カテゴリー別アーカイブ: 03 自然・季節

お天道様はいつも見ている‐1271‐

 今日から3日間、雨予報です。

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 道端に咲く草木も、緑が目に痛い程だったので少し残念。

 土曜日に、弟がプレゼントしているのを見て「母の日」だと気づきました。毎年のことながら情けない限り。

 母は「カーネーションが一輪あればいい」と。

 出先で花屋を探していると、吉野の国道沿いで見つけました。

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 古き良き花屋といった趣きです。

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 古き良き、女将さんが出て来てくれました。

 生花は、売り物として店に並ぶのは10日程。仕入れは大和高田市まで車で30分。お客さんは主に近所の人達だそうです。

 経営は大変だろうと聞いていると、セレモニーホールが前にあり、とても繁盛しているとのこと。

 現在は子世代が継いでいますが、この日はお母さんが店番だったのです。

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 カーネーションも赤以外に、桃、濃桃、赤紫、緑、白、黄と様々な色がありました。

 バラ等も本当に色鮮やか。黄色いバラの花言葉は嫉妬だったか。

 今は亡きケリー・フォン・エリックというプロレスラーが愛していました。誰も知らないと思うので聞き流して下さい。 

 花屋など滅多に入らないので「花に囲まれていい仕事ですね」と言うと「皆さん、そう言ってくれるんですよ」と。

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 カーネーション5色と、吉野にも自生するというユリ科の花をセレクトし、ラッピングして貰いました。

 話好きなお母さんで、四方山話を20分程していました。

 先日、近所のお寺に説教師さんがみえ「お天道様」の話をしてくれたそうです。

 良い行いも、悪い行いも、いつもお天道様が見ていてくれる、という話しです。「昔は良く聞かされたのに、最近は孫にもしていないわ」と言っていました。

 私はこの考え方が好きです。誰かに見られているからとか、道徳観では早くに限界が来るからです。

 例えば、公衆便所のブースで、少し汚してしまったとします。その中は誰も見ていません。しかし、お天道様はみています。

 お天道様とは、自分の良心なのです。

 子供にも分かる平易な言葉で伝えた、まさに日本人の知恵の結晶です。
 
 初夏のお天道様は本当に気持ちがいい。早く顔を出して、照らしてくれますよう。

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雲を捕まえたい‐1270‐

 今日は子供の日。

 小さい頃は、雲を捕まえてみたいと思ったものです。

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 僅かに残る薄雲。

 勿論掴めるはずはありません。

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 朝靄の立ち込める池原ダム。

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 ゴールデンウィークの最後に、娘とやって来ました。

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 彼女は年に2、3回しか来ませんが、引きが強いのです。

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 今回の最大サイズを釣りあげました。

 他の人なら、素直に喜べるかどうか……

 しかし、娘なので楽しいと思ってくれるだけで十分。

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 自然、については何度か書きました。

 私がよりどころにしているのは、概ね以下の2つの言葉です。

 自然は美しいね。なぜだと思う。自らに責任を持っているからだよ。

-前川國男- 建築家

 美の源泉は自然にある。自然なら美しいか。
 花を雨、日で育てるのも自然。
 木を一瞬にして焼き払うのも自然。
 自然がなにを目指し何を行わんとするか。 
 けだし我々人智のよく量りえるところではない。
           
