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世界と繋がる窓‐1191‐

 朝は騒がしいヒヨドリと、セミの音で目が覚めます。

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 小さな庭に、よくこれだけのセミが居るなと。

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 彼らが一週間の夏を謳歌するように、後悔の無い夏にしたいものです。

 縁側から、抜け殻のある景色も夏の間だけ。窓は採光、通風、そして景色を見る為にあります。

 逆の立場から言えば、建物の雰囲気を伝える役割もあるのです。

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 加美の家は、和室が大きくせり出しています。

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 この部屋は、日本舞踊の練習場でもあり、窓を光の舞台に見立てました。

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 柏の家は、2階にあるダイニングが北側に面しています。

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 北側は大開口に向いています。よって、内部が見え難いガラスを使いました。

 ちょっとシャイな家なのです。

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 Ohanaは写真スタジオなので、撮影の楽しさを街に伝えたいと考えました。

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 生き物に例えるなら、目が大きな建物です。建物は、窓によって街と繋がっているのです。

 会社にとっての窓は、やはり電話でしょうか。

 電話の発明者はグラハム・ベル。1876年にアメリカでの特許を取得しました。

 fax、携帯電話、スマートフォンと進化、多様化して行きますが、電話とそれ以前を比べると、小さな変化かもしれません。

 コミュニケーションを取るには、その場に行くか、誰かに何かを届けて貰う必要があったところから、一気に電子のスピードになったのですから。

 2002年に再スタートを切ってから、全く面識の無い人から、ポツポツとオファーを貰うようになりました。

 一番初めのオファーはよく覚えています。久宝寺近く、築50年くらいの平屋で、20坪くらいだったでしょうか。

 若いご夫妻で、予算は1000万円前後。リノベーションを選択しました。

 綿密に測量し、屋根裏を最大限に使うプランを考え、気合を入れてプレゼンテーションしました。気に入って貰ったと感じたのですが、結果的に実現しませんでした。

 しかし、こんな経験の繰り返しが、私を個人的に知らない人でも、web、書籍をみてオファーをくれるという自信に繋がったのです。

 バタバタしている時、困難な課題があるとき、つい電話に出る声のトーンが……

 そんな時、スタッフに自分に言い聞かせます。

 「この電話が、世界と繋がる窓なんだ。70億人と繋がれる可能性がある」

 電話の音は、希望の鐘の音。間違っても「またか~」なんて言って駄目なんのです。