ビートルズが世界を席巻していた60年代後半から70年代にかけて。もちろんトータルセールスも全米ナンバー1でした。
その座を初めて奪い取ったのがイーグルスだった、とテレビで解説がありました。イーグルスは1976年にビートルズの牙城を初めて崩したバンドなのです。
1971年ロサンジェルスで、Vo&Guのグレン・フライ、Vo&Dsのドン・ヘンリーが中心となり結成されます。
グレン・フライは、スタイルに縛られず、曲によってヴォーカルが変わるビートルズを見て、ぞれぞれがリードヴォーカルを取れるメンバーを集めたと語っていました。
’72年「テイク・イット・イージー」でデビュー、’73「ディスペラード」とヒットを重ね、「ベスト・オブ・マイラブ」で全米1位に。
そして’76年、全米で1000万枚を売り上げた、「ホテル・カルフォルニア」で文字通り頂点を極めるのです。
ベトナム反戦運動を中心に、若者達がムーブメントを起こした60年代後半から、70年代に入ったアメリカは、’76年に建国200年を迎えていました。
隆盛を極める国家とは対照的に、物質主義、熱を失っていく若者、社会を批判した歌詞になっているのです。
曲は、物悲しげなギターサウンドで分厚く作りこまれた、アメリカン・ロックの最高傑作と言われます。アルバムジャケットも、曲の将来を知っていたかように、美しく寂しげな夕景となっているのです。
その後は、多くのバンドが経験したように、大ヒットが過密なスケジュールと、過剰な期待を生み、メンバー同志のいさかいがおこります。そして’82に解散。
この後、’85年にソロ活動を始めた、ドン・ヘンリーの「ボーイズ・オブ・サマー」は、最も好きな曲です。このあたりから私にとってリアルタイムで、反対にイーグルを遡って行きました。
皆がボーカルを取れるというメンバーが奏でるハーモニーは「ワン・ワン・オブ・ディーズナイト」で最高点を極めていると言えます。汽笛のような物悲しいコーラスが時々耳に蘇るのです。
94年にあるテレビ番組をきっかけに、イーグルスは復活。現在ワールドツアー中で、3月に日本でも公演があります。
一昨年のマイケル・ジャクソンの事もあったので、何とか見に行きたいと思っているのです。