-北大路魯山人- 書家・陶芸家

 魯山人はそう言いますが、やはり考えます。

 もし、この世が快晴の日だけなら、晴れが気持ち良いという感情は生まれないかもしれません。

 美とは、永久でない、失い得る、そして覚悟に関係があるのではと考えています。

 建築の創造を通して、美を探究するなど、まさに雲を掴むような話です。

 しかしそのお陰で張りのある毎日があります。

 前回に続けて、開高健のことばで終わります。

  かくして

  魚の命は終わった。

  釣り人もやがて死ぬ。

  しかし

  河は眠らない。

  開高健『河は眠らない』

 彼の言葉は本当に美しいのです。

働きものだった国、日本‐1266‐ 

 この日曜日は、長男と久し振りに釣りに行きました。

 奈良県下北山村の池原ダムへ。

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 明け方から強い雨と風。

 長男が風邪気味だったこともあり、午前中は車の中で昼寝。野外での昼寝ほど気持ちの良いものはありません。

 睡眠不足を一気に解消です。

 昼からは雨が上がり、スカッと晴れてくれました。満を持しての出船です。

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 山深いだけあり、まだ桜が満開です。

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 この時期、魚はバックウォーター(最上流部)に集まる傾向があります。

 産卵の習性からですが、いきなり大物がルアーを軽くバイト。しかし残念ながらフッキングせず。

 2時間程釣って、他の支流へ移動。池原ダムは4本の川からなる山上湖なのです。

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 この日は風が強く、白波が立って来ました。

 バックウォーターに行くのはあきらめて、辺りを見ていると、風裏になっている岬を発見。

 流れのアウトサイドにある、張り出しの大きい岬。この時期の一級ポイントです。

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 見事に当たりました。ここでまとめて4匹。

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 昨年の11月以来の魚です。

 湖に浮いているだけで満足とは言え、やはり釣れてこそ。この気持ちを何と表現して良いのか。

 これでまた一カ月頑張れるのです。

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 長男にもアタリ。

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 ここで2匹釣らせることができました。

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 十分に満足したとのことで、この日は4時半に終了。

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 長男は、週の半分以上塾に行き、帰りは夜の10時半を過ぎます。

 月に1回は日曜日にテスト。中学受験をするなら、皆このくらいはやっているようです。

 親の私が見ても楽じゃないと思うので、半ば強引に誘いました。

 楽しかったと言わせたら私の勝ち。親的にも、ガイド的にも納得の一日でした。

web調べ程度ですが、近年の日本の平均労働時間は15位だそうです。

1  メキシコ  2,226時間
2  韓国  2,163時間
3  ギリシャ  2,034時間
4  チリ  2,029時間
5  ロシア  1,982時間
6  ポーランド  1,929時間
7  イスラエル  1,928時間
8  エストニア  1,889時間
9  ハンガリー  1,886時間
10  トルコ  1,855時間
11  アメリカ  1,790時間
12  スロバキア  1,785時間
13  チェコ  1,784時間
14  イタリア  1,752時間
15  日本  1,745時間
16  ニュージーランド  1,739時間

世界平均  1,725時間

 調査35ヵ国中ではありますが、韓国より、アメリカより、イタリアより働かない国、日本。これが事実のようです。

 前回、働き者と書いたところですが、「だった」としなければならないかもしれません。

 成果は質×時間ですから、長い方が良い素晴らしいとは思いません。

 しかし、先日のシャープ買収を見ても、物作りにおいて、日本が一番前を走っていた時代は終わったのかもしれません。

 まじめで器用な日本人だから、時間は短くてもいい。本当にそう思っていて良いのか……

 この表を見て、将来を危惧するのは私だけなのでしょうか。

 頑張れ未来の大人。まだ3、40年は現役で頑張りますがあとは頼んだぞ。 

火の鳥のように‐1265‐

 4月14日(木)21時26分に発生した熊本地震で亡くなられた方々へ、心らお悔やみ申し上げます。

 また、被災された皆さまへ、心からお見舞い申し上げます。

 最大震度7、震度6を超える余震が続くという、深刻な状況は変わりません。仕事人としては、応急危険度判定士として、所属団体の要請があれば、すぐに現地へ行きます。

 会社としては、精一杯働き、利益を出し、しっかり税金を納めることで、貢献したいと思います。

 これは、日本中、世界中のどこで地震が起こったとしても、変わりません。

 しかし、人には心情や思い出があります。

 フェリーの旅が好きで、九州は子供が生まれてからでも4回は訪れました。一番初めに行ったのが2011年のゴールデンウィークでした。

 今回、大きな被害が出ている阿蘇。

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 初めて訪れたのは小学生だったか。同じ日本とは思えませんでした。

