タグ別アーカイブ: 設計事務所

海塚墓地へともを訪ねる‐2052‐

日曜日は、早起きして南海電車に。

新今宮駅から乗りましたが、南海本線、高野線、そしてJRの環状線が交差する賑やかな駅です。

途中、乗換時にラピートと遭遇しました。

昭和世代にとっては、最高に格好いい電車です。

ちなみに、デザイナーは建築家、プロダクトデザイナーの若林広幸さん。

貝塚駅で降りると、すぐ前に貝塚中央商店街がありました。

海側へ向かって西に歩きます。

日曜日の朝で人通りは少ないですが、旧家が多く目につきます。

大通りまで出ると、和泉名物の村雨を売る「塩五」を発見。

上品な甘さで、独特の触感です。妻が好きで何度か買いに来たことがありました。

ですが、まずは目的地へと急ぎます。

目的地は龍雲寺の横にある海塚墓地です。

後輩がここに眠るのですが、ようやく訪れることができました。

ただ、立て看板に「龍雲寺と墓地は一切関係ありません」とあります。

墓地内のどこにあるかは知らなかったのですが、来れば何とかなるだろうと思っていました。

江戸時代から続く墓地のようで、間違いなく千以上はあります。

しかも、苗字は分かっていますが、名前も上の文字だけしか知らず……

それでも、端から端まで探すのみ、と腹をくくって墓地内へ。

しかし彼が導いてくれたのか、5分もしないうちに見つかりました。

彼とは不思議な縁があり、小学6年生の時、一緒にSAJ(全日本スキー連盟)のスキー検定を受けたことがあります。

その場は、彼のお父様が教師を務める中学校の修学旅行に同行するという、ちょっと今では考えられないシチュエーションでした。

私が全くの我流であることを父が危惧し、スキーショップの知り合いに無理やりお願いし実現したのです。

そこで初めてSAJの3級を受けたのですが、無事合格しました。ただ5年生の彼は、2級に合格しました。

大阪生まれで、初めて自分より上手い子供と出会い、私なりに衝撃を受けたのです。

そこから約10年後、大学のスキー部時代に再会します。

ともに大阪府の国体選手を目指しており、私は予選で負けて、彼は国体選手となりました。

それでも、たまに顔を合わせると「先輩、先輩」と可愛げのある後輩で、卒業後は警察官になりました。

しかし彼も鬱を患ってしまったのです。

どこかで私も鬱であることを聞き、2000年頃に当時天王寺にあったアトリエを訪ねてくれました。

その時、お互いの状態を包み隠さず話したことを覚えていますが、「調子の良い時もあります」と言っていました。

見つけた墓石を見ると、行年31才平成13年の6月となっています。

2001年なので、話した翌年ですが、理由も分からない、突然死だったと聞きました。

現在でいう年齢なら30才。ご家族も居り、本当に無念だったと思います。

人づてにこの墓地の場所を聞き、墓参りに行くと決めてから5年も経ってしまいました。

私も今日人生を終える可能性はあります。しかし2001年を機に私の鬱は完全に治り、2002年から第二期アトリエmをスタートしました。

色々なことがありましたが、それまでの人生と比べると、驚くほど順調だったと思います。

墓参りは、故人を弔い、己の生を明確にしてくれる、尊い機会です。

なぜ彼の人生がそこで終わり、私が生かされているのかは、誰にも分かりません。

彼の人生を私が生きれる訳ではありませんが「ともよ導きたまえ」と声を掛け、秋晴れの貝塚墓地を後にしました。

■■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

『homify』の特集記事
「白馬の山小屋<リノベーション>」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

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楽しむではなくて、面白がることよ by 樹木希林‐2051‐

昨日、今日と秋晴れが続きました。

家庭菜園なのか、近所の小さな畑では立派なピーマンがなっていました。

ナスビ。

イチジクも、間もなく収穫でしょう。

実りの秋です。

きききりん=樹木希林

「悠木千帆」の名で、すでに人気女優でしたが、34歳の時にテレビの企画でこの芸名を競売で売却することになりました。

プロデューサーらと相談し、「樹や木が集まり稀(まれ)な林を作る」の意味で、「キ・キ・キと音が重なるのは好き」というご本人の意向もあって、この芸名が誕生したそうです。

