これはサービス

 いつでもそうですが、全く個人的な感想です。

 大阪―東京の新幹線「のぞみ」のチケットを買う時、金券ショップでなくとも安くなる方法があります。あちこちで宣伝していますが、<エクスプレス予約>というJRの会員制ネット予約サービスがあるのです。
 
 「のぞみ」新大阪―東京の正規料金は¥14,050。<エクスプレス早特>というサービスを使えば¥12,000までになります。が、このシステムが極めてややこしい。

 まず、JR西日本のJ-WESTカードを申し込みます。それが届くとネットから<エクスプレス予約>をして¥13,200でチケットを買いました。しかし<EX-IC>というサービスが始っているようで、更に安く¥13,000なるよう。また追加で申し込みました。

 ICチップの入った<EX-IC>というカードが届きます。最大の売りはチケットレスと金額。早速そちらに変更しました。その後、短所が分かりました。在来線の大阪市内や東京23区内も別の乗車券が別途必要だったのです。

 また<エクスプレス早特>は、早朝6時台の「のぞみ」なら¥12,000になるサービスです。これも<EX-IC>は不可。それでまたまた変更してやっとこの金額に辿り着きました。

 ここまでサポートセンターに電話すること3回、ほぼ半日を要しています。電話口の女性が「往復されるなら、行きの東京駅に着いた際、帰りのチケットを発券しておかないと、お帰りの際に東京23区内でも別途在来線の乗車券が必要になってきます」と。

 また「お客様が前回間違われたのは、ログインした際は<EX-IC>の画面になる設定になっております。それを<エクスプレス予約>の画面に変更するという、赤い文字をクリックして頂かないと……」

 ここまで理解するのにも、随分掛かったのですが、更に更に

 「エクスプレス予約には、グリーンプログラムというサービスがあり、ポイントがたまると無料でグリーン車へランクアップ出来ます。更に、J-WESTカードにも別途ポイントがついて、たまると商品と引き換え出来たり、何千ポイントかごとにSMART ICOCA(イコカ)へお金としてチャージすることも出来ます」と。
 
 「じゃあ、SMART ICOCA(イコカ)にも申し込まないといけないんですね」

 「ハイ。お金としてチャージするのがご希望であれば」

 「ああ、ええ、じゃあ申し込みます……」

 最後に聞きました。

 「会員になって、最も安くなること以外を望む人っているんですか?」

 「はい。金額よりもチケットレスを望む方もいらっしゃいます」

 「なるほど……」

 このサービスは本当に利用者が理解出来ると考えて作られたのでしょうか。行きは¥2,050、帰りは¥850安くなったのに、何故か得をした気分にならなかったのです。

 値引きサービスを受けるのには、カードを作ったり、会員証を作ったり。財布はそれらで満タンです。

 沢山のカードを持ち歩くのは嫌なので、実際に一年使わなかったものはメリットがあっても解約していっています。

 嫌なら申し込まなければ良いのですが、値引きがあるなら、受けないと損をした気分になります。果たしてこれはサービスなのでしょうか。どうも脅迫されている気さえするのです。

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