 特に草千里の景色が印象的でした。

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 この旅は、愛車だったハイラックスサーフとの最後でもありました。

 あの自然の中を走らせてやりたいと思っていたのです。

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 火の国・熊本の象徴、阿蘇。

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 その景色も、およそ普段の暮らしでは見ることのないもの。

 甚大な被害が出ているという南阿蘇村では、ふらっと入った洋食屋を思い出します。

 手作りハンバーグがともて美味しかった。

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 加藤清正が築いた名城・熊本城。

 瓦が落ちている映像も流れていました。こうして、何度もの天災を凌いできたのです。

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 大分でも大きな被害が出ています。

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 別府では、火山国である恩恵を受けることが出来ます。

 それ故、繰り返される地震。

 この瞬間、自分の住む街に起こったとしても何の不思議もありません。

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 家族で47都道府県を訪れるというテーマを設けています。

 九州・沖縄地方は、沖縄を残すのみになりました。

 70億人全ての痛みを分かち合うのは無理です。反対に全ての喜びを分け与えて貰うことも出来ません。

 なら、少しでもそうあれるような心を持ちたいし、旅がその礎になれば良いなと思っています。

 司馬遼太郎はこう言っていました。

 何にしても日本人は働き者である。

 日本人は常に緊張している。理由は、常に公意識を背負っているからと断定していい。

 公を世間の目とするなら、謙虚さは自然から学ぶのだと考えています。

 厳しく、豊かな自然が「人の力の及ばないものがある」という事を教えてくれるのだと思うのです。

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 とは言え、私達の先祖は首を垂れていただけではありません。 

 働き者で謙虚な日本人は、何度も這いあがり、再建を繰り返してきました。熊本も必ず火の鳥のように蘇ります。

 自分の人生というスパンを超えて見れば、これは綺麗ごとではないと断言できます。

 今朝の新聞のスポーツ欄に「この地震に比べれば、私の悩みなど小さい」というコメントが載っていました。

 誰もが共感できる意見です。

 自分の為、クライアントの為、社員の為、家族の為、そして社会の為に今日も精一杯働くだけ。ただそれだけのことしか出来ないのです。

知恵の悲しみと知る強さ‐1262‐

 昨日、今日は、入学式の学校が多かったようです。

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 昨日なら晴れ、と言いたくなるところですが、桜が残っているだけでも雰囲気は随分違うでしょう。

 とりわけ名所でなくても、桜を満喫できるのが、日本の素晴らしさです。

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 我が家の子供は、新6年生と新3年生。よって今日は休みです。

 日曜日は、2人を連れて「甲賀の里 忍術村」へ行っていました。娘が「忍者になりたい!」と。

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 この施設、実際の建物を移築しており、本物の忍者屋敷でした。

 娘が忍者の衣装を着たいと言い、ここになったのですが、いざとなると「恥ずかしい」と。

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 結構、着ている大人も多かったのですが。

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 しかし、手裏剣は小6、小3なりの結果を出してくれました。

