昨日からまとまった雨。
梅雨にはまだ早いですが、この気温、この湿度。どうしても連想せずにはおれません。
今年の夏は、国を挙げての節電が課題です。何度かチャレンジして達成できなかった、夏のエアコン無使用。再度挑戦です。
この雨でひまわりは一回り成長した感もあります。
今週の日曜日。高校時代の友人が家族で事務所にやってきました。
彼は大手の通販会社に勤めたあと、仲間と2人で会社を設立。
その会社は急速に成長し、現在も素晴らしい業績を上げています。
以前から「娘を連れて、一度遊びに行きたい」と言われていたのです。
娘さんは小学6年生。数年前にハウスメーカーで自宅を建て替えた際、出来上がってくるパース、図面、模型などを見て、建築家という職業に興味が湧いてきたようです。
まずは事務所内を案内しましたが、やはり模型が一番気になるようです。
どんな事に興味があるんだろうと思っていると、質問が10個の箇条書きになっていました。色の違うペンで番号がふられています。
しっかりしてるなあと思いながら見ていると、私の答えをメモする時も、色ペンで番号を書いてから、一字ずつ丁寧に書き写していました。
当たり前と言えば当たり前ですが、これが大人になってくると、流れを止めないように鉛筆のままだったり、つい走り書きになったりするものです。
それを見ながら自分を省みていました。
質問をいくつか書いてみます。
Q1 どんな時が一番楽しいか?
A1 幸せに貢献できたと思えた時
Q2 どんな時が一番大変か?
A2 全てが大変とも言えるが、その大変を解決して行くことが仕事なので、全く無いとも言える。
Q3 仕事時間は何時から何時までか?
A3 朝の8時20分の掃除から○○○まで(一応伏せておきます)
Q4 どうして建築家になろうと思ったのか?
A4 大きくは2つ。
父がガラス屋を営み、建築現場へ訪れる機会が多々あった。時々現場で、少し雰囲気の違う人を見かけ「あの人が何をつくるか考える人なんだ」とに教えて貰った。「何を作るかを考える仕事か。面白そうだな」と思ったから。
もう一つは大学時代に安藤忠雄の『都市彷徨』を読んだこと。「学歴でなく、コネでなく、自分の努力で、世界一の建築家になれるんだ。夢は無限なのだな」と感じたから。
どの質問にも、思った通り正直に答えました。
最後に「どんな仕事でも良いので、本当にやりたいと思ったら、その時だけはお父さん、お母さんの意見を聞かないでもいいから、目指し続けるべき。得意は好きの近くにあるから」と。
「但しそれ以外ときは、しっかり言うことを聞いてね」と結びました。
ちょっと話が難しかったのかなと思っていると、友人からメールが届きました。
昨日はありがとう。
アトリエを見させてもらって、
生の声を聞き、すごく刺激を受けていました。
早いうちから将来の夢を描いて
目標を明確にしていれば、より実現できる
可能性は高くなると思うので、
昨日はその入り口として、
貴重な体験になったと思います。
役に立てたなら、嬉しいです。でも本当になりたいと思えば、実現できる可能性は100%です。
建築家に明確な定義はありません。建築士は国家資格ですが、建築家は自分で宣言すれば、誰もが建築家。詭弁に聞こえるかもしれませんが、これは本当の事です。
小学6年生と仕事論。これは意外に刺激的でした。