人と仕事が出来る時、その出会いに感謝するのです。

 

 

 

 

 ”いいサルスベリがあるから見ていかないか”と言われました。

 今まで”花は美しいが、立ち姿が・・・・・・”という印象で、あまり関心がありませんでした。

 しかし、それは自然な樹形が美しく、見事な花を付けていました。自然に近い状態で育てると、こういう形になるそうです。

 ”美の源泉は自然にあり”とは稀代の芸術家、北大路 魯山人の言葉。

 手を加えすぎないほうが良いのですが、建築、料理などなど、自然を実生活に持ち込む際は、このあたりの加減がとても難しいと思うのです。

長居公園へ

 先週末は、雨の予報がなんとか曇り。

 日曜日に近所の長居公園へ行って来ました。地下鉄長居駅からもすぐで広い敷地内には、大阪市立自然史博物館植物園があります。

 

 

 

 

まずは自然史博物館へ。ピロティーには本物のクジラの骨が吊るしてあり、かなりの迫力です。

 

 

 

 

 中にはマンモス、恐竜、ワニ、ゾウなど、化石からの復元されたものが多く展示されています。

 小さい頃から何度も来ていますが、大人になってからでも十分楽しめます。特に大阪近郊で出た化石や標本が多いので、より身近に歴史と自然を感じるのです。

 

 

 

 

 昆虫、魚、貝などの標本は、子供が見れるよう低い位置にあります。

 1歳のウチの子供も食い入るように見ていました。しかしガラスをバンバン叩いてしまいます。

 

 

 

 

 外に出ると植物園へと繋がっています。大阪市内とは思えない雰囲気で、大きな池を囲むような配置になっています。ぐるっと回ると1kmくらいはあるでしょうか。

 

 

 

 

 ポピーはもう終わり際です。

 

 

 

 

 今はバラが最盛期。いろんな種が咲き乱れていました。ここはピンクばかり。

 

 

 

 

 やはりバラは真紅でしょうか。

 

 

 

 

 

 博物館、植物園共通のチケットが大人300円。中学生以下は無料です。大阪市もちょっとはいいとこあります。

 しかし閉館が4:30pmというのは頷けません。

 帰りに売店でラムネを買ってみました。これが甘すぎずサッパリしていてかなりいけるのです。

 昔のビンのは、ずっと口に残るほど甘かった記憶があるのですが・・・・・・

「城陽の家」→「Tさんのお宅」

一昨日、2月21日発売の『月刊ニューハウス 4月号』(ニューハウス出版)「城陽の家」が「Tさんのお宅」として紹介されました。(P34~38)

 

 

 

 

 

 

 「月刊ニューハウス」は毎月テーマが決まっています。4月号は次の通り。

「家がほしいんです!1000万円台でなんとかなりませんか?」

 テーマがテーマなので、建築工事費用、設計料、ローンのことなども全て公開されています。

 快く承諾してくれたTさんご夫妻には感謝しています。ちょっと大げさですが、希望の家を実現するための「私たちの闘い」を振返ることが出来ました。

 今回は自分で書いた文章はありません。取材を元にライターが書いているので、今までと違い、私も気楽に楽しめました。

 「設計者の全身写真も載せる」と編集部から言われていたので、取材の前日に「飲みすぎて顔がむくまないようにしないとナ」などと妻に言っていたことを思い出します。「誰も気にしてないヨ」と言われましたが。

 本屋さんで見かけたら是非ご覧下さい。ちなみに表紙の写真は、真ん中が「城陽の家」で、人影は左から4番目が私です。

大阪市役所あたり

 

 

 

 

 2月に入ってからも寒さの厳しい日が続きます。しかし、冬の快晴はとっても気持ちがいいのです。
 
 建築確認申請のため、淀屋橋の大阪市役所へ行ってきました。

 市役所の前は土佐堀川。このあたりは、今も水の都の面影が残っています。

 

 

 

 

 

 建築確認申請を提出する際はいろいろな関係省庁をまわります。

 今回は文化財の関係で担当の教育委員会へ。入り口脇のガラスケースに奈良時代の瓦がおいてありました。

 貴重なものではないんでしょうか。


 

 

 

 

 これは土佐堀川の上に建っている?浮いている?かきの土手鍋で有名な「かき広」。いつか、と思いながら入ったことはありません。

 確かコースで¥8,000-くらいだったと思います。

 

 

 

 

 中之島図書館を挟んで東にある中央公会堂は1918年(大正7年)に竣工。岡田信一郎の設計による名建築です。

 中央公会堂は、岩本栄之助という株式仲買人が莫大な資金を寄付して、建設されました。商人の町大阪には元々”官に頼らず”という風土があったのです。

 

 

 

 

 

 このあたりに来ると、設計事務所に勤めて1年目を思い出します。ある建築家を紹介してもらい、弟子入りしました。

 建築法規もまだ勉強中の頃、確認申請の仕事を任されました。

 役所へ確認申請の相談に行くと担当者には「もっと勉強してこい!」と、事務所にかえれば所長に「そんなことくらい自分で調べろ!!」と。

 誰に相談することも出来ないので、まっすぐ事務所に帰る気になれず、あたりのベンチで缶コーヒーを飲みながらグダグダしていたことを思い出します。コートが必要な寒い季節でした・・・・・・

