カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

口から出てしまってるやん‐1747‐

 近鉄は日本最長の路線をもつ私鉄です。

 伊勢志摩あたりの景色も素晴らしいですが、奈良線が生駒山を登っていくあたりも見逃せません。

 大阪側の最後の駅が石切。

 大阪平野が一望でき、なかなかに見応えがあるのです。

 グランフロントもクリスマス商戦に向けて準備完了といったところでしょうか。

 しかし今日は夏日という報道もあり、盛り上がるにはもう少し冷え込みが必要かもしれません。

 北館一番奥にある、サンワカンパニーのショールームへ行ってきました。

 グランフロントに出店する前は、北浜にショールームがありました。

 洗面とタイルには特徴がありましたが、現在とは比べものにならないくらい小さなものでした。

 現在この大きさになったのは、多くの支持を集めた結果です。

 今月の初め、かやしま写真スタジオOhanaが、土地の収用で移転計画をしていると書きました。

 計画は着々と進んでおり、カメラマンの石井さんと水廻り機器を見にやってきたのです。

 水栓だけでこの数。

 洗面ボールも硬軟織り交ぜて、選択肢が豊富です。

 水栓を実際にあてがえ、イメージをつくりやすいですし、「来て楽しい」がとても大事なのです。

 この日案内してくれたスタッフの女性も、非常にホスピタリティが高く、気持ちよく見て回ることができました。

 洗面の寸法を聞くと、すっとiPadで出してくれました。

 物が良いことは最重要ですが、人によって印象は大きく変わるものです。

 中央の吹き抜けにお目見えしたのは、バルーンのクリスマスツリーでしょうか。

 下に降りて撮ってみようということになりました。

 石井さんは普段からニコニコしている人ですが、カメラを構えると顔つきが……ということもないのですが、やはりプロです。

見下げたときの写真の特徴、見上げたときのアングルの良さなどを、言葉で明確に説明してくれます。

 あおって撮っていたので、私も真似してみました。

 本当はもっとあおっていたと思いますが、やはり印象は変わるものです。

 竣工写真だったり、雑誌取材だったりと、プロのカメラマンと接する機会が多く、どんなアングルで撮っているかはいつも見ています。

 これをアングル泥棒と言うのです。

 そのまま他メーカーで、トイレも見てきました。

 最近発売になった海外物が展示されており、値段もなかなかですが、確かに美しいのです。

 石井さんが一度試しに座ってみました。

 すると「んっ、ちょっと大きいかな」と。

 改めて国産物に座ると「大きさも、足の置く位置もこっちの方が好きかな」と。

 完全に個人の感想ですが、思ったことをすぐに行動できるところが、石井さんのストロングポイントだと思います。

 映画『東京物語』などの監督で知られる小津安二郎。

 昭和30年代、晩年の小津が仕事場とした「無芸荘」が蓼科高原に残っています。

 どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。

 よく引用される言葉ですが、簡単ではありません。

 芸術の定義は色々ありますが、「人を感動させることができる可能性があるもの」という説を私はとっています。

 人を感動させたい、だけれども従うのは自分。

 これを掘り下げていくと、人と自分がかなり近い存在でなければなないのです。

 この日のショールーム回りは奥さんも同行してくれました。

 石井さんが「僕はすぐに顔に出てしまうタイプだから」と言うと、すぐに奥さんがこう返しました。

 「顔じゃなくて、もう口から出てしまってるやん!」と。

 嫌だなあと思ったら、お客さんの前でもすでに口から出てしまっていると。

 3人で大笑いしていたのです。

 お互いもう50歳。

 それが良いのかどうか分かりませんが、自分に嘘がないのは芸術家の証しだと思うのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

