夏の句

 今日は夏らしい青空です。最近早起き出来ておらず、セミの声に起こされています。

 朝の子供番組で、日本の名文というコーナーがあります。ダメとは知りながら、この番組をエサに子供に歯磨きをさせているのですが、私も楽しみにしているのです。

 夏草や 兵どもが 夢の跡   松尾芭蕉
 閑さや 岩にしみ入 蝉の声   松尾芭蕉  
 
 何故か涼しさ漂う句です。芭蕉を訪ねてみたくなりました。

 大阪から三重県の伊賀上野までは、名阪国道を通って1時間半ほどです。

 芭蕉は1644年、江戸時代に伊賀上野で生まれました。

 生家は改築させたそうですが、今も同じ地に建っています。

 藩主の藤堂家に奉公に出ていた芭蕉は、そこで俳句を習います。そして、29歳の時に江戸へ出て、その名声を高めて行きます。

 裏庭にあるこの庵は、江戸行きのきっかけとなった、初めての句集を執筆していた場所で、こちらは当時のものだそうです。

 この場所で、悩みながら詠んだのでしょうか、それとも泉のように湧いて来たのでしょうか。

 俳聖の生家とは言え、これだけでは子供は満足しません。

 いざ忍者屋敷へ。

 実演しながら説明してくれるスタッフは、どうやらアクション俳優の卵のようです。

 どんでん返しの扱いも流石にスムースでした。

 縁側には、地下道へ繋がる入り口が。大人700円でした。

 そのあとは忍者実演ショーへ。

 200円の追加が必要ですが、これが予想を遥かに上回る迫力と面白さ。

 一人は新撰組のドラマで近藤勇役、一人は水戸黄門の茶坊主役での出演が決まっているとの事。

 面白いはずです。

 手裏剣は、1つが200gあるので、沢山持っていては身軽に動けないそうです。

 もう駄目だと言う時、最後に使った道具だったのです。

 その後芭蕉は、おくの細道を完成させて、1694年、旅先の大阪でその生涯を閉じます。

 旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる   芭蕉

 伊賀上野は市営駐車場に止めて、見所の大半は歩いて行ける距離にあります。

 芭蕉は忍者だったという説もありますし、ちょっと出掛けるにはお勧めの街です。