地鎮祭

 昨日は「大安」だったので、大阪市内に設計した住宅の地鎮祭に参列してきました。

 

 

 

 

 地鎮祭は工事に先立って、土地の神様にご挨拶し、工事の安全と守護を祈願するお祭りです。

 建築の儀式は神式で行う場合が多いですが、仏式・キリスト教式で行っても全く問題ありません。ようは気持ちの問題ですから。

 

 

 

 

 とは言うものの、何度も経験する人は少ないと思うので、かいつまんで神式の場合を紹介してみます。

 クライアントと神社へ行き御祓いしてもらうこともありますが、今回は敷地に神主さんがいらっしゃいました。

 式は神主さんが順次進行してくれますが、建主、設計者、施工者が作業をするのは「鍬(クワ)入れ」という儀式です。

 初めに設計者が鎌(カマ)で盛った砂の上にある草を刈り取ります。次に建主が鍬(クワ)で砂山を耕します。最後に施工者が鋤(スキ)で盛砂をします。いずれも三度づつ行い「エイッ!エイッ!エイッ!」と掛け声を発するのが一般的です。

 

 

 

 

 

 それぞれの作業には意味があるのですが、長くなりそうなのでまたの機会に。様式はどんどん簡略化されてきたのでしょうが、やはり神聖な気持ちになります。そこで「さあ、いよいよ現場が始まるぞ!」と気持も新たになるのです。

 快晴の冬空は身も心も引き締まって心地よい寒さでした。この現場の進行状況はクライアントにOKを貰ったので、時々UPしたいと思っています。

『月刊商店建築』に「つるみ歯科クリニック」掲載

 12月28日発売の『月刊商店建築01月号』(商店建築社)に私が設計した
「つるみ歯科クリニック」が掲載されました。(208~210ページ)

 今年はいくつかのメディアに取り上げて頂きましたが、その最後が『月刊商店建築1月号』になりました。この仕事を始めた頃から読んでいた本ですから、とても嬉しいというのが素直なところです。

 建築を創る時にはいつも、何かを世に問いかけてみたいと思っています。ですから、こういう機会はとても大切です。もしどこかの本屋さんで見かけたら、是非感想などを聞かせて下さい。

 この下にあるComments(パスワードは自由に設定できます)でもメールでも大歓迎です。いいことじゃなくても。

 本当はそこのところが一番知りたいのです。

雑誌の取材

 今日は冬至。朝から天気は大荒れで、大阪も吹雪いています。みるみる積もりだしました。

 この火曜日は、以前設計した住宅へおじゃましていました。ある住宅雑誌の取材に立ち会うためです。

 ライターと写真家が2人1組で来て、写真を撮っている間にクライアントと私がライターの取材を受けるという形式でした。

 当日はご主人が居られたのですが、子供さんも一緒のほうが楽しい写真になるというので、急遽近くの幼稚園に5歳になるお子さんを迎えにいって頂いたのです。

 彼はとってもシャイなので、数人の大人に見られている状況に、しきりに照れていました。こちらの都合で引っ張り出して、悪いことをしてしまいました。

 しかし取材の後は、突如訪れたお父さんと遊んでもらう時間にとってもはしゃいでいました。その時に完成したクリスマスツリーです。

 ライターの方が聞き上手だった上に、ご主人も私も、生来の話し好きなので、3時間半の予定が、5時間ほど掛かってしまいました。最後には私の写真まで撮影してくれました。実はこの写真が一番気になっているのですが・・・・・・。

 出版社の編集長は「取材に行けば必ず載せさせてもらいます」と言っていたのですが、万が一掲載されなかったらかっこ悪いので、確実になったらまたお知らせしたいと思います。予定では2006年2月21日発売です。

南港あたりの巨大建築

 先週、大阪南港にある「なにわの海の時空館」に行ってから何故か南港づいています。いまだ話題の建築確認申請を出しに大阪市役所へ行くと「道路の件で、建設局に確認が必要な事項があり」と。

 

 

 

 

 

 

 建設局は先日もTVでも無駄遣いとしてとりあげられた南港の西端にある「コスモタワービル」の中にあるのです。市役所は大阪の真ん中の淀屋橋。大阪の西の端っこまで地下鉄を乗り継いで行ってきました。

 建設局は元々大阪駅前のビルにありました。ところが市の第3セクターが運営するコスモタワービルの入居者が足らず財政難に陥り、身内でもある建設局が引っ越して来たのです。車中で「なんでオレがこんなとこまで行かなあかんの・・・・・・」とブツブツと言いながら。

 

 

 

 

 このエリア(大阪南港コスモスクエア地区)は巨大建築が目白押しです。いったいどの建物がどれだけの赤字を出しているのでしょうか?

 48階建てのコスモタワーはエントランス棟だけでもこの大きさ。

 

 

 

 

 そしてATC(アジア太平洋トレードセンター)。

 

 

 

 

 これは、インテックス大阪。

 

 

 

 

 おまけに、こんな建築物も。

 

 

 

 

 しかし海を見れたことだけは収穫です。