知恵の悲しみと、知らない歓び‐1711‐

 6月下旬あたり、「今年は空梅雨かな」と思っていました。

 しかし、7月に入ると雨、雨、雨。今日は久しぶりに晴れ空を見ました。

「R grey」のアイビーも嬉しそうです。

 人はどんな状況でも生きて行きますが、日常に少しの潤いがあると救われます。

 音楽はその最たるものでしょうか。

 「雨音はショパンの調べ」は、この時期になると一度は耳にする曲のひとつだと思います。

 小林麻美が歌った1984年夏のヒット曲。

 原曲は、イタリアの男性歌手ガゼボによる『I Like Chopin』だそうです。

 ガゼボはイタリアのディスコシーンでは知られた存在だったらしく、そのヒット曲に松任谷由実さんが詞を載せました。

 この方の才能にはいつも驚かされるだけですが。

 よく聞いてみると、エレクトリックドラムの音に、ディスコミュージックの香りが残っています。

 ショパンの曲も何となくしか知らないので、どの曲を指すのだろうと思っていました。

 娘がピアノを習っていたころの譜面に、ショパンがありました。

 練習曲「革命」。

 譜面を見るだけで、静寂を切り裂く出だしの音が聞こえてきそうです。

 legatissimo(レガティッシモ)と表記がありましたが、極めて滑らかに!という意味だそうです。

 「革命」を指さないことは私でも分かりました。

 私が持っている曲の中なら「ノクターン(夜想曲)」か、「別れの曲」なのかなと想像していましたが、「雨だれ」という曲があると知りました。

 早速購入してみたのです。

 ポロン、ポロンと鳴る出だしを聞いていると、やはりこの曲をイメージしているようです。

 中盤から、やや激しい雨音へと変化していきますが、先日の豪雨と比べるとやはり「雨だれ」でした。

 80年代の歌謡曲から入り、ポップス、洋楽、ロック、ソウル、ブルース、AORと気に入った曲は何でも聞きました。

 しかし、クラッシクにはほぼ接点なしでした。

 クライアントに、ピアニストとバレエダンサーの姉妹がおられましたが、ともにパリ、モスクワへの留学経験があるアーティストです。

 音楽談義などおこがましいですが、何でも聞いてみたいのが私の性分。

 しかし、讃美歌とクラッシックの違いも分からずに、ちょっと恥ずかしい思いをしたのです。

 娘はバイオリンの授業があるらしく、知人から譲り受けたものが我が家にやってきました。

 築48年の畳の家に、電子ピアノにバイオリン。

 おかしな感じもありますが、どんなことでもトライしてみて欲しいと思います。

 これを期に、クラッシックのプレイリストも作ってみました。

 オムニバス版をもってきただけですが、「クラッシックもなかなかいいな」とひとり悦に入っているのです。

 こんな小話は何度か聞いたことがあるかもしれません。

 ペシミスト(悲観主義者)のセールスマンがある国に靴を売りに行きます。

 まったく売れず、仲間のオプティミスト(楽観主義者)に電話をかけました。

 「全然駄目だ。この国の人たちは靴を履かない。見込みがない」と言います。オプティミストの仲間はこう答えました。

 「見込みは十分だ。この国の人達はまだ靴を履いていない」

 知恵の哀しみと、知らない歓び。

 つまらないプライドと、大きな偏見をすてれば、この世は歓びと楽しみだらけです。

 勢いにまかせて、今度はジャズについても書いてみたいと思っているのです。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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風街‐1701‐

 昨日、大阪も梅雨入りしました。

 豊かな水があるからこそ可能となるのが水田です。

 雑草を抜く手間を激減させたこの農法は、まさにノーベル賞もの。

 一体誰が考えついたのだろうと思うのです。

 ただ、しばし青空とはお別れ。

 神社の境内に、夏祭の文字が見えました。

 中止なのかなと思ったら、出店はないものの開催するよう。

 環境、状況とうまく付き合いながら、暮らしていくのはどんな時でも同じです。

 屋内にいる時間が長かったので久し振りに、iTunesの整理をしました。

 作詞家、松本隆さんのヒット曲でプレイリストを作ってみました。

 日本語ロックのパイオニアとなった「はっぴいえんど」のドラマーだった松本隆さんは、解散を期に作詞家として生きることを決意します。

 ヒット曲は『硝子の少年/KinKi Kids』、『ルビーの指環/寺尾聰』、『スニーカーぶる~す/近藤真彦』、『 木綿のハンカチーフ/太田裕美』などなど。もう圧巻です。

