晩秋と言うにはそぐわない暖かさです。
先週の金曜日は秋の奈良を訪れました。
猿沢池の東にある荒池。
灌漑用に作られたそうですが、池越しに興福寺の五重塔を望みます。
天気は生憎でしたが、奈良公園も色づき始めといったところでしょうか
年々紅葉が遅くなり、季節感も変化していかざる得ません。
シカも冬支度か。盛んに葉を食んでいました。
葉を食べるだけで、何故あれだけの体を維持できるのか。好き嫌いなく、何でも食べなさいと言っていますが、果たして本当なのでしょうか。
奈良に来たのは、日本建築家協会の支部大会に参加するため。
メイン会場となったのは、荒池に面して建つ奈良ホテルです。皇室の常宿でもあるのです。
完成は1909年、明治末で、東京駅でも知られる辰野金吾の設計。
その格式を求め、多くの著名人も宿泊しています。
奈良市街にある奈良基督教会も、今回会場の一つでした。礼拝堂は、1930年に完成しています。
欧米から見ればおかしいかもしれませんが、この入母屋造りの教会で、信心を深めたのです。
「古都奈良の文化財」は1998年に界遺産に登録されました。これは多くの寺社建築が主役です。
建築の粋を集めた五重の塔も、巨大な奈良の大仏も、より不安定な世の中で、心の平静を求めてそれらは建造されました。
現代に、更に大きな大仏をという話にはなりません。そのくらい安定した世の中という証でもあるのです。
しかし、テロ関係の報道がない日は、未だありません。「戦争状態にある」というフランス大統領の発言を聞くと、やはり心穏やかなりません。
仕事の場で、もし互いが望めなければ、関係を「解く」という方法があります。これが契約解消です。もし、会社を潰しにかかるとなると、また別次元の問題になります。
関係を持ちたくないなら、憎みあう前に、せめて解くことは出来ないのか。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
鉄血宰相と言われたビスマルクの言葉ですが、現代という歴史に学べないものかと思うのです。