雨の多かった4月前半から一転。晴天が続きます。
昨日は「滋賀の家」の撮影でした。
雲ひとつない快晴。元山城の敷地につき、土塁の上から外観を狙います。
見事に咲いた山桜と、建物の位置関係を探る写真家。
写真家の一番の仕事は、アングルを探すことです。気に入ったカットを、ワンカットいくらで私が購入するという流れです。
自営で完成したドッグランも、ようやく本物が見れました。敷地が広いだけに、建物以外の部分が重要です。
最近は、人物ありの写真も撮ってもらいます。
どこに立って貰い、どう撮るのか。これは任せる他ありません。やはり経験がものを言います。
その間、私がサブカットを撮って回ります。
3時の休憩に、奥さんが手作りデザートを用意してくれました。
シフォンケーキは、お気に入りにお店直伝。厨房の中に入れて貰い、レクチャーを受けたとのこと。
これは完全にプロの味。クリームブリュレも本当に美味しかったのですが、それを準備してくれることが、何より嬉しいことです。
計画がスタートした当初から、スタッフの田辺も本当に可愛がってもらいました。庭を眺めながらのティータイムは、最高の時間のはずです。
・前の家の時は来なかった親族が、頻繁に立ち寄るようになった。
・お客さんが長居する。
・カフェみたいと言われる。
・知らない人が、庭を散歩してタケノコを採っている。
最後はご愛嬌ですが、本当に喜んでいるという気持ちを、目一杯伝えて貰いました。
ただただ幸せな、午後のひと時……
昼の部の撮影が終り、最後は夕景の撮影です。
この日の日没は6:37pmでした。
7:00pm頃まで粘り、この日の撮影は終了。
その後、夕食までご一緒させて貰いました。ご主人は元プロなのです。
パエリア、ローストビーフ、生しいたけのソテー、トマトとモッツァレラチーズ、タコのバルサミコソースあえ。
杯が進まないはずもなく、あっと言う間に終電の時間に。長男の彼が送ってくれました。現在就職活動中とのことです。
ご主人は、音楽にもこだわりがあり、LDKの天井にはBOSEのスピーカーが埋めこまれています。
長男の彼は「家が揺れるくらいの大音量で音楽をかけ、踊っている」そうです。このロケーションならそれも可能。
ゲストが喜んでくれるのは嬉しいことですが、家族の幸せは、更に上の喜び。
彼にとっては、冬の太陽光が奥深く届くことより、美しい景色を切り取ることより、大切なことだったのかも分かりません。
光、風、音。人にとって大切なことは、本当の意味で人それぞれ。
就職が決まれば、この家を出ることになるでしょう。盆暮れに帰ってきたくなる思い出が、ひとつでもできればと願うのです。