 詩人、ボードレールやランボーに憧れた元文学少年は、自らを「職業作詞家」と呼びます。

 作曲をしぶる松任谷由美さんが、「呉田軽穂」のペンネームを使う事を条件に了承した、コンビ一作目が『赤いスイトピー』です。

『赤いスイトピー/松田聖子』 1982年

何故 あなたが時計をチラッと見るたび
泣きそうな気分になるの

 「本質はチマチマとした繊細な部分に隠れているんです。チラッと時計を見られたら嫌だなというのは、男も女もそうでしょう。たばこの匂いのするシャツは嫌だけど、好きであれば許せてしまう。そんな日常の些細なことをすくい取るのが好きなんです」

 新聞のインタビューでこう答えていました。

『ルビーの指環/寺尾聰』  1981年

くもり硝子の向うは 風の街

 「風は流れていくもの。失われた土地への郷愁といった意味合いもあるんです」

 洗練された都会の音楽を目指す松本さんにとって、「風街」は重要なモチーフでした。

 『ルビーの指環』がベストテンで、12週だったか連続1位になりました。

 小学5年生だと思いますが、そのアルバムをカセットテープで買いました。

 テープ自体はどこに行ったか分かりませんが、その中に『渚のカンパリ・ソーダ』という曲がありました。

 久し振りに聞きたくなり、255円で購入しました。

『渚のカンパリ・ソーダ/寺尾聰』  1981年

カンパリのグラス空けてしまおう
君に酔ってしまう前に

 格好いい!

