ドナルド・トランプ、アメリカ合衆国大統領が誕生しました。
「第二次・安倍内閣誕生」と一面にあっても驚きませんが、今朝の新聞は二度見してしまいました。
新聞コメントの揚げ足をとるのが趣味ではありませんが、アメリカ人タレントが「アメリカの経済をリセットして欲しい」とコメントしていました。
実行力のある、強いリーダーは必要です。しかし人類とは誕生した時から綿々と受け継がれてきた命ですし、経済活動もまた同じ。
ゲームではないので、リセットなど勿論できません。
良い所は活かしながら、負の遺産があるなら、現在生きる私達が補うしかありません。誰かが解決してくれる訳ではないのですから。
トランプ氏の話はまた最後に。
先週の日曜日は、年内2日しかない長男の休日でした。
どこに連れていこうかと考えた末、四日市まで出掛けることに。
三重県四日市市は、県庁所在地である津市を凌ぐ人口をかかえます。
名古屋からも近く、室町時代にはすでに「四」の付く日に、市が立っていたとあるとおり、交通の要所でもありました。
私達の目的は、鈴鹿山脈の麓に広がる、四日市スポーツランド。
「東海アスレチック部門、第2位」の文字に惹かれました。
身軽な小学生2人。
段々、ついていくのがやっと、という感じに。嬉しい反面、情けなくもあり……
1周50分。歯ごたえ十分のアスレチックでした。
昼食は炉を借りてバーベキュー。
園の人に「四日市って、どんな町ですか」と聞くと、「お茶が有名かなあ」と。
伊勢茶で知られる通り、あたりの水沢(すいざわ)地区は、「被せ茶」が有名なようです。
「被せ茶」とはその名の通り、収穫前に日光を遮り、渋みを減らす生産技術。
抹茶や玉露なども、この方法で作られるそうです。
もうひとつは、「やはり、四日市ぜんそくなんだろうね」とも。
四大公害は、熊本の「水俣病」、新潟の「第二水俣病」、富山の「イタイイタイ病」、そして「四日市ぜんそく」です。
1960年代、四日市市には日本で初めて本格的な石油コンビナートがつくられました。
石油精製にあたり発生する有害物質が、深刻な喘息を引き起こし、犠牲者は1000人にのぼりました。
福島原発の問題も、四日市ぜんそくも、私の住む大阪に、直接の被害があったとは言えません。
しかし、同じ地球で暮らす以上、空も海も繋がっています。実数値は別にして、やはや影響はあります。経済活動で言えば、確実にあったと言えます。
アメリカ国民が決めた結論を日本人の私がとやかく言う権利はありません。
近所の住民と家族のどちらが大事かと言えば勿論家族ですが、ご近所さんも、親類も二の次でという考え方が、輸入輸出で成り立っている現代社会ではたして成立するのか。
2012年発売の「人生はワンチャンス!」という本にトランプ氏の言葉が載っていました。
経験と実績がない場合、エネルギーと情熱を売り込むべきだ。
求めるものを手に入れるためには押し、押し、押しの一手だ。
-ドナルド・トランプ- アメリカの不動産投資家
本の中では不動産投資家だった肩書が、「アメリカ合衆国第45代大統領」に変わりました。
松下幸之助翁も「この世に起こることは全て必然で必要、そしてベストのタイミングで起こる」言っています。
自らの言葉を地で行き、アメリカンドリームを手にした70歳の富豪を称賛すべきなのでしょうか。
批判が目的ではありません。醜い舌戦はここまでにして、そのバイタリティを(多少お下品でも)アメリカの、世界の明るい未来に活かして欲しいのです。