日曜日は、初期相談のあった敷地の視察へ。
大阪市内のある駅前商店街にあります。
商店街自体は概ね公道です。
行政が積極的に育てて行こうと考えているので、道にアーケードが掛けられるのです。
普通なら、道路に何かを建築することは出来ません。
あるというのは正確でなく、あることになる敷地なのです。
駅の高架化にともない、近隣の区画整理が行われています。
商店街は新たに生まれ変わるのですが、現在はアーケードを解体しながら、順次店舗が移転している真っ最中。
大阪市内の駅前で、こんな光景が見れるのは、戦後すぐしかなかったのでは。
区画整理事業の規模の大きさ、街を再構築する責任の重さについて考えていました。
どの店舗も、当然ながら自らの仕事の為の建てたもの。
住居付が多く、愛着、歴史……言葉で表現しきれない程の思い出があるでしょう。
事業対象外のエリアも含めて、辺りを歩いてきました。
昔のショーケースには必ずあった、宙に浮いたフォーク。
仕事柄気になったのはガラス屋。
どうやってこの商店街の中まで、大板ガラスを運んできたのか。
駐輪問題はありますが、結構活気があるのです。
商店街の低迷が取り上げられて久しいですが、例外はあります。
当事務所のある平野区の隣は東住吉区。
そこにある駒川商店街は、なかなか活気があります。
私の母も結構な距離を自転車で買い物に出かけます。
現在、JALの再生に挑む稲盛和夫さんはこう言っていました。
よほどの事が無ければ、ぼろ儲けなどはあり得ない。
どんな特殊な技術があっても、そこに時別な利益が出ていれば、多くの企業が参入してくる。
少し長いスパンで考えれば当たり前の話。血のにじむような努力を繰り返し、無駄を無く、リーズナブルな利益をこつこつと積み重ねる以外、企業が永続的に反繁栄することはない。
ニッチ産業、オンリーワン企業、他社にはない技術。これらとは反対の話です。ウチはあてはまらないという会社もあるでしょう。
しかし、この言葉を真に受けてしまえば、結構気楽な気分で、精一杯仕事が出来るのです。何か秘訣があれば教えるが、秘訣が無いのが秘訣というメッセージにも聞こえます。
商店街にプラスの影響を与える建物を。そう考えるとワクワクしますが、後は考える時間、手数に掛かっていると思います。