 小学5年生の私は、いたく感激したものです。

 最後も、松本さんの言葉を引きます。

 「都会における人間関係の難しさや孤独感、どうやって生きたらいいんだろうといったことを一貫して歌っています」

 生きるって難しい、君だけじゃない。根底に流れる優しさや切なさに時々触れたくなるのか、最近昭和のポップスを聞く頻度が増えました。

 このグラス空けてしまおう 君に酔ってしまう前に

 残念ながら、そんなセリフは一度も使わぬまま、間もなく50歳になります。

 数十年もの時間を一瞬で越える名曲をたった255円で、しかも家で買える時代が来るなんて、もうおとぎ話の世界です。

 ただ、iTunesの使い方だけは、いまだによく分かっていませんが。

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地域と地方、どうして人は比べたがる‐1677‐

 2月末に蓼科へ行った際、帰りに諏訪湖へ寄りました。

 湖を見下ろす立石公園からは、遠く御嶽山から北アルプスまでを見渡すことができます。

 手前にある小さな人工島は、夏の花火大会のために作ったもの。

 横でガイドしているのを盗み聞きしていたのですが、凄い人出だそうです。

 湖畔まで下りて、下諏訪の街も歩いてみました。

 下諏訪宿は中山道の宿場町で、あちこちから温泉が湧き出しています。

 こちらは本陣ですが、休館の札が。

 ひなびた感じが良いと言えばよいのですが飲食店を見つけることはできずでした。

 観光客もまばらでは、仕方ないのかもしれません。

 下諏訪駅まで歩いてみると、御柱(おんばしら)を見つけました。

 7年毎の寅と申の年、巨大なモミの木を諏訪大社の社殿四隅に建立する御柱祭。

 この御柱は、長野オリンピックの会場に建てられたものです。

 大木を山から伐り出す際、木の上に人がまたがり、急斜面を滑り降りていくシーンを見たことがあると思います。

 その舞台となるのが、下諏訪にある「木落し坂」。

 2017年の11月、「家族で47都道府県制覇」の旅で、46番目に訪れた埼玉への道中に通りました。

 ほぼ毎回死者がでていると聞くと、祭って何なのだろうと考えさせられます。

 駅前に「日本電産サンキョー」のビルがありました。

 聞き覚えがあるなと思っていたら、スケート部はオリンピック選手を何人も輩出していました。

 前身となる三協精機製作所時代には金メダリストの清水宏保も所属していたとのこと。

 駅前も閑散としており、街中での食事を諦めたのです。

 妻が見つけてきた卵料理の人気店「なとりさんちのたまごや工房」まで移動しました。

 娘は親子丼。

 長男は「トロふわ」が売りのオムライスを頼みました。

 値段も良心的で、こんなに人が居るんだと驚くくらい繁盛していました。

 お客さんは正直なものです。

 レストランへ行く途中、「EPSON」のロゴが見えました。

 諏訪湖の豊かな水源があることから、一帯は明治時代から製糸業で栄えました。

 その後、セイコーなど時計を中心とする精密機械工業、現在ではセイコーエプソンを中心とするハイテク産業が盛んです。

 セイコーエプソンはセイコーのグループ会社ではありますが、独立した上場企業です。

 アトリエには3つのプリンターがありますが、ひとつはエプソン製。プリンターは極めてリーズナブル。インク代が高いのは皆が一様に持つ不満だと思います。

 しかし利益を出す理由がなければ、内陸の諏訪を本社とし、これだけの隆盛を極めることは出来ないでしょう。

 東京から見れば大阪も含め、全ての都市は地方都市と言えます。

 しかし地域と言う言葉にはそういった区別はありません。

 ある建築史家が「地方という言葉は慎重に使わなければならない。私は地域という表現をするようにしている」と言っていました。

 私もずっとそうしてきました。

 人は残念ながら比べたがる生き物です。もっと突き詰めて言えば、その上で自分が優位な点を探したがります。

 その真理を槇原敬之は「世界にひとつだけの花」という歌のメインテーマに据え、自らの価値観を表現しました。

 自らの価値観というよりは、人の良心と言った方が良いかもしれません。

 多くの人が賛同した通り、人は相反する両面を持っているのです。

 彼にはそれを掘りだせる感性を大切にしたまま、何とか悪しき習慣を断ち切って貰いたいとも思うのです。
 
 美しい景色、祭、人気レストランと見直すべきものは近くに沢山ある気がします。

 宮崎駿は「人は半径3mの世界に生きる」と言いました。何を置いても、近くにあるものが一番大切なのは間違いありません。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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お客様は神様です‐1675‐

