恰好をつけてやれることはひとつもない‐1315‐

 今日は体育の日。

 10月10日が体育の日なのはいつ以来でしょうか。

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 その名にふさわしく、秋晴れの朝になりました。

 隣の倉庫の解体工事も今日は休み。

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 現在は屋根の解体が終わったところですが、建物の中に光が指す様は、いつも鮮烈です。

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 アルミテープが貼ってあるところは、父がゴルフの練習をしていて穴をあけた所。

 解体が始まり、バラックから廃墟の趣きとなってきました。

 最近、廃墟マニアという言葉を聞くようになりました。確かに廃墟にはダイナミズムがあります。

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 昨年訪れた、長崎の軍艦島などもこの類でしょう。

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 雨露を凌ぐため、建築に屋根は必須ですが、それらがない状態にある種の刺激を感じるのでしょう。

 影があるから、光をより感じるのです。

 この連休はなりふり構わず、図面を描いています。設計図面は、大きく分けると基本図面と実施図面に分かれます。

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 基本図面の縮尺は1/100程度で、チラシに入っている間取り図程度と言えば伝わるでしょうか。

 一方、実施図面は、構造体、仕上材などの構成が、全て分かるように描かれている図面です。

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 現在の私の仕事は、全てのプロジェクトを統括することで、2007年以来実施図面は描いていませんでした。

 しかし、年末にマルコが辞めることになり、また、新しい社員がまだ決まっていないなか、9年振りに実施図面を描いています。

 この職人仕事を楽しみ、苦しむのも、建築設計の醍醐味です。

 また、これらに多くの時間を費やしてくれる社員に対して、改めて感謝の気持ちも沸いてくるものです。

 この仕事をしていたなら、夜明けに急かされ、変な汗をかきながら、半べそで図面を焼いた経験が何度もあるはずなのです。

本当に大切なことで、恰好をつけてやれることはひとつもない

- ノーマン・メイラー -アメリカの小説家

 仕事時間が長いのは「悪」のような時代です。

 よって無理強いはしませんし、もうそんな時代ではないと思います。

 社員が遅くまで働いていたら、「出来るだけ早く帰りなさい」とは言います。しかし、それ以上は言いません。

 互いの人生が良くなる方向だけを見れば良いと思っているので、ブレーキを掛けることはしたくないのです。

 それが、経営者のエゴがどうかは、私も正直分かりません。

 いずれにしても、私が結果を出さなければ誰もついてきてくれません。半べそをかかなくてよいよう、今日も一日なりふり構わずで。

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