ミカンの天敵

 先週末に続いて、和歌山へ。敷地調査をしてきました。

 こちらのお家は代々ミカン農家で、裏山に畑があります。
 
 丁度「サンボウカン」という種が成っており、その場でもいでくれました。

 和歌山のお殿様へ三宝に乗せて献上したから「サンボウカン」。

 見た目と違い、とても甘い種でした。

 残念ながら、現在は出荷していないそうです。

 和歌山県はミカンの生産高日本一。

 南面した山肌は、かなりの所まで畑になっています。

 ミカンは水はけの良い土地が向いているのです。

 開墾の際に出た石を積み、急な段々畑が作られました。

 手積みした石垣は身長程あり、近くで見ると結構な迫力です。

 その上にあるのは、マキの防風林。

 防風林は、風に吹かれ、キズがつかないようあります。

 大事に育てられたミカンは、丁度ピンポン玉くらいになっていました。

 収穫は10月から12月。

 現在は、モノラックという設備が、畑の中に張り巡らされています。

 しかし重労働には変わりません。

 手間暇かけて作ったミカンですが、売値は決して高くはないとのこと。

 和歌山のミカンと言えばブンランド力もあるなず。

 何故安いのか聞いてみました。

 「ペットボトルのジュースの影響が一番じゃないかな。

 うちの子でも、皮をむいてやれば食べるけど、あっちはひねるだけやもんね。

 最近あんまりミカン食べないでしょ」と。

 500mlのペットボトルが市場に出回るようになったのはいつ頃からか。それを機に変わったのはミカンだけではない気がします。

 以前なら、それらを人前で口飲みする時、少しの抵抗感は持っていました。しかし今は何のためらいもありません。

 ミカンとペットボトルだけの話ではないのかも……考えさせられるのです。

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