 会話の出だしは、どうしても新型肺炎の話になってしまいます。

 建築資材も、中国からの部品供給が止まったりで、現場のほうにも影響がでてきました。

 しかし設計のほうは粛々と進めるだけです。

 今日も朝から、梅田界隈のショールームを4社回ってきました。

 グランフロントから阪急オフィスタワーまで、梅田を南北に縦断です。

 ショールームも時間短縮されていますが、11時から「蛍の光」が流れる17時まで、みっちりと打合せしてきました。

 設計の仕事は仕入れも無ければ、外部発注も殆どないので、自社だけで完結できる仕事です。

 その分、誰に頼ることもできませんが、変わらず働けることを、本当に有り難く思わなければなりません。

 今週初め、子供達が頼んだジグソーパズルが届いていました。

 木の地図を糸鋸(ジグソー)で切ったのがその名の由来だそうです。

 一度できた絵を切り刻んで、再び元の絵に戻すのですから膨大な無駄。

 しかしこのジグソーパズル、すでにこの春2つ目です。

 学校もクラブも休みになった、このタイミングでしか楽しめないものかもしれません。

 正直、スマホを触っているより、テレビゲームをしているよりは嬉しいものです。

 ただ、このくらいのジグソーパズルを、兄妹の2人がかりで3、4日で仕上げてしまうので、この春はかなりの枚数になるかもしれません。

 我が家はマーベル一辺倒ですが、時間を持て余しているお子さんにいかがでしょうか。

 大阪場所のアピールを兼ねてか、グランフロントの緑の熊はまわしをつけていました。

 昨日タクシーに乗った際、無観客の相撲中継が流れていました。

 ざわめきの全くない放送は、やはり異様なものでした。

 「お客様は神様です」
 
 昭和の国民的歌手、三波春夫さんの最も知られた言葉です。

 3年程前の新聞コラムに、これ程解釈を間違って広まった言葉も珍しいと紹介されていました。

 言葉の真意は、お客様=神様ではないそうです。

 芸の始原とは、神を前にしてのパフォーマンスだったともいわれるので、観客を神様に見立てて雑念を払っていた。芸人としての誇りを示した言葉だったそうです。

 三波さんはすでに亡くなっておられ、真偽を確かめる方法はありませんが、それでも納得できる気がします。

 先の大阪場所のように、神様に見立てる観客も居ない中でモチベーションを高めるのは本当に大変だと思いますが、最も難易度の高い修行かもしれません。

 近年のインバウンド特需でもそうですが、それ以前でも、有名観光地の飲食店や物販店で、酷い応対の店はかなりありました。

 お客さんが訪れてくれるから、それらの仕事は潤っているにも関わらず、観光客を下に見ている人達をみると、嫌な気分になるのです。

 この世に無駄なことなど無いと言います。

 いわゆる「客商売」に従事する人々に、自分の仕事とは何なのか、お客様とは何なのか、よく考える機会を与えられているのかもしれません。

 勿論、それは私も同じです。

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松井秀喜の心の種‐1674‐

 学校が休校になり、子供達が時間を持てあましているのは、どこの家庭でも同じでしょう。

 本来なら長男は学年末試験の時期でした。

 「試験があったつもりで勉強しなさい」と言っても流石にそれは無理でしょう。

 自分の胸に手を当てて考えてみてもやっぱり無理です。

 聞くと「スキーなら行きたい」というので、ちょっと無理をして時間をひねり出しました。

 早起きして高鷲スノーパークへ。

 理想は信州ですが、東海北陸道あたりのゲレンデはやはり近い。

 自宅から300km弱なので、3時間くらいで到着。雪も結構ありました。

 娘の足が大きくなり、義妹にブーツを借りていったのですが、くるぶしが当たって痛いと。

 朝一番から娘のテンションは急降下。

 ブーツをレンタルすると一気に復活しました。

 雪上スポーツは道具が大きく影響するとはいえ、へたったレンタルブーツの方が滑りやすいとは面白いものです。

 夕方まで滑って、大阪に向かいました。

 雪の上は、また来年です。

 とある大阪の下町。私だけ先に降りました。

 Ohanaのクライアントが、知人宅での会食に声を掛けてくれたのです。

 こちらのご主人が釣ってきた70cm位のメジロをさばいているところでした。

 聞けばマイ出刃とのこと。慣れた手つきのはずです。

 ツバス→メジロ→ブリのメジロ。

 とても瑞々しいお味でした。

 いろどりが素晴らしいこのお皿は、アクアパッツアというそう。

 見た目以上にしっかりしたお味で、お酒が進みます。

 鯛飯までのフルコースでした。

 魚大好きの娘は、この写真を見て自分には無いのかと怒っていました。

 和やかな空間で、楽しい時間を過ごさせて貰いましたが、あっという間に10時。

 そろそろと、失礼したのです。

 とある下町の、小さな立ち食い寿司。

 遠くから見ると、回転ずしに変わったよう見えましたが違いました。

 この大きさでは回転するスペースがないので、当たり前なのですが。

 24、5歳の頃、この辺りの設計事務所に勤めていたのですが、変わらないなと懐かしんでいたのです。

 ある野球選手の愛読書に、松井秀喜「不動心」とあるのを見かけました。

 ジャイアンツからニューヨーク・ヤンキースに渡った松井秀喜。中学まで野球部だった私は、ジャイアンツファンで、中でも一番好きな選手でした。

 同じ打者としてメジャーで成功したイチロー選手と対照的に、彼はそれ程多くの言葉を発信してきませんでした。

 それで、著書があることさえ知らなかったのです。

 短い言葉ではありましたが、やはり一流の考え方があってこそ、彼はあのステージへたどり着いたことがよく分かったのです。

 松井選手は、悔しい思いは口に出さないと決めていたそうです。

 凡打した悔しさに顔をゆがめ、バットやヘルメットを投げつけたりしたい自分も隠れているような気もする。思い出せば「あーあ」と言いたくなる。しかし、言葉として口に出すと、気持ちがエスカレートしてしまう気がするのでそうしないと。

