今日は昼から「松虫の長屋」の現場へ行っていました。
現在進行している計画の3割はリノベーション。
この計画は、中でも構造の付け替えがかなり複雑です。
腕利きの大工も「これはなかなか大変」とのこと。でも「やってやれないものはない」が口癖です。
子供さんにとっては、スーパーマンに見えるでしょうか。監督とともに、全幅の信頼を置いているのです。
昨年の秋頃、コンペ開催の案内メールが届きました。
ネット上で開催されるコンペで、参加料を支払う必要はありますが、その他の制約は全くありません。
また、クライアントの要望も非常に明確で、熱意と誠意を感じました。
ネット上のコンペは、過去に一度参加したことがありますが、その際は負けてしまいました。
以来、絶え間なくオファーを貰っていたこともあり、参加する必要も感じていませんでした。
しかし、人員も揃い、直接貰ったオファーではない仕事で、事務所の力を試してみたいという気持ちもあり、参加を決めました。
まずは十数社から十社への書類選考でしたが、無事通過。
その1ヶ月後、11月初めに実際のプレゼンテーション資料を作成し、郵送しました。
11月後半、3社に残ったとコンペ主催者から連絡がありました。その後、順に面談があり、実際に契約することになったのです。
主催者が、当事務所を選んだ理由を連絡してくれました。恥ずかしげもなく、公開させて貰います。
アトリエ m様に決定された一番の理由としましては全社による最初のプラン提示において、同じようなプランが並ぶ中、アトリエmさんだけが一風変わった物をご提案いただきました。
また、平面図+立体模型、数十頁に及ぶ概算見積もり書なども付属をしてくれたのもアトリエmさんだけでした。
妻と相談する上で、アトリエmさん以外は考えられないと言うのが正直なところでした。
実際にお会いをさせていただき、お話をしてみると守谷様の人柄や設計に対する思いや取組み方なども大変すばらしいものを感じました。
心から嬉しいコメントですし、そう思って貰える人と仕事が出来るほど幸せなことはありません。
以前の敗戦から、出る以上は必ず勝つと決めていました。
当事務所は現在5名ですが、アトリエ系事務所としては小さい方ではありません。
コンペの図面、模型作成のピーク時は3人を投入し、図面は2プラン、模型は計3つを作成しました。
概算見積り、キッチンの本見積り、当事務所の契約条件なども合わせて、ダンボール箱に梱包して郵送したのです。
ものごとに絶対はありませんが、ここまでの時間とマンパワーを投入できる事務所はそうはないはずだと考えていました。
スタッフの成長も感じていましたし、これで負けることがあれば、私のプランが悪い意外に理由はありません。クライアントの幸せと、環境の特徴を両輪としたプランを作成したのです。
以前の敗戦は、中途半端な自信だったと思います。コンペに出なくても仕事はある。それなりの実績は残してきた等など。それなら出なければ良かったのです。
もし負けていたらこの事を書いたのか。それは分かりません。
しかし、勝つと決めていたのは本当です。