「坪」

 建物や土地の大きさを表す時、一般的には「坪」という単位が使われます。

 1坪は6尺平方(約1.82m平方)で約畳2枚分です。漢字は読んで字のごとく、平らな土地ですが「大きさ」には由来があります。

 「1坪」=「1日に兵隊1人が食べるお米の取れる水田の面積」

 「1坪」×360日(旧暦の1年は360日)=「360坪」=「1反」

 「1反」は「1年に兵隊1人が食べるお米の取れる水田の面積」 となります。また1反からとれる米の量が1年間に食べる米の量=1石(こく)となりました。

 加賀百万石とは、100万人の兵隊を1年食べさせる事が出来るという意味です。

 現在は農業技術も進歩したので、1人が1年間に食べるお米は、約150㎡(45坪強)くらいの水田で収穫出来るので、昔と比べると8倍も採れるようになりました。

 ちなみに、ご飯茶碗一杯あたりの米粒は、約3,000粒。1房は約2.000粒なので1.5房食べている計算になります。

 戦後になって国は国際的に通用するメートル法への移行を進めました。1966年には「計量法」により尺貫法の使用が禁止されています。

 正式には「坪」という単位を使ってはいけないので、住宅の工事費を坪当たり単価で示す場合には「3.3平方メートルあたり○万円」と表記しなければなりません。

 それでも一般的に「坪」が使われるのは、やはり日本人のお米への特別な思い入れと長い歴史があるからなのでしょう。

 「㎡」を「平米」と言ったりするのはmへの当て字でしょうが、それにさえ何か訳があるような気さえしてきます。