その彼女の言葉を集めた『一切なりゆき』。

157のタイトルに簡潔な解説がついているのですが、単語で表せば、ユーモア、脱力、達観、がしっくりくるでしょうか。

失礼ながら、文筆家ではない女優さんから、これだけのことばがでてくるのかと驚きました。5つ程ピックアップしてみます。

①物を買わない、持たない希林さんの最高傑作

私の下着はみんな前が開いてるの(笑)

買うのは靴下だけという生活を何年も続け、友達の旦那が亡くなる年でもある。下着はゆるゆるがいいので貰ってくるそう。

②希林さんそうなんです。ちょっとだけ違和感があったんです。

楽しむではなくて、面白がることよ

楽しむというのは客観的。中に入って面白がるべきだと。「楽しむ」ということばが大安売りの世の中。最も腑に落ちました。

③至言

自分が一番トクしたなと思うのはね、不器量と言うか、不細工だったことなんですよ

※原文を抜粋

私は、普通だと思っているけど、他人がそういうふうに見るから、ああ、そうなんだなあと思って見ているうちに、器量よしばっかり集まる芸能界に入っちゃったんですよ(笑)。

(中略)

ま、だから、自分が不器量だということに早目に気がつかされちゃってね。

それでね、案外自分としては、男を見誤らないできたという確信があるんですよ。要するに、見誤らないというのは、自分がこうだと思ったとおりなんです。それを選ぶか選ばないかは、自分の縁ですからね。

だから、不器量であるために、他人が私に関心を寄せないから、こっちが自由に人を判断できる。今日まで、いろんな男の人との出会いがあって、中には、うーん、ねえっていうのもありますけど(笑)、それも含めて納得しているんですね。不器量のトクな点だなあと。-

④生死感

もう人生、上等じゃないって、いつも思っている

- ※原文を抜粋

人生が全て必然のように、私のがんもまったく必然だと思っています。

(中略)

今日になって明日っているのは困るけど、1週間あれば、まあ整理できちゃう。がんってのは準備ができるからありがたい。それは悲壮でもなんでもないんです。-


郷ひろみとの「林檎殺人事件」、ピップエレキバンのCM、フジカラーの「美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに」など、時代々々に大きな足跡を残した女優さんでもあります。

