今日は大阪市中央区の船場にある、綿業会館へ行ってきました。
この建物は、 渡辺節の設計で1931年に完成しました。
重要文化財にも指定されていますが、曇り空が良く似合います。
先日紹介した村野藤吾も、渡辺節の門下生で、この物件を担当していました。
しかし今回は建物を見に行ったのではありません。
日本建築家協会に入会する為、面接があったのです。http://www.jia.or.jp/
今まで、建築に係わる何かに属したことはありませんでした。
しかし、来年は事務所を設立して15年目。私も40歳を迎える節目として、仕事の評価を世に問うてみたいと思っています。
建築家協会員が参加できる、コンテストに応募したいと思っているのです。
経歴の説明をすると、面談をしてくれた役員の方が「おそらく入会は問題ないでしょう」と。
更に「出江さんのお弟子さんの所にいたなら、挨拶しておきなさい。孫弟子とも言える訳だし」と言われたのです。
建築家・出江寛、御年78歳。現、日本建築家協会の会長です。私が初めて師事した建築家がその門下生だったのです。その哲学を聞き、著者も読んでいたので、すぐご本人と分かりました。たまたま近畿支部におられたのです。
「そうか○○の所にいたんか。彼が居たのは一番厳しかった頃やな。何度かゴツンといったと思うわ」と。
私の経歴書に目を落とすと、作品の写真を見て「ダイナミックな建築やな」と評してくれたのです。軽い気持ちだったのかもしれませんが、感想を述べてくれた事が、素直に嬉しかったのです。
出江さんは「建築とは哲学すること」と説いています。更に、哲学とは道理、倫理、美学と定義しています。その哲学にはいたく感銘を受けていました。
初めてお会いしたのですが、もちろん勝手に孫弟子だと思っていたのです。