言葉とは、尽きることのない魔法の源‐1296‐

 日曜日は大和郡山と天王寺へ行ったと書きました。

 丁度その間は、春日大社あたりを散策していました。

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 春日大社は20年に一度の、式年造替(しきねんぞうたい)が行われている真っ最中でした。

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 檜皮葺きの屋根は、1300年に渡ってのこの儀式が続けられてきた賜物です。

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 その式年造替だからか、奥の社でお参り出来るとのことでした。

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 日本の様式美は、連続によって成り立っているものが多々あります。

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 社の下にある空間は、真っ暗な中釣り灯篭に明かりが灯り、幻想的な空間になっていました。

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 「下の禰宜道(ねぎみち)」は、かつての禰宜(神官)の通勤路です。

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 この小路を春日大社から南へ下ること5分。

 高畑(たかばたけ)という社家町に出ます。古くは神官の居住地でした。

 その高畑は、大正から昭和にかけて、自然豊かで文化人あこがれの街でした。

 現在も、白樺派の志賀直哉邸が残っています。「暗夜行路」はここで書き上げた作品です。

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 志賀直哉本人が設計し、京都の大工に建てさせたというこの住宅。

 20年振りくらいに訪れましたが、本当に良い家です。

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 2階にある客間は庭を見下ろし、窓は北と東に向いています。

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 茶室は南に開口がありますが、深い軒が庭の景色をくっきりと切り取ります。

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 ディティールも、小説家の設計と言われると、本業としては困ってしまうのです。

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 特に、北側に面した書斎が素晴らしい。

 彼は、「書斎は北に限る」と言っていたそうです。

 開口の取り方が的確なのです。

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 基本は数寄屋建築ですが、食堂横には洋風のサロンがあります。

 ここに多くの文人、画家などが集ったのです。

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 この時代にこれだけの天窓は、あまり見たことがありません。

 自邸だからこそ出来たのかもしれませんが、娘はその下で熱心にアンケートを書いていました。

 この日は、一日娘と行動しました。金魚もゴッホも志賀直哉も、全て私の興味です。

 娘の主張は一貫しており、大体いつも「枚方パーク」か「USJ」。

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 娘をあれやこれやと誘っていると「鹿」でヒットしました。

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 「鹿にせんべいをあげれるなら行く」という話しになったのです。

 動機も大体こんな感じで、どこに連れていくのも詐欺みたいなものです。

 ハリーポッターの最終回で、アルバス・タンブルドアがこう言いました。

 ことばとは、言わせて貰うなら、尽きることのない魔法の源じゃ 

 魔法を駆使して、あちらこちらへと連れ出すのです。

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