楽しむではなくて、面白がることよ by 樹木希林‐2051‐

昨日、今日と秋晴れが続きました。

家庭菜園なのか、近所の小さな畑では立派なピーマンがなっていました。

ナスビ。

イチジクも、間もなく収穫でしょう。

実りの秋です。

きききりん=樹木希林

「悠木千帆」の名で、すでに人気女優でしたが、34歳の時にテレビの企画でこの芸名を競売で売却することになりました。

プロデューサーらと相談し、「樹や木が集まり稀(まれ)な林を作る」の意味で、「キ・キ・キと音が重なるのは好き」というご本人の意向もあって、この芸名が誕生したそうです。

その彼女の言葉を集めた『一切なりゆき』。

157のタイトルに簡潔な解説がついているのですが、単語で表せば、ユーモア、脱力、達観、がしっくりくるでしょうか。

失礼ながら、文筆家ではない女優さんから、これだけのことばがでてくるのかと驚きました。5つ程ピックアップしてみます。

①物を買わない、持たない希林さんの最高傑作

私の下着はみんな前が開いてるの(笑)

買うのは靴下だけという生活を何年も続け、友達の旦那が亡くなる年でもある。下着はゆるゆるがいいので貰ってくるそう。

②希林さんそうなんです。ちょっとだけ違和感があったんです。

楽しむではなくて、面白がることよ

楽しむというのは客観的。中に入って面白がるべきだと。「楽しむ」ということばが大安売りの世の中。最も腑に落ちました。

③至言

自分が一番トクしたなと思うのはね、不器量と言うか、不細工だったことなんですよ

※原文を抜粋

私は、普通だと思っているけど、他人がそういうふうに見るから、ああ、そうなんだなあと思って見ているうちに、器量よしばっかり集まる芸能界に入っちゃったんですよ(笑)。

(中略)

ま、だから、自分が不器量だということに早目に気がつかされちゃってね。

それでね、案外自分としては、男を見誤らないできたという確信があるんですよ。要するに、見誤らないというのは、自分がこうだと思ったとおりなんです。それを選ぶか選ばないかは、自分の縁ですからね。

だから、不器量であるために、他人が私に関心を寄せないから、こっちが自由に人を判断できる。今日まで、いろんな男の人との出会いがあって、中には、うーん、ねえっていうのもありますけど(笑)、それも含めて納得しているんですね。不器量のトクな点だなあと。-

④生死感

もう人生、上等じゃないって、いつも思っている

- ※原文を抜粋

人生が全て必然のように、私のがんもまったく必然だと思っています。

(中略)

今日になって明日っているのは困るけど、1週間あれば、まあ整理できちゃう。がんってのは準備ができるからありがたい。それは悲壮でもなんでもないんです。-


郷ひろみとの「林檎殺人事件」、ピップエレキバンのCM、フジカラーの「美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに」など、時代々々に大きな足跡を残した女優さんでもあります。

フジカラーのCMでは撮影前まで「美しい人はより美しく、美しくない方も美しく」だったのが、希林さんの提案で変わったそうです。

ご存じの通り、希林さんはミュージシャンの内田裕也さんと再婚するも、すぐに別居。しかし離婚はせず、ほぼ一人で娘の也哉子(ややこ)さんを育てました。

最後は、その也哉子さんに掛けた言葉です。

⑤娘、也哉子さんへ

おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい

この言葉に、人生観の全てが凝縮されているようでもあります。

面白がって、平気に生きたいと思えました。

■■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

『homify』の特集記事
「白馬の山小屋<リノベーション>」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

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