フジカラーのCMでは撮影前まで「美しい人はより美しく、美しくない方も美しく」だったのが、希林さんの提案で変わったそうです。

ご存じの通り、希林さんはミュージシャンの内田裕也さんと再婚するも、すぐに別居。しかし離婚はせず、ほぼ一人で娘の也哉子(ややこ)さんを育てました。

最後は、その也哉子さんに掛けた言葉です。

⑤娘、也哉子さんへ

おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい

この言葉に、人生観の全てが凝縮されているようでもあります。

面白がって、平気に生きたいと思えました。

■■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

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17年前の恥ずかしい自分‐2050‐

先週の土曜日、大阪府建築士会のイベント ■HOUSE DEVICE-建築士会の建築家と家をつくろう ■ に参加してきました。

秋晴れに恵まれた大阪市立住まい情報センター。

5階の研修室は4階の図書館からもアクセスできます。

ちなみにこの図書館、建築雑誌がかなり充実しています。

建築家12人が集まってのイベントでした。

建築家自身による主催で、画期的な試みと言えます。

以前、建築家紹介会社に登録していた時は、こういったイベントに良く参加していました。

香川や島根へも行ったことがあり、とても楽しかったことを思い出します。

残念ながら、午前中に訪れた方は居らずで、昼食時に付近を少し歩いてみました。

大阪一賑やかな天神橋筋商店街はこの人出です。

久し振りに訪れましたが、変わっている店もありました。

折角ならちょっと足を運んでくれればと思いますが、客引きをするようなイベントでもなく……

結局昼からの来場もなく、残念な結果に終わりました。

しかし、同業者と会う機会は本当に少ないので、情報交換をさせて貰うだけでも価値があります。

比較的お若い方にご挨拶すると「随分前にお会いしたことがあるんです」と。

聞くと、17年前にアトリエmのオープンデスクに参加したことがあるとのことでした。

思い出せないので「20日間完走されましたか」と聞くと、「3日で辞めたんです」と。

理由は、弁当を持って来ないことを私が怒ったのが要因だったそうです。

当時は学生は手弁当が基本だと思っていたのと、何より35、6歳と言えば最も血の気の多かった頃で……

「それくらいで怒って酷い所長やね。本当に済みませんでした」とお詫びしました。

オープンデスク卒業生で、工務店をしている人は居ますが、設計事務所を経営している人は初めてで、更にかなり大きな仕事もされていました。

「怒られてトラウマになっていませんか?」と聞くと「それは無いです」とのことでした。

17年前の自分を思い出させてもらいました。火が出る位恥ずかしい自分ですが。

正しいと思っても(このケースは間違っていますが)、そう簡単に怒らないようにしようと肝に銘じたのです。

今回のイベントはこのような結果でしたが、またトライするとのこと。

その時も参加してみたいと思っています。

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■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

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Pride of Japan「富岳」と「大谷」‐2049‐

■HOUSE DEVICE-建築士会の建築家と家をつくろう ■

・日時:2023年10月7日(土)10:00~16:00
・場所:大阪市立住まい情報センター 5階 研修室
※入場無料・予約不要

先月は、ドローンの国家資格取得のためにポートピアアイランドへ3回通いました。

NCN DRONEの講習会場、KOBEモビリティフィールドは人工島の南端にあります。

毎回早めに行って、コツコツと島内を見てまわりました。

更に南にあるのは神戸空港島。

その名の通り、神戸空港があります。

行先の掲示板です。

新千歳、長崎、羽田、下地島、那覇。

下地島は行ったことがありません。
調べてみると宮古島でした。

コロナ前のインバウンド最盛の頃、宮古島で本格的なヴィラ建築の相談を受けていました。

その他の宿泊施設も数件。

コロナがなければという気持ちもありますが、それはそれで人生です。

空港に来るといつもそうですが、今すぐ旅にでたくなります。

今年、来年くらいにはそろそろ……

会場から最寄り駅の計算科学センター駅すぐ北には、こちらもその名の通り 理化学研究所計算科学センター があります。

STAP細胞で一躍有名になった小保方さんも、こちらの研究員でした。

しかし最も知られるのはスーパーコンピューター「富岳」でしょう。

入ってすぐのところに、模型が展示されています。

誰でも見学できる展示コーナーがエントランスのすぐ横にあるのです。

計算科学センターのミッションは「ハイパフォーマンス・コンピューティングで未来を拓く」とあります。

富士通と共同開発した初代のスパコンの「京」は2011年に運用が始まり、2019年にシャットダウンされました。

そのCPUなどは研究機関や、寄付者に贈呈されたそうです。

要するにもうないということです。

そして「富岳」は2021年から本格運用が始まりました。

しかし、整備期間中の2020年4月、完成前ですが新型コロナウイルス対策に使うことが決定されます。

飛沫がどのように広がるかや、どうやって飛沫を防ぐかの動画を私もニュースで見た記憶があります。

2021年の運用開始とともに、「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」の4部門で世界ランキング1位を獲得します。

また、新型コロナウイルス対策の研究によって、2021年ゴードン・ベル賞の「COVID-19研究特別賞」に選ばれました。

まさにその力を「いきなり見せつけた」のです。

先で計算科学センターのミッションを紹介しましたが、サブタイトルには「計算の 計算による 計算のための科学」とありました。

???