 甲子園で5打席連続敬遠を受けたときも、「1球でも好球が来たら打ってやる」と思っていたそうです。

 高校時代の師である山下監督に、王貞治氏はどれだけ四球攻めをされても、表情ひとつ変えずにバットをそっと置き、一塁へ歩いていったと教えて貰ったそうです。

 強く動じない心、すなわち「不動心」を持った人間でありたいといつも思っていると。
 
 変わらない過去を嘆くより、可能性に掛ける。

 日本、世界が何かと騒がしい時期です。こんな時、結果という花を咲かせた人達の、種となった考え方を見返してみたいと思います。

 IT時代になっても、グローバル化が進んだとしても、真理はいつだって単純で、変わらないものだと思うのです。

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美人の東と西‐1673‐

 日曜日に北野天満宮を参った帰りに、嵐山へ寄ってきました。

 渡月橋を渡る人影は若干少な目でしょうか。

 桂川のせせらぎが、春の日差しにキラキラと輝きます。

 普段よりは少ないのでしょうが、思ったよりは人出がありました。

 屋形船は営業しているのか、移動しているだけなのか。

 こういったサービスは打撃が大きいでしょう。

 新聞で「美人のすべて」という展覧会が、福田美術館であると知り、のぞいてみたかったのです。

 福田美術館は昨年の10月に竣工したばかりで、桂川のほとりに建っています。

 和の外観とは異なり、内部はクールでシャープな印象です。

 新型肺炎の影響で、展覧会はこの日までに短縮されることになりました。

 ポスターにもある、松園の「雪女」の実物を見てみたいと思い滑り込みでやって来ました。

 案内にはこうあります。

 京都を代表する日本画家・上村松園(1875-1949)は、女性が画家を職業として生きることが困難だった時代に、独自の美人画で道を切り開いた功績により、女性初の文化勲章を受章しました。本展では理想的な「美」を追求した松園作品を中心に展示いたします。

 この「雪女」の原画が発見され、公開されるのは初めてともありました。

 なら余計に観たくなるものです。

 松園の作品の中でも異彩を放つというこの作品。

 正直言えば新聞で初めてみたインパクトの方が大きかったかなという感じ。

 これも実物を見たから持てる感想ですが。

 娘に『雪女』の事を話すと、観るのをやめておくと。

 アートを楽しんで貰うのは、なかなかにハードルが高いものです。

 しかし原田マハの『楽園のカンヴァス』は最高に面白い、芸術エンターテイメント作品でした。

 ニューヨーク近代美術館のキュレーターと、現在は岡山の大原美術館で監視員をする、元アンリ・ルソーの研究者、早川織絵が、ルソーの名作『夢』に酷似した作品の真贋判定を依頼されます。

 その手掛かりとなる古書を、2人が読み進めながら物語は展開して行くのですが、同時代を生きたピカソも登場し、絵の秘密が明かされて行きます。

 ピカソにも影響を与えたと言わるアンリ・ルソー。

 彼はパリの入市税関の役人として働いていたのですが、49歳の時退職して絵に専念することになります。

 生前、アカデミックなところからの評価は全く得られず。

 しかし、ピカソやゴーギャン、詩人アポリネールといった、当時の前衛芸術家からは一目置かれる存在となっいました。

 またお金には苦労していたようですが、天真爛漫な性格で、画家仲間には愛されていたようです。

 このあたりがゴッホと大きく違う点でしょう。

 幼稚ともとれるその作風が、なかなか世間には評価されなかったのですが、『蛇使いの女』は1907年の作品。

 ほぼ緑で描かれたこの作品は、当時の評論家が理解できない程、新しい絵画だったのです。

 『楽園のカンヴァス』の表紙にある『夢』は1910年、ルソー最晩年の傑作と言われます。

 そこ描かれる裸婦はヤドヴィガ。

 ルソーが添えた詩によって語られているのですが、このポーランド人女性は小説にも登場してきます。

 『雪女』は大正末期の作品と考えられているそうなので、これらはほぼ同じ時代の作品です。

 松園の描く美、そしてルソーが描く美が、これ程までに違うことがとても面白いのです。

 消えてしまいそうな幽霊にも美を求め、東欧の女性の肉感溢れる裸体にも美を求め、人の美への探求心は枯れることがないでしょう。

 これで東と西の美人が分かったとはなりませんが、ジェンダーフリーの時代であっても、男女の区別をなくして美を語ることは難しいと思うのです。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
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不遇の直情家、ゴッホ‐1668‐