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 お決まりのポーズ。

 ここに来たのは2回目で、4年前はかなり楽しかったと記憶していました。当時は8歳と5歳。

 運動能力も上がり、少し物足りなかったようです。知れば知る程、感動は小さくなる。これを「知恵の悲しみ」と言います。

 だからと言って、いつまでも何も知らない子供でいては、成長や進歩はありません。

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 これから咲き始めるハナニラ。

 10年前に知りました。知ったからこそ、湧く愛着もあるのです。

 最近よく思うことは、物事には、最低限2つの側面があるということ。

 過去と未来、光と影、動と静、右脳と左脳。それらを意識すると、納得できることが多々あります。

 ハマトマ(偉大なる魂)と呼ばれたガンジーは、「非暴力非服従」で、戦争をすること無く、インドへのイギリスの支配を終わらせました。

 この運動も、相反する2つの考えで成り立っています。

 また60年後に生まれた、マーティン・ルーサー・キングは、アメリカにおいての人種差別撤廃運動の理念を、この考えに求めました。

 そして1963年、ワシントでの” I have a dream “の演説へと繋がって行くのです。

 ガンジー、キング牧師とも最後は凶弾に倒れます。しかし、後悔など無いでしょう。

 知恵も知識も、全ては夢や幸せ実現する為に必要なものです。常に思っていたいのです。” I have a dream “と。

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BBQが入社試験なら‐1217‐

 今日の大阪は久し振りの雨でした。

 昨日から11月に入りましたが、10月は本当に雨の少ない月でした。

 明日が「松虫の長屋」の撮影で、気を揉んでいましたが、何とか晴れてくれそうです。

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 雨予報がずれて、日曜は晴れ空に。

 滋賀県の朽木に行っていました。知人がバンガローをとってくれたのです。

 大人7人、小学生が7人。初対面の子もいましたが、打ち解けるのに大した時間は必要ありません。

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 男子チームは、大きな滑り台を逆走して上がっていきます。

 誰も居ないのでよしとしょう。

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 土曜の晩は、BBQを準備してくれていたのですが、この日はハロウィンでした。

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 調子のりの3年生が居ると、かなり盛り上がります。

 人気者=被り物好きの構図です。

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 お母さん方の仮装はありませんでしたが、カボチャをくり抜いての力作でした。

 入社試験として、皆でBBQをする会社があると聞きます。

 周りは見えているか、協力しながら料理を進められるか、人の役に立とうと思っているか。なるほど、試験にはうってつけです。

 炭の前に陣取って動かない人は、生き物としてのバイタリティーは強いのですが、チームプレーである仕事では、危惧せざるえません。

 この日は、女性5名、男性2名と、ほぼ女子会。のんびりと楽しい会でしたが。

 もし試験をするなら、炭が濡れている、ライターのガスが切れている等、トラブルを含んでおいたほうが良いかもしれません。

 反対にもし自分が試験を受けるなら、飴でもいいので、少し口に入れられる物を持って行きたいところです。

 お腹が空きすぎて、良い仕事など出来る訳がないと思っていますが、これは反則でしょうか。

 お腹が空くのは本能です。それを、精神でコントロール出来るかは、人間性に大きく関わっている気がするのです。

 しかし、こんな事を書いてしまうと、もう誰も誘ってくれないかもしれませんが。

手入れ‐1210‐

 長男と2人旅に行ったのは昨年の6月。4年生の時でした。

 今回は娘との2人旅。現在小学2年生です。奈良県最南端にある、七色ダムへ。

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 娘は、起きている間に帰ると、タタッと走って玄関を開けにきてくれます。

 いつまでしてくれるのかは分りませんが、そんな些細な事に、幸せを感じます。

 今回は連休なので宿泊付き。何とかいいとこを見せなければなりません。

 しかし1日目の日曜日は、何年振りかの屈辱のボーズ(1匹も釣れないこと)。

 言い訳するのですが、子供の世話をしながら釣らせるのは、実は結構難易度が高いのです。

 あまりに厳しかったので、その晩色々と情報を集めました。

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 朝靄の立つ、七色ダム。

 2日目に全てを掛けます。

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 魚は深場に落ち、活発にはエサを追わないという情報。

 10mから13mのディープフラットの障害物を、魚群探知機で探し出し、ルアーで直撃するという戦略を立てました。

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 この日、1年に何回あるかという、会心の釣りでした。

 岬がらみの狙ったポイントに入ると、読みがずばずばと当たります。繰り返しますが、こんな日は年に何度もないのです。

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 娘にも、良い魚を釣らせることに成功。

 昼までで上がり、2人で盛り上がりながら帰ってきたのです。

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 池原ダム、七色ダムとも、ボートを昇降する施設がいくつかあります。