ちょっと一般人の頭では理解できそうもありません。

スーパーエリートが集う場所なので、そのくらいで丁度良いのだと思いますが。

ちょっと小賢い大人が集まれば「日本は駄目だ」「グローバルな視野をもたなければ」と言います。

そうなのかもしれませんが、大谷翔平はMLBでホームランキングのタイトルをとり、富岳は世界一になりました。

大谷のタイトル獲得に対して、世界最多ホームランを記録した王貞治が以下のコメントを出していました。

我々の時代は(メジャーを)見上げていたんだけど、彼は逆に見下ろしてるんじゃないかってくらい

やはり憧れるだけでは駄目なようです。

見下してしまうくらいの努力あってこそだと思いますが、日本も日本人も、絶対に誇りに思ってよいと思うのです。

■■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

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Z世代 VS 元新人類、完敗‐2048‐

■HOUSE DEVICE-建築士会の建築家と家をつくろう ■

・日時:2023年10月7日(土)10:00~16:00
・場所:大阪市立住まい情報センター 5階 研修室
※入場無料・予約不要

土曜日は第2の仕事場と言ってもよい、梅田のショールーム回りでした。

インバウンドは更に加速している感じ。

ルクアとルクア イーレをつなぐアトリウム広場もこの賑わいです。

アトリウム広場から陸橋を渡ってグランフロントに入るのですが、なぜかいつも目がいくHEP FIVEの観覧車。

1998年11月のオープンですが、乗ったことがあるのは1回だけ。

2014年8月24日のことです。

長男が小学4年生、長女が小学小学1年の時でした。

私は高い所が大の苦手で随分拒んでいたのですが、何故かこの日乗ることになってしまいました。

子供達2人は、もうノリノリです。

若い頃はそうでもなかったのですが、30代の半ばあたりから、飛行機、ジェットコースター、そして高い所がだんだん駄目になってきました。

上昇を始めた時から緊張していましたが、梅田センタービルの高さを超えたあたりからもう窓際にはいられないほど。

最高地点あたりで撮った写真はほぼブレブレで、これが一番ましな写真。

この日記に使おうと頑張ったのですが、腰が引け引けだったのです。

それで上げていなかったのですが、今回初だしです。

地上(といってもHEP FIVEの屋上ですが)に戻った時の安堵感は忘れもしません。

観覧車には二度と乗るまいと心に誓ったのです。

話は逸れましたが、この日も夕方まで時間一杯打合せをして帰ってきました。

その前日は、満月の中秋の名月でした。

今月初め、スーパーブルームーンをiPhoneで上手く撮れたという記事を上げました。

「月」を2回はアップしないかなと思い、あまり気合を入れて撮っていなかったのが上の写真です。

長女が学校から帰ってくるなり「お父さんのiPhone貸してくれる?」と。

月を撮りたいとのことで、「いいよ」と渡しました。

それがこの写真。

私の中秋の名月より、 スーパーブルームーンより数段上です。

どうやって撮ったのか聞くと「オートフオーカスを長押しでロックして、ここを調整して……」と教えてくれました。

彼女はiPhone11ですが、iPhone14PROにしかない機能なので、私のスマホで撮りたかったそうです。

そして「エアドロ(AirDrop)で送って」と。

Z世代と言う言葉をよく聞きます。

自分の子供がそうだという認識はなかったのですが、間違いなくスマホネイティブのZ世代でした。

40年前、私たちも新人類と呼ばれたのですが、30代の半ばあたりから、色々なものが苦手になってきました。

それは、子供ができた年齢と一致します。

守りに入ったつもりはありませんが、どこかで「絶対に死ねない」という気持ちもあります。

チャレンジ精神があり、勇気をもって、知らないことにもどんどんトライすることはとても重要です。

しかし今は、攻めるところは攻め、守るところは守る。そんな感じだと思います。

家族や社員をもつと、自然とそうなっていくのでしょう。

ただ、Z世代 VS 元新人類。「月」の写真勝負は完敗でした。 iPhone の勉強はもっと頑張ります。

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10月7日(土)天六でイベントに参加します。新しい物語がはじまる、かも‐2047‐