 新型肺炎で、観光地が閑散としていると言います。

 日本経済はインバウンドにかなりの恩恵を受けていたので、観光に携わる企業はかなりの痛手だと思います。

 世の中は繋がっているので、勿論他人事ではないのですが。

 しかし兵庫県立美術館はかなりの賑わいでした。

 1月25日から3月29日まで開催のゴッホ展です。

 開館30分前に到着しましたが、チケット売り場はすでに30人ほど列が。

 みるみるうちに列は伸びて行きます。

 最近は、演出も華やか。

 webサイトのTOPページにある『糸杉』です。

 今回はこちらが目玉でしょうか。

 チケットを購入し、いざ展示室へ。

 いやがうえにも期待が高まるのです。


1887年9-10月 『パイプと麦藁帽子の自画像』

 観終わったあと、娘に小学館の「学習まんが人物館」を買い与えました。

 読んだ後、娘もそれなりの衝撃を受けているようでした。フィンセント・ファン・ゴッホの人生がいかに苦難に満ちたものだったかにです。

 1880年、27歳で画家として生きる決意をしたゴッホですが、生前は評価されずで絵も殆ど売れませんでした。

 画家としての才能を信じるのは弟のテオだけで、彼だけが良き理解者だったのです。

 これまで読んだ本からの印象ですが、情熱的ではあるがカッとなりやすく、ハンドルで言うところの「遊び」が少ない、直情家だと感じます。

 牧師の手伝いなどをした経験から、画家たちが集まってすむ修道院のような暮らしを理想という考えを持っていたようです。

 1888年2月、それを実行に移した場所が南仏のアルルです。


1988年6月 『麦畑』

 今回もその時期の描かれた作品が多数ありました。

 南仏の自然に魅入られたゴッホは、絵の具を厚く塗り重ねていく技法を確立していきます。

 ひまわり、麦畑、そして『夜のカフェ・テラス』で描いた、黄色く照らされた屋外席。

 私は『夜のカフェ・テラス』が一番好きなのですが、ゴッホの黄色はどんな展覧会場でも一番初めに目に飛び込んでくる気がします。

 当時、賛否両論だった印象派の画家とも知り合い、大きく影響を受けています。

 彼らをアルルに誘うのですが、実際にやってきたのはゴーギャンでした。

 ところが口論から「そんな役に立たない耳なら切り落としてしまえ」と言われ、あの耳切り事件が起こってしまうのです。

 1889年、自らサン・レミの精神病院に入院することになりますが、そのときに彼の心をとらえたのが糸杉でした。

1889年6月 『糸杉』

「糸杉のことを私はいつも考えている。-ひまわりの絵
のような何かを描きたい。私が糸杉を観た徳、誰もまだその絵を描いていないのに驚いた。線といい、形といい、エジプトのオベリスクのように美しい。そして緑が何とも特別なすばらしい色である」

 弟テオへの手紙でこう語っています。

 糸杉がモチーフとなっている絵は初めて観たと思いますが、最晩年の傑作だと思います。

 キャンバスからはみ出してしまっているその構図が、彼の興奮と息遣いを感じさせます。

 渦を巻くようなタッチは、彼の人生への迷いそのものでしょうか。

 その後、医師のガシェを頼ってオーヴェールへ。1890年の7月27日にピストル自殺を試み、29日に亡くなります。

 この『糸杉』を完成したおよそ1ヵ月後のことでした。

 7月に描いている『カラスのいる小麦畑』は、鮮やかな黄色の小麦畑を、暗い空が覆い、真っ黒なカラスが群れを成して飛んでいる構図です。

「自然が大変美しいとき、私は驚く程に澄んだ気持ちになる期間を経験する。私はもはや私心がない、そして絵は夢のように思われる」

 確かに死を予感させる一枚で、寒々しい迫力を感じます。

 それから97年後、1987年にゴッホの『ひまわり』を安田生命が53億円で落札します。

 この高度情報化社会ならという仮定はナンセンスですが、本当にゴッホの才能を見抜く方法はなかったのでしょうか。

 今年の7月ロンドンのナショナルギャラリーから『ひまわり』が大阪にやってくるようです。

 この不遇の直情家に何故か惹かれます。おそらく長い列ができるでしょうが、また出掛けて行くのだと思うのです。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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夢のかけらを死守せよ‐1662‐