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 2千円から3千円くらいでボートの上げ下しをしてくれるのですが、このような施設が出来始めたのが20年前。

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 娘が撮ってくれました。

 それから通っているのですが、当時は凄い人でした。しかしこの日は、たった2組だけ。

 この行楽シーズンでこの利用客数だと、商売としてはかなり厳しいと思います。もっと多くの人が、釣りに来てくれればいいのにと思います。

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 シカの親子を見つけました。

 「キィーッ」という凄い鳴き声を上げ、逃げて行きました。

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 ボートの上にはアキアカネ。

 手つかずの自然に触れ、自然を愛してくれれば良いなと思います。

 また、心がささくれだった時、行きくなるところがあれば良いなとも思います。

 釣りは自分の趣味ですが、何かのきっかけになれば嬉しいのですが。

 養老猛司の著書「手入れという思想」には、日本人と「手入れ」について書いています。

 自然というのは、当たり前ですが「自然のまま」にしています。反対に人工は「思うようにする」ということです。

 思うようにならないから、人の手を入れて、人工のほうに引っ張る。これが「手入れ」という考えです。

 同じ考え方で典型的なものが子育てだと、養老猛司は言います。

 子供は放っておけばよいかと言えばそうではない。どこにもっていったらいいかは誰にも分らない。

 ということは、子育てにしても、お化粧にしても、結局毎日毎日手入れをすることになる。どこにいくかわからないのだろうけど、とにかくそれをやるのだということになる。

 そうやってきたのが、私達日本人の生き方で、それはある意味で自然が非常に強いところの特徴。

 子育てでも、社員教育でも、放任主義がいい、スパルタがいい等という、単純な話ではありません。

 勿論親は不完全ですし、経営者も不完全です。

 どこにいくかわからずとも、今できる、手入れをするしかない。楽しくも切ない。それが子育てで、教育なのです。

桜40回‐1156‐

 ここのところ、花曇りの日が続きます。

 先週末はソメイヨシノのピークでした。良い花見酒となったでしょうか。

 日曜日の夕方は、子供を連て出掛けました。

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 夕方から出掛けて、子供が遊べるところは以外に少ないもの。

 結局、7時まで開いている、扇町のキッズプラザになりました。大方親は同じような事を考えるようで、かなり混みあっていました。

 キッズプラザは、舞洲焼却場と同じく、オーストリア人建築家、フンデルト・ヴァッサーのデザインです。

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 名物と言っていいでしょう。

 空気でボールを空中に運ぶアトラクションはいつも人気です。

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 動植物の展示もあり、モリアオガエルが居ました。

 小さなオスが、メスに背負われている姿は、現代社会の合わせ鏡、と言えば皮肉でしょうか。

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 小1の娘が丁度で、小4の長男には、少し年齢層が低かったかもしれません。

 しかし、遊びながら本物に触れるのは良いことですし、本来デザインとはそうあるべきものです。 

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 先週末、「滋賀の家」の奥さんから、写真が届きました。

 この家は、元城だった敷地に建っており、周りの自然が素晴らしいのです。

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 かつ、古来より桜の名所で、その景色を窓で切り取るようデザインしています。

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 竣工後、初めての春で「この感激を……」と写真を送ってくれたのです。

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 しかも、3日続けて送って。このようなクライントに私達は支えられているのです。この件はまた現場日記に書きたいと思っています。