来週の土曜日、10:00から天六にある大阪市立住まい情報センターでのイベントに参加します。

大阪府建築士会住宅を設計する仲間達が主催するイベントですが、フライヤーに名前のある中澤博史さんが現在のリーダー。

歴代のリーダーもそうでしたが、いつも積極的に動いて下さり、本当にお世話になりっぱなしなのです。

前回、住まい情報センターに行ったのは、2017年11月のセミナーだったと思います。

参加者はこのくらいで、正直「少なめだなあ」と思っていました。

しかし今は、誰でも自由に参加できる場が、どれほど有難いものかを知りました。

例え一人でも相談に見えたら、しっかりご案内させて頂きます。

リーダーの中澤さんは、近大建築学科の先輩でもあるのですが、このフライヤー、アトリエmバージョンも制作してくれました。

作品は3つの庭を持つガレージハウス」です。

そしてこちらは、近大の更に先輩である、大西憲司さんの作品です。

その他、6人分のフライヤーまで制作して下さいました。

中々できることではありません。

折角の機会なので、当社の作品集もリニューアルしました。

WORKSⅠは新築住宅。

8枚綴じなので、表紙以外に7作品の掲載です。

大分作品ができたので、3冊体制にしたのですが、それでもどれを載せるか悩みます。

「H型プランの平屋」など、比較的新しい作品を中心に構成しました。

WORKSⅡはリノベーションです。

表紙は、外観メインのものと、内観メインのものを織り交ぜて構成します。

各作品ページは、写真だけでなく、コンセプト、図面、データも載せています。

一目で楽しんで貰うには、どうすれば良いかをずっと模索しているのです。

「ときめく紺色の家」は、特に楽しいページに仕上がっているのではと。

WORKSⅢは住宅以外です。

クリニック、オフィス、保育園と、本当に色々な仕事をオファー頂きました。

「Ohana」に至っては、2度も設計させてもらいました。

道路収容があってのことですが。

全21作品の中で、一番古いのは2012年2月完成の「あちこちでお茶できる家」です。

2冊体制の時は、選から漏れていたのですが、今回復活してもらいました。

10年以上前の仕事ですが、作品集に載せれていないことが気になっていました。

「見ていて楽しい」と言えば、この作品を置いておくことはできません。

家づくりは、「物語と余白」が大切です。

愛情を注ぎたくなる物語と、感情を移入できる余白が必要なのです。

寺山修司の演劇論を読んで確信しましたが、この家は物語が満載なのです。

1日だけのイベントですが、もしかすると新しい物語が始まるかもしれません。

是非遊びに来て下さい。

その物語は、私以外の誰かとであっても、全力で応援します。

先輩方の献身性を見てそう思いますし、そんな歳になったのかなとも思うのです。

■■■プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」8月1日オープン

■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

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10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

