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箱根

 6月に入って初めての週末。梅雨入りする前に遠出してきました。

 富士山でも見に行こうかと、宿を探したがとれず、次の候補が箱根。私には未体験の観光地です。

 土曜日の5:30amに大阪を出発。名神、新名神、伊勢湾道を乗り継いで東名高速へ。

 最寄の御殿場ICまでは450kmほど。2度休憩して11:00am頃に着きました。

 そこから国道138号線を20km程走り、30分で到着です。トータルで6時間みておけば大丈夫そうです。

 まずは彫刻の森美術館へ。

 子供が触れて、遊べる作品が多いのは助かります。

 小さいうちにアートに触れるのは、とても良い事。

 展示室以外は撮影OKとの事でした。 

 中でも「ネットの森」は、素晴らしいの一言でした。

 堀内紀子〔1940-〕、2009年の作品です。

 何層にも重なったネットは宙に浮き、下に45cmの穴がいくつも開いています。

 そこから立体的なネットの隙間に入いり込み、登って行くのです。

 所々には、行き止まりの隙間もあります。

 上手く順に登って行くと、一番上はネットの平原。

 どの子供も大はしゃぎで、汗だくでした。

 芸術が人に貢献する方法は様々です。用途が明確なアートは、とても難しいのかもしれません。

 そうだとすると「ネットの森」は遊び心と、構造的美しさを兼ね揃えた、最高のアートと言えます。分かり易いことは全てにおいて素晴らしい事なのです。

 残念なのは小学生まで限定という事。入ってみたいと思うのは、絶対私だけではないはず。

 アントニー・ゴームリー(英)1993年の「密着」。

 作品名を聞かなければ、色々な解釈ができそうです。

 ピカソ、ミロからロダン、ヘンリー・ムーアー、ブランクーシ。加えて足湯までありました。

 今度は一日掛けて遊びたい所です。

 日曜日は、朝から旧東海道を尋ねました。

 江戸時代に整備された石畳が所々残っています。むせかえるような新緑の中、苔むした石畳にノミ跡を見て、350年前に思いを馳せます。

 ♪箱根の山は天下の険♪の通り、ここは難所中の難所。

 行って良く分かりました。日曜日だけで、2台のバイクが転倒したのを見たのです。一台はすぐ目の前で。

 幸い2人とも怪我はなさそうでしたが、もう少し命を大切に、とは思います。

 その難所を超えたら、眼下には芦ノ湖が広がります。湖畔の最も平地が狭い所には関所跡が。

 江戸時代、幕府は全国に53の関所を置きました。日本4大関所は他に、木曽福島(長野)、碓氷(長野)、新居(静岡)です。

 中でも江戸に一番近い箱根は、最も厳しい管理体制が敷かれていました。

 幕府は、大名の妻子を人質として江戸に住ませた為、特に女性の出国には厳しかったようです。

 武器の流入阻止と合わせて 「入り鉄砲に出女」を厳しく取り締まりました。

 近くにある「お玉ヶ池」は関所破りをして捕まった「お玉」という女性が、付近で処刑された事から付いた名前です。

 当初の目的は富士山。最後まで裾野しか見せてくれませんでした。 

 その目的も達していませんが、多くの美術館、温泉、歴史情緒……もう一度箱根に行きたいと思っています。