 人は時間という概念を見つけてネガティブになった  
 
 これは、元雑誌編集者、山本隆司のことばです。

 古代天文学によって、人は暦を手に入れました。それにより、農耕は飛躍的に発展したはずです。

 365日で四季が一巡りすることを突き止め、1日を24分割しました。

 24時間=440分=86400秒

 時間の概念によって、より正確な生活が送られるようになりました。

 それより、地球がぐるりと一回りするするのが1日で、太陽の周りを1周するのが1年と言ったほうが、ピンと来ると彼は言います。

 長男とキッズプラザに行くのは、一生でこれが最後かもしれません。この満開の桜とて、多くともあと40回見れるだけ。

 64万分は沢山の時間に見えますが、桜40回の方が圧倒的に、自分のサイズになるのです。

 私という存在は外して考えれば、自然はこれまでも、またこれからも、変わらぬ営みを繰り返して行くだけです。

 そんな事を考える時、最高に楽しい気持ちではありませんんが、やる気がフツフツと湧いてきます。

 全てを一期一会の精神で。事務所内の言葉で言うなら「必ず一発でしとめろ」。

 大阪の事務所なので多少品がないのは、桜に免じてお許しを。

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光と色と美と女性‐1116‐

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 昨日は朝から、滋賀県の石山寺へ行っていました。

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 webサイトには見ごろとありましたが、七分くらいでしょうか。しかし、朝一番は人も少なく、冷えた空気が気持ちよく。

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 日が上がると、色の鮮やかさも増して行きます。

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 最近興味がある「源氏物語」。紫式部はこの寺で構想を練りました。

 執筆を勧めたのが上東門院彰子、「新しい物語が読みたい」とねだったのが選子内親王。女性の、女性による、女性のための物語だったようです。

 女性活躍大臣がいる現代ですが、日本最古のベストセラー小説は女性によるものでした。

 昼からは、子供たちと待ち合わせて、海遊館へ。娘が秋の遠足を喘息で休み、その代替だそうです。

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 一時、不在と聞いたジンベイザメも健在でした。

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最後のクラゲコーナーまで約4時間。隅から隅まで見て周り、帰る頃には日没となっていました。

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 光には、波長の要素があります。

 波長が最も短いのが青。太陽光が大気圏に入り、チリなどで早々に拡散するので、空は青く見えます。

 反対に最も波長が長いのが赤。低い太陽高度で大気中を長く横切り、赤だけが地上にたどり着くので、夕焼けは赤く見えます。

 また、物のフォルムを判断するのも光の陰影です。

 帝の子でありながら、一般市民として生きる運命となった光源氏。光るような君だったことから、光源氏と呼ばれるようになりました。

 才気、容姿とも飛びぬけた自由人。美の化身に相応しい名前です。フィクションなので、女性の理想が結晶化したものと言うべきでしょうか。

 美と光はかなり近しい関係にあると言えそうです。

半径3mの世界に生きる‐1103‐

 今年の2月、木曽福島から見た御嶽山は、美しいの一言に尽きました。

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 報道では、信仰の対象だったとの記述もあり、その威容に神秘性を感じます。

 噴煙を上げる姿など想像も出来ませんでしたが、その雄雄しい姿が太古から噴火の繰り返しだと今は理解できます。

 富士山に代表されるよう、円錐型の山はマグマの流出によって形成されたと考えられます。日本の山が美しいのは火山国であるからとも言えるのです。

 この報道を聞いた時「私は山登りはしないから」と考えました。

 しかし、御嶽山にある濁河温泉を父が好きで、何度も訪れたことがあります。最後に行ったのは30歳頃だったか、白濁した、熱い温泉を今でも覚えています。

 自分とは関係ないという考えは、浅い安心を得ることができますが、事実そうでなかったのです。

 今回の噴火では、現時点で47名が亡くなったと報道されています。ビートたけしの言葉を借りるなら、47の事件があったと言う事です。

 この事件に限ったことではありませんが、残された方々の心痛を思うと、ただご冥福をお祈りする事しか出来ません。

 もし自分がその場にいたら何が出来たのだろうか。

 「人は半径3mの世界に生きる」という、宮崎駿の言葉を思い出します。