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虫の音を聞きながら花火、池原巡礼再開‐2046‐

この連休は、ちょっと仕事、がっつり釣りということで池原ダムへ。

トボトスロープには、5時半の受付開始とともに、釣り人が続々とやってきます。

今回は佐世保ナンバーの車まで止まっていました。

土曜日の予報は曇り。

ですが意外に晴れ間が広がります。

ダムがあまり放流をしていないとのことで、水は淀んだ感じ。

水の動きのあるところから回りました。

正解かは別にして、まずは35cmくらいの魚を1本。

そんな情報を元に、魚がどこにいるかの仮設を立てていくのです。

昼休憩の後、ちょとだけ仕事です。

クライアントが近所にできたカフェ、アンブラーズベースでコーヒーを買ってきてくれました。

仕事と言っても、プロジェクトの途中報告だけですが、時々顔を合わすだけでも随分違うものです。

真夏と比べると本当に涼しくなりました。

湖を望む特等席で四方山話をしてから、午後の部開始です。

4年目になる愛艇の船名は、赤い彗星の「char」。

この船、前オーナーによるチューンナップ済みで、名前ごと引き継ぎました。

かなり手が入っており、65km/h以上でます。

ただ湖面は流木が多く、今回は45km/h以下の安全運転。

それでも、湖上を走り回って魚の居場所を探すのがバスフィッシングの醍醐味なのです。

とりあえず魚は触れたので、その後は大場所と言われるところで大物を狙いにいきます。

イージーな感じでは無かったので、釣り方もノーシンカーのスローなものに変えました。

何カ所かそういったポイントを回っていると、モゾモゾとアタリがあったのでしっかりフッキング。

竿が絞り込まれ、グングン下に潜る強烈な引き。

ドラグもズルズルと滑り始めます。

ただラインは太目を巻いているのでやや強引にやりとりしました。

50cm、1.4kg。

今回の最大魚。納得の一本でした。

ひとりでバンガローに泊まっていると、こんな出迎えでも嬉しいものです。

「ヤモリ」は「家守り」からきたとも言うので、どちらかと言えば良い印象です。嫌いな人は嫌いでしょうが。

夕食を食べていると、外で「ドーン、ドーン」という音が。

この日は、下北山村の花火大会でした。

本来は盆休みの夏祭りに開催される予定でしたが、荒天で延期、延期。

秋分の日になったそうです。

バンガローは小高い尾根の上にあるので、丁度真横に観る格好です。写真撮影に来ている人もいました。

虫の音を聞きながらの花火は、思わぬ特等席で、夏と秋を同時に楽しませてくれたのです。

この春から夏にかけて、とにかく働いたので、ご褒美を与えて貰ったのだと解釈しておきました。

釣りの方は、若い時のように、2日目の夕方最後まで大物を追い続けました。

創造することと、野外にでることは、私の人生の両輪です。

仕事も少し落ち着いたので、この秋は池原巡礼を再開します。

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ドローンも人の幸せのために‐2045‐

昨日、今日と、再びポートピアアイランドのKOBEモビリティフィールドへ。

ドローンの国家資格を取るための、講習と試験でした。

昨日は、NCN DRONEのスタッフの方が講師となり、ほぼ一日筆記試験のお勉強でした。

そして本日の午前中が筆記試験。

正直、かなり難しかったです。

今日の午前中も、少し操縦の練習時間がありましたが、あいにくの強風。

それで、体育館の中での試験になりました。

中心のある2mの円がヘリパッド。

その周辺にコーンが配置されます。

その位置も正確に決まっており、決められた飛行ルートをスムーズに飛べるかというテストです。

これは、8の字飛行の半分です。

通常、ドローンはGPSで制御されていますが、その制御を解いての操縦で、想像をはるかに上回るくらい難しいのです。

またまた講師の方の模範操縦です。

実際の試験では、ちょっとやらかしてしまいました。

何とかなったのか……ドキドキの中試験が続きます。

夜間飛行のテストもありました。

完全に真っ暗という訳ではありませんが、何ルクス以下という規定があるそうで、体育館の照明を半分落としてのテストです。

少し照度が落ちるだけで、かなり見難い。

後で聞くと、こちらの課題では、大きな減点ギリギリだったそうです。

結果としては合格でしたが、楽々とは程遠い感じでした。

正直、甘く見ていると簡単に落ちるレベルの試験だと思います。

これで民間の資格は何とか得られました。


目標の「二等無人航空機操縦士」の国家資格は、指定機関である日本海事協会の筆記試験もクリアしてからの取得になります。

再度、教本を勉強してから早いうちに受験したいと思います。

ドローンは、こういった操縦機を操作するのですが、これはかなり大きいものです。

午前中の最後に、講師の方がDJI MATRICE 300という大型ドローンをデモ飛行してくれました。

人と比べると、その大きさが分かりやすいと思います。

ウクライナでの戦争で実際に使われている機種だそうです。

その大きさは正直怖いくらい。

機体の重さは13kgほどで、数百万円。

2kgのものが運べるそうです。

運ぶ物がもし……

ちょっと見難いのですが、この画面は熱センサーカメラに切り替えたものです。

熱を持つものを容易に見つけることができるのです。

まるで戦争映画か「24-TWENTY FOUR-」でみたことのある画面で、正直ゾッとしました。

ボディはCFRPで限界まで軽量化されているのでしょう。

人類の知恵の粋を集めた最先端機器であるのは間違いありません。

建築写真の撮影のために取得しようと考えたのですが、思わぬところから色々考えさせられました。

ホンダの創業者、本田宗一郎はこう言っています。

機械は人の上に立ってはいけない

テクノロジーは人の幸せのためにあって欲しいと強く願います。

物作りに関わる人は、先人の警句を肝に銘じる必要があるはずです。

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ドローンの国家資格を取得して、3ヵ月内のバージョンアップを目指す‐2043‐