 気温的にはそれ程寒くありませんが、それでも冬の雨です。

 少し濡れると流石に風が冷たいもの。

 今週前半はぐずつくようで、一度延期した「うえだクリニック」の撮影は今週も難そう。

 子供の絵本をパラパラとめくっていると、水の循環をイラストで表した頁がありました。

 山肌に降り注いだ雨は、地下水となって川の源となります。

 いくつもの支流を集め、川幅を徐々に増し。

 上流から中流。

 中流から下流へ。

 そして海へと注ぎます。

 太陽に熱せられた海水は蒸発して雲に。それらが再び山へ雨を降らせます。

 仏教等では、全てのものは何度も生まれ変わるとされます。

 輪廻転生という考え方ですが、自然の摂理から生まれたのだと想像するのです。

 雨から川となった水は、人の世の汚れや穢れを洗いながら再び海へ。海ではバクテリアがそれらを分解し、また蒸発するときに水は浄化されます。

 この循環を自然が持ち堪えている間に、人類はもう少し生き方を修正しなければならないはずなのです。

 河はいくつもこの街流れ

 恋や夢のかけら

 みんな海に流してく

 Hold me tight 大阪ベイブルース

 何とも叙情的な詞は、大阪の海を歌った上田正樹の『悲しい色やね』から。

 上田正樹さんの作詞・作曲なのかなと思っていたら、作詞・康珍化(かんちんふぁ)、作曲・林哲司となっていました。

 このコンビで、「悲しみがとまらない」杏里、「北ウイング」中森明菜のヒット曲を生んでいます。高橋真梨子の「桃色吐息」も康珍化さんの作詞でした。

 大阪の海は 悲しい色やね

 さよならをみんな

 ここに捨てにくるから 

 詞と曲のどちらが先なのかは分かりませんが、このパートが完成した時、ヒットを確信したと思います。

 もう大阪の海が悲しい色に見えてくるのですから。

 年始から、もうフルスロットルで飛ばしてきたつもりですが、一区切りつくまであと8時間、12時間、いや数日……

 我が仕事ながら、何とも時間の掛かる仕事です。しかし「夢と希望をもって常に前向きに」と教えて貰いました。

 恋のかけらはすっかり流して貰って構いませんが、夢のかけらだけは、もう必死の形相で死守しなければなりません。
  

■■■ 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:スタイル別』2019年12月31日で「「中庭のある無垢な珪藻土の家」」が2位に選出

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ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
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『homify』5月7日「碧の家」掲載
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芸歴20年で、ようやく成人‐1658‐

 成人式の日本列島は、太平洋側が概ね晴れ。

 日本海側は曇天だったようですが、多くの新成人にとっては素晴らしい門出となりました。

 晴れ着姿で、足早に会場へ向かう姿も。

 妻の通う美容院では、一番早い予約は2:30amだったそうです。

 その女性にとっては長い一日ですが、より記憶に残る日になったかもしれません。

 大阪市平野区の会場は「コミュニティ・プラザ平野」。

 反り屋根と、瓦が特徴の建物ですが、日本建築家協会会長も務めた出江寛の設計。1995年の完成です。

 成人式では格式張っているからか、「成人の日 記念のつどい」となっていました。

 すでにかなり盛り上がっており、あちらこちらで鬨の声が上がっていました。

 今日はまわりに迷惑を掛けない範囲で、十分楽しんで貰えればと思います。

 私は大学を出てから、2年と少し設計事務所に勤めましたが、所長はいずれも出江寛建築事務所の出身でした。

 その関係で、この建物の担当者の方から色々話を聞かせて貰いました。

 正面にあるガラスに濃紺の部分があるのですが、現場監督にピースの空箱(タバコ)を渡し、「この色でお願いします」と伝えたそうです。

 24歳の時に教えて貰ったのですが、色も合せて「格好いい!」と思ったのです。

 再び昨年末の「紅白歌合戦」の話ですが、氷川きよしさんのステージが話題になりました。

 演歌歌手としてデビューした氷川さんの今年のステージは、白組とも紅組とも見れる衣装で、ビジュアル系パンクバンドをも思わせる、激しいヘッドバンキングも披露しました。

 以下のような記事を見ました。

 「デビューして20年。ようやく成人して次のステップ行けるのが20年。自分らしく道を切り開いていきたい」

 社会の求める役割を20年間一所懸命に務め上げ、ここからは自分らしく生きるという宣言は、格好良くもあり、心に染み入るものがありました。

 人としての成人は自然にやってきますが、職業人としての成人は、時間と共に勝手にやってくるものではないような気がします。

 実施図面のUPを控え、年始から全力モードです。

 私も芸歴26年となりました。多様性を受け入れ、大先輩に負けない立派なプロであれるよう今日もしっかり働きます。

■■■ 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:スタイル別』2019年12月31日で「「中庭のある無垢な珪藻土の家」」が2位に選出

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