今日は朝から三宮へ。

ポートライナーに乗ること14分。

計算科学センター駅に到着しました。

スーパーコンピューター富岳がある、計算科学センターは駅のすぐ西にあります。

南にある神戸空港への橋も少し見えていました。

駅の北側にあるのがKOBEモビリティフィールド。

2022年の12月からドローンの国家資格制度が施行されました。

民間資格は存在していましたが、ドローンの普及によって法整備も必須だということなのでしょう。

それなら早めに取得しようと、ドローンの専門家である知人に登録講習機関を紹介して貰ったのです。

この広い空間が、実技の練習会場であり、試験会場です。

紹介して貰った登録講習機関、NCN DRONEは神戸市と共同で、ドローン操縦講習や共同訓練などの活動をしているので、ここが会場となったそうです。

4人の方が、私を含めて2人の受講生を受け持ってくれたのですが、好きなことを仕事にしている人の集まりです。

とても良い雰囲気で、素人の私を盛り上げながら、分かりやすくレクチャーしてくれました。

資格としては「一等無人航空機操縦士」と「 二等無人航空機操縦士」に分かれます。

一等のみ可能な「有人地帯の目視外飛行」は不要かなと思い、二等の講習をお願いしていました。

難易度の差はかなりあるとのことで、私には二等で丁度良い感じです。

操縦したことがあるとは言え、完全に我流です。知らないことばかりでした。

そもそも、ドローンがGPSとカメラセンサーで制御されているので、同じ位置を簡単にキープできることすら知りませんでした。

それらの機能を切って、同じ位置でホバリングすることが全ての基本のようです。

ポートアイランドなので、海からの風が結構強く、かなり難しいのです。

こちらは講師の方の模範操縦。

簡単に横移動をしているように見えますが、風を受ける中真横に移動し、パイロンの上でピタリと静止するには、かなり繊細な操縦技術が必要なのです。

会場の周りには、こんなオブジェが並んでいます。

「O2ひまわり」という作品で、工業用酸素ボンベが阪神淡路大震災復興の象徴である「ひまわり」に姿を変えた作品だそうです。

大空に向って咲き誇る「O2ひまわり」は、ネガティブな考え方をポジティブに移行する力があると、解説にありました。

阪神淡路大震災から28年。私の社会人1年目の冬に起こったので、ほぼ仕事のキャリアと同じです。

本当に時代は変わりました。

昨日、尊敬する始道塾の塾長、恩田さんの講演を、リモートですが久し振りに聞きました。

「3ヵ月バージョンアップしない友人とは会わない」

そのくらいの気持ちが必要とのこと。

知らない、分からない、苦手。

そんな言葉は一切使わず、全て自分事だと思って生きたいものです。

本日の講師の方も、いずれはドローンの国家資格も必須になると思いますとのことでした。

いずれ必要なら、早めのアップデートをしておきたいと思います。

来週の座学、実技練習を経ていよいよ試験です。

また来週、報告したいと思います。

■■■プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」8月1日オープン

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10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」

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ハイソでレトロ、帝塚山‐2042‐

万代池は住吉区の北部にあります。

いわゆる高級住宅街、帝塚山エリアに突然現れる感じです。

最寄り駅は阪堺電車の「帝塚山三丁目」ですが、少し西には南海電車の「帝塚山」もあります。

この駅のきっぷ売り場前は直で道路。

高級住宅街でありながら、レトロな感じがまた良いのです。

駅の西側には帝塚山古墳も見えています。

ところどころに見える緑も魅力のひとつでしょう。

駅前には「住吉区観光案内板」がありました。

切妻屋根に風見鶏をのせた大正モダン建築。

そして白壁の蔵が美しい屋敷町。

いずれも一般住宅のようですが、それが観光案内板に出ています。

地元愛がとても強いのだと想像するのです。

「帝塚山三丁目」の一駅北は「姫松」です。

南港通りと交差する位置にありますが、その東にあるのがポアール

1969年から続く洋菓子の名店です。

何と言っても特徴的なのがこの窓。

こちらは右「目」です。

何度となく前は通っていますが、入るのは初めて。

最近ではあまり見ない、しっかりと作りこまれたインテリアです。

中2階にはカフェスペースもありました。

左「目」の半分上から阪堺電車が見えるのです。

フィナンシェと乾き菓子のセット、2千円を買って帰りました。

お土産など滅多に買って帰らないので、妻、娘はとても喜んでいました。間違いのないクオリティです。

エントランス横のサインも、金と石を組み合わせて表現されていました。

金うまく取り込んでおり、グスタフ・クリムトの絵を思わせるようなきらびやかさです。

クリムトが起こした芸術運動、ウィーン分離派を明確に意識しているのかもしれません。

最近のインテリアと一線を画している感があるのは、素材にもこだわり、コンセプトがしっかりしているからでしょう。はっきり言えば、掛けるところには掛けている、という感じ。

それが、ハイソでレトロな帝塚山にピタリと合っているのだと思います。

手塚山を歩くと、いつも思うのは「大阪にもこれだけ沢山の豪邸があるんだな」ということ。建築中の豪邸も数軒ありました。

リノベーションや狭小住宅も得意ですが、豪邸も全く問題ありません。

ご検討の方は是非ご相談